魔女集会で会いましょう〜偽りの少女〜
♂1×♀1 (約6分)
男の子/5歳(男性/20歳)
とある村で異端児として迫害を受けつつも生きていた。
実は魔女と魔導師の子であるが、村人の企みにより両親ともに殺されている。
女性的とも言える綺麗な顔立ちから生贄に選ばれたのだが、幼いながらに頭の回転が早い。
魔導師としての素質がある。
名前はクリフォード、愛称はクリフ
魔女
若い娘の生き血を啜り、その美貌を保っている。
勿論、若返りの魔法も使えるのだが吸血鬼との混血児のため人の生き血を好んで飲んでいる。
この魔女の話が影響して第1章の魔女の噂も残酷なものへと変わった。
名前はミラージュ。
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魔女N
人の子を育てる。
そんな遊びが魔女の間で流行っていることは耳にしていた。
だけど私にとって人は食料だ。
そんな遊びをすることはその時まで考えてもいなかった。
魔女「はぁ、、、確かに若い女を生贄に捧げろとは言ったけれど」
男の子「お、お姉さん、ぼっ、、、私を食べるの?」
魔女「あんたみたいな子供じゃなくて丸々太った娘を要求したんだよ」
男の子「、、、え?」
魔女「しかもガリガリじゃないか。もっと育たないと食べられないね、うちにおいで」
魔女N
人が動物や野菜を育て食すように
私も育て、やがては渇きを潤す食事程度だった。
男性N
僕に両親はいない。
だから両親がどんな人だったかなんて知らない。
けれど村人達は両親に酷い目にあわされた、それでもお前をここまで育ててやった
だから村のために女のフリをして死んでくれって言われたんだ、、、。
魔女「それにしてもお前、、、いい魔力を持っているね?」
男の子「魔力、、、?」
魔女「そうさ。それにその魔力はどこかで覚えがあるよ。親は誰だい?」
男の子「、、、わからない。」
魔女「わからない?親なしか?」
男の子「村の人は、、、お父さんとお母さんは悪い人だったって、、、」
魔女「ふむ、、、親の名はわかるかい?」
男の子「えっと、、、マリアンヌとジョゼフって村の人から聞いたことがあり、ます。」
魔女「っ?!そうか、、、ふふっ、あははははっ!そういうことかいっ!」
男の子「え?」
魔女「いや、ふふっ、お前が私の食事になるときに教えてあげよう。さぁ、ここが私の家だ。」
男の子「あの、、、」
魔女「なんだい?命乞いかい」
男の子「僕、、、男、なんです。」
魔女「ん?あぁ、お前の両親の名を聞いてピンときたよ。さて、村の連中はどうしてやろうか」
男の子「あのっ!」
魔女「ん?」
男の子「僕に魔力があると言うのなら、魔法を、教えてください!」
魔女「男は魔女にならないよ?」
男の子「でもっ!魔力があるなら!たくさんじゃなくていいんです!僕は、僕はっ!」
魔女「そうだねぇ、、、ごく稀なことだけれど魔力の高い男は魔女ではなく魔導師と呼ばれる。けれどその存在になれるかどうかはお前次第だとは思うけれど」
男の子「っ?!お願いします!!」
魔女「ふふっ、、、途中で投げ出すようなら食ってしまうからね?名はなんというんだい?」
男の子「クリフォード、みんなはクリフって呼びます」
魔女「良い名をもらったね、、、私はミラージュだ。」
魔女N
マリアンヌとジョゼフ、2人は魔女の憧れだった。
そして、裏切り者でもあった。
魔女と魔導師が恋した、その噂は瞬く間に広まった。
ただし、それは最大の禁忌だから。
2人はその噂だけを残して行方知れずとなった。
ただしそれは、50年も前の話だ。
男の子
僕に魔力が、魔法が使えるなら絶対に覚えてやるんだ。
投げ出したりなんかするもんか。
僕は、僕はっ、、、
魔女「あれから15年、、、初めはクリフが男だとは思わなかったよ」
男性「僕は大人達の言う通りにしただけだよ?」
魔女「まぁ、それが人と言うものなのだろうね」
男の子「逆に殺されるなんて想像もしてなかったと思うけど」
魔女N
誰もが憧れる2人が残したクリフの魔力は想像を遥かに超えていた。
僅か10歳にして基礎魔法を取得し、幼さゆえの想像力から編み出した魔法で村を1つ焼き払ってしまったのだから、、、。
男性「ねぇ、ママ。近々あるっていう魔女集会に
護衛として僕も連れて行ってよ」
魔女「急にどうしたんだい?まぁ、考えておくよ」
魔女N
幼いクリフから感じた2人の魔力。
今は混ざり合い、成長し、クリフらしい魔力となっている。
あの2人を連想するものもいないとは思うけれど。
さて、どうしたものか。
男性N
僕はママを守るためにもっと強くなって同じように長生きしなきゃいけない。
僕は人だから、ママより早く死んでしまうだろう。
だけど、何かあるはずなんだ。
その方法はきっと魔女集会で見つかる気がするんだ。