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実習
「あ!恩ちゃん、おかえり!足はもう大丈夫なの?」
足にグルグル包帯を巻きながら、学校に来た。
秀哉君が、大丈夫?と聞いてきたが、大丈夫と返しておいた。
あまり話しすぎると、また変な噂を流されるに違いない。
「1時間目は……化学かぁ」
溜息と共に、冬華君がシャーペンを回す。
そういえば、今日の1時間目の化学は実習で、実験なので、ワクワクする。
確か、電気に関することだった様な……。
「電気かぁ……」
「どうしたの?恩ちゃん、実験好きだったよね?」
幸子ちゃんが不思議そうに聞いてくる。
「いや、昨日ね 「冬華、そろそろ時間じゃないか?」
「お!行かなければ」
昨日の事を話そうとしたら、秀哉君にぶった切られた。
まあ、話しても信じてくれないだろうし、言わなくて正解だったのかもしれない。