危険
「そういえば、自己紹介がまだだったね」
まだ、私は彼の名前を聞いてなかった。
「私の名前は、戸村恩だよ」
「あ…僕の名前は、細谷静馬(細谷シズマ)です……」
「1年生…だよね?」
「あ、はい……先輩は3年生…です……よね?」
ジャージの色で学年がわかるけど、念のために聞く。
静馬君と話していると、急に周りが暗くなった。
先生や幸子ちゃんは保健室から出たので、私と静馬君だけなのだけど。
先生が一向に来ない。
一応、頭上にある電気のスイッチ押してみたけどつかない。
足が火傷しているせいで、歩くのにはかなり痛みが伴う………さて
誰かこの状況助けてー!
ピンポーンパンポーン
あ、校内放送だ。
「ただいま、校内に不審者がいます!皆さん、先生の指示に従って避難してください!」
「は!?」
今日はゴミ捨て場が燃えた&不審者って、次は地震が起きるのではないかと疑う。
そして、扉が空いて、いかにも不審者って男性がこちらを見た。
あ、やばい
こちらからも、確認できるくらいの暗さってことは、不審者もこっちに気づいていると言うことだ。
「炎使うと……火事になる」
静馬君が静かに呟く。
不審者はこちらにゆっくりを歩いてくる。
私は、能力で不審者を転ばせようと、手をかざしたら
バチィィィ!
と、轟音と共に不審者が前から倒れる。
私には何が起きたか、よくわからなかったが
電撃のようなものが流れたのは気づいた。
次の瞬間、電気がついた。
先生の誰かがブレーカーを上げたのだろうか。
不審者は動く気配もなく、気絶している。
一体、何が起こったのか、よくわからなかった。