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プロローグ
サフィラ
「悪魔のクセに粋がってんじゃねぇぇぇっ!!」
エンリル
「お・・・・・・俺、まだ何も・・・・・・やぁぁぁぁっ!!」
天使と悪魔。
遠い様で、実は、ずっとずっと近い存在。
天使の中にも悪魔は存在し、悪魔の中にも、天使は存在する。
天使だろうが、悪魔だろうが。
どちらにでも成れるのだ。
天使だからと言って、皆がみんな、優しい訳じゃない。
淑やかで、繊細な訳じゃない。
厳しかったり、外道だったり……個性があるのだ。
それは悪魔も同じで、悪魔だからと言って、悪虐非道で冷血で残忍な訳じゃない。
喧しくて、図太い訳じゃない。
優しくて、繊細で、か弱いなど、個性があるのだ。
これは、とある天界での天使と悪魔の一年半の物語。
サフィラ(24/♀)
大天使、ミカエルの一人娘。
誰に似たのか、金の髪に空色の瞳という、天使らしい風貌の割に腹黒でドS、拷問好きで外道なアブない天使。
右目を眼帯で隠しており、左側の頬にツタが伸びているようなタトゥーがある。
悪魔狩りの帰り、エンリルを拉致り、悪魔狩りの旅に出ることに。
案外、面倒見が良い一面もある。
でも、やっぱ怖い。