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鈴木と佐藤  作者: 優木 
9/18

鈴木と佐藤と記憶喪失 前編

 俺と佐藤は生徒会室にいる。今日は三人目もキタ。三人目の名前は本田。一年だ。

「鈴木、昨日からずっと休んでた……えっと、なんだっけ?」

「「木村」」

 俺と本田の声がそろった。

「そうだ、本田だ。そいつが来始めたんだがなんかあったんかな?」

「さあ、なんだろうね」

 適当に話をそらす。おそらくあのアンケートの件だろうが、別に俺のおかげではないのでいう必要もない。

「まあ、ともかく。今日はお悩み相談の紙を掲示板に張っといた」

「またか」

「今回は生徒会室に来るように書いといたから、きっとくる」

「どこからわいてくるんだその自信は」

 こん、こん。ドアをノックする音が聞こえる。タイミングがいいな。


「失礼しまーす」

「失礼します」

 入ってきたのは二人。さえない男と女だ。

「本日はどのようなご用件で?」

 本田が聞く。

「きゃはは、一年がませたこと言ってる。チョーうけるんですけど」

「……(怒)」

 本田、すごく怒っている。この女、むかつくな。

「佐藤」

「わかってる」

 佐藤は女をつまみ出した。

 俺と本田はすがすがしい表情を浮かべる。あ、男のほうどうしよう。

「あの、僕、記憶喪失になってしまって……」

「「「記憶喪失?」」」

 全員で聞き返す。漫画やアニメでしか見たことのない話だからだ。いや、現実にもあるが俺らは始めてみたのだ。

「ど、どれくらいないんですか?」

「基本的なことは覚えているのですが、ほかの事はさっぱりで……」

「基本的なことって?」

「勉強の仕方や、生活の仕方などは覚えています。でも友人関係や自分のことは忘れてしまいました」

「いつから記憶が?」

「先週からです」

 先週、先週と。この生徒の成績を見てみる。先週……あ、成績上がってる。記憶なくして成績あがるってすごいな。

「適当に町でも歩いてみましょう。なにか思い出すかもしれません」

 本田が提案した。

「そうだな。自然に触れてわかることがあるかもしれん」

 俺も同意した。

「初めての外での活動!」

「先週も神社いった」

「え? 神社いったんですか?」 

「ああ、部活でな」

「部活ですか。あの何やってるかわからない部」

 あ、そうだ。

「すいません、さっきの女性とはどんな関係で?」

「あ、それは覚えています。いじめっ子といじめられっ子です。僕がいじめられっ子です」

「そんな関係忘れてしまえばよかったのに」


 さて、生徒会としては外での活動が始まる。

 その記憶が、俺を大きく変えるのだった。

 

最近ギャグっぽくなくなってきた気がする。

ギャグ作家さんてすごいですな。なんでネタでてくるんだろ。

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