鈴木と佐藤とRPG
この作品に出てくるゲームなどは実在しないと思います。
注意してください。
今日は俺の家に佐藤が来ている。今日するのはRPG、ロールプレイングゲームだ。適当にフリーゲームでも探してみる。
「主人公の名前は!」
「お前がつけていいぞ」
「おっけ、田中、ミシェル、と」
「またお前か」
結局田中ミシェルってだれなんだよ。
佐藤が主人公の名前を打ち終わった。物語の説明が開始される。
【世界に存在する三つの神、その神のうちの一人、ムショレが反乱を起こし、世界の半分以上が崩壊した。しかし、勇者の血を受け継ぐ男が立ち上がった!】
王道、だな。選択肢が出てくる。なにを選択するんだ?
『性別を選んでください。・男 ・女』
勇者の血を受け継ぐ男っていったやんか。
「どっちにする?」
「男で」
「わかった」
どうでもいいが佐藤しか操作してないな。いや、別にどうでもいいんだけど。
【『ミシェル、ミシェルや……』『なんだい? 母さん』『ちょっと神を倒しに行っといで』『おk把握した』】
「どこから突っ込めばいい!」
「突っ込みどころなんてあんのか?」
「ある!」
ゲームに突っ込んでも仕方がない。少し突っ込みを我慢しようではないか。
【『フハハハハ! 私が神だ!』『とうっ!』『キエエ!』『ぬわー』勇者は死んでしまった】
「最初の敵が魔王かよ!」
「あ、ゲーム終わったぞ」
「今回もムリゲじゃないか!」
スタッフロールが流れる。なんだこれ……妙に人気だと思った。こんなんじゃ逆に盛り上がるわ。ん? この製作者……見覚えが……
「あ! これこの前のギャルゲと同じ作者だ!」
「マジで!? あ、ホントだ!」
なぜかテンションがあがった。
こんな、無駄な事をして今日は終わった。
こんな、無駄なことができるというのがどれだけ幸せなことか、このときのオレはまだ自覚していなかった。
短いです。特別編の影響です。
次回、ちょっと話を動かすつもりです。いや、今回もちょっと動いてるかな?