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鈴木と佐藤  作者: 優木 
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鈴木と佐藤と部活動 前編

「さて、今日の活動はコレだ!」

 唐突に佐藤が発言し、部室に備え付けのホワイトボードに何かを書き出した。コレ、はそのホワイトボードに書いて説明するらしい。

 そのホワイトボードに書かれた言葉は……

「お悩み相談?」

「そう! お悩み相談! 皆結構悩みって持ってるだろ?」

「まあ、そうだな」

「ということでこの学校の掲示板にお悩み募集! て書いた紙張っといた」

「この学校掲示板もあるのか」

「ああ、あんまみんな使わないからな」

「なんでお前は知ってるんだ?」

「何年俺がこの学校にいると思ってんだよ」

「いや、俺と同じだろ」


 突然、ドアを叩く音がした。

「はい、どうぞ」

 ドアが開き、微少女が入ってきた。美少女ではない、微少女だ。かわいくないわけではないが、美少女でもない、モブキャラのような顔。

「あのー、お悩み相談していると聞いたので……」

 こんなよくわかんない部に相談しにくるなんて、よっぽど悩んでいたのだろう。

「はい、どうぞ」

 適当に、はダメかもしれないが正直乗り気ではないので適当になってしまう。

「お悩みというのは、なんでしょうか!」

「あ、お座りください」

「あ、ありがとうございます」

 コイツにデリカシーというものはあるのか?

「悩みというのは、実は最近何かにとりつかれてるような、そんな気がして……」

 なんでこの部に来たよ。

「と、とりつかれて、るんですか……こ、こわいですねえ!」

 思い出した。佐藤、霊苦手なんだった。

「んで、その何かにとりつかれてるってのはなんで判ったんですか? 被害でも?」

「いえ、特に何も。ただ最近私の友達がどんどん熱を出してるくらいです」

「熱を出すのもいやですけど微妙ですね」

 さすが微少女。

「ただ、なんとなくわかるんです。なにかが周りにいるような……」

「なんとなくですか……霊感とかはお持ちですか?」

「え? はい、なんとなく……」

 なんとなく、微妙だ。さすが微少女。

「ふむ。ではちょっと神社でも行ってみましょうか」

「そうですね、一人じゃ不安で行けなかったんです」

「不安? なんでですか?」

「なんでもなかったら、恥ずかしいじゃないですか」

 そんなもんか?

「では、いきましょうか」

 

 俺ら三人は神社へ言った。といってもすぐにじゃない。休みの日、待ち合わせていった。休みの日に男女合わせて出かけるって、なんかリア充みたいだな。


 いまおもえばこのお悩み相談のおかげで、佐藤のおかげで俺はリア充に、幸せになれたのかもしれない。だが、その話はまだ、先だ。

そろそろ物語りも動き出すと思います。

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