いざ、尋常に勝負!
「うわっ!」
あまりの眩しさに目を閉じる。開いたときにいたバルゴは違った。
(な、何ゆえムチぃぃぃぃ!?)
そう、バルゴは右手に革でできているムチを持っていた。
「さぁ、ご主人様、やりましょう!」
なんか周りから見たら変な状況なんだろうな……いや確実に変だろ、コレ。
「ご主人様、私のページに書かれている文字を読んでください!」
「えっ、よ、読むだけ?」
「いいから、早くしてください!」
「フフ、何このコンビ……笑っちゃうよ」
確かに、即席だから凸凹コンビだ。でもここはがんばらないと……
「第1の術、ウォータースラッシュ!!」
唱えたとたん、バルゴは両手を真ん中へ寄せレオの方へひらを向ける。そこからでたのは、術どおり水。その水が刃となりレオへ向かっていく。しかしレオは余裕の笑顔でまだ浮いている。
「ダメだ……ダメだよ。まだ弱すぎるね」
自分へ向かった水に向かってレオは右手をかざす。たった、たったそれだけで……
水は蒸発するような音を立てて消えた。
「え?」
俺は閉じていた口がいつの間にか開いていた。
いったい、何が起こったんだ……?
「やっぱりか……」
バルゴがつぶやく。それはどういう意味?
「ボクには水は効かない。それは……」
それは……?
「ボクは火の使い手だからさ」
『火』の使い手?どういうこと?
どういうことかわからないのにただ、レオは気味の悪い笑顔を浮かべていた。
久しぶりの更新です。
遅れてスミマセンでした……。