第1ゲーム 7
「そこの君。死にたくないなら動かないでくれ。俺が倒すから」
俺は正直自分の異能についてはまだ完全に使えるわけじゃい。だから今まで生きてきた経験値で奴を倒すしかない。リーマン時代に歩いて鍛えたこの足で奴を倒すしか。
「えー。やだよ。僕もう動きたくないししばらく休ませてよお兄さん」
「残念ながらそれは聞けないよ。俺はできたらあんたというかここの人間は殺したくはないからさ。降参してくれないかできれば」
デブの男はアブソリュートに
「ねーねー。アブさん。もし降参したらどうなるん?」
「降参した場合は私が殺すから大丈夫だ」
それはそれで後味が悪いな。くそ。どうしたら
「諦めろ。ツキシ・キルメ。このホワイト・プリズンにきた時点で殺しは必須だ。負ければ即死、敵のことを心配していると寝首をかかれるぞ」
アブソリュートが俺に忠告するとアブソリュートの忠告通り先ほどまで寝転がっていたデブの男が
「しょうがないなぁ。生き残るためにやるしかないなら仕方ないかな。本当は動きたくないけど」
デブの男は俺の前に手を向けると俺の体に違和感というか急に体が重くなったように感じる。な、なんだこれは。これが奴の、異能か?
「どう僕の異能?デブだからってばかにしてたでしょ?でも僕の異能は体重がこれだけあるからこそ利点があるんだよ。僕の異能は僕の体重を君の体に重さとして与えること。今10㎏分君の体に僕の体重をあげた」
自分の体重プラスやつの体重でこれほど体が重いとは。デブの男は俺にゆっくり近づいてきて拳をふりあげて
「じゃあ今から顔面殴りまくるから。ごめんと言っておくね?」
俺はデブの男の攻撃を何とか避けたが避けた後にさらにデブの俺に異能で自分の体重をさらに分け与えてくる。
「プラス30したから。これなら動けないだろ」
デブの男の異能で動けなくなった俺に対し、デブは俺を寝転がせた後に俺の体にのしかかり両手で顔面を殴り続ける。
「ふんふんふん!」
「う、っぐ、あ」
やばい。これ、まじで、やばい。し、ぬ。
俺は数十発殴られてマジで死を身近に感じた。本気でもう死ぬかもしれないと思った時俺はデブの男の腕に触れるとデブの男の片腕が消しとぶ。
「は?」
「え?」
デブの男は腕が吹き飛んだことに驚き、俺は逆にデブの男の片腕を触れただけでふきとばしたことに驚いていた。これが、俺の異能?
「そうだよ。それが君の異能だよ」
自分の異能だと自覚した瞬間頭の中にドクターの声が聞こえてきた。




