第七話 ―遠―
*あらすじ*
なんと!渓人の家で暮らすことになったサクラ!!これからどんな物語が始まるのか!?
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「サクラ!?どうしたんだよ?いきなり…」
渓人は読んでいた漫画を閉じた。
「渓人…あたしね…渓人の家で暮らすことになったの!!」
サクラは渓人に抱きついた。
「え!?俺の家で!?」
渓人は顔色を変えた。
そして二人ははしゃいだ。
…
時計は夜8時を指していた。
(あ…Nステ入る時間だ…)
サクラは時計を眺めた。
渓人が心配そうにサクラの顔を覗いた。
「…サクラ?どうしたの?」
「あっ何でもない…ただ…見たい番組があって」
すると渓人は(なあんだ)と言って、テレビをつけた。
「その番組…何番?」
「えっと…5番…」
渓人は目を丸くした。
そしてテレビを消してしまった。
「え?渓人?」
「ハハッ!ごめん…俺ん家2番と6番と8番しかねぇや」
「え!?そうなの?」
(そっか…ここ田舎だもんね…けどどんだけ田舎なの!?)
そしてサクラはベッドに横になった。
「あーあ!」
残念そうにサクラが言った。
負けずに渓人が
「あーあ〜っ」
…
…
…
…
しばらく沈黙が続いた。
「……ねえ渓人?」
渓人はサクラに目を向けた。
「ここ…どこ?」
息なりの質問に渓人は驚いた。
「どこって…俺ん家だよ?」
サクラは勢いよく起き上がった。
「そうじゃない!!どこ県のどこ市か聞いてんの!!」
渓人はびっくりした。
「ここ?沖縄だけど…」
サクラは目を見開いた。
「…えっ…?」
そう、サクラは東京から沖縄まで運ばれていたのだ。
「お・き・な・わ〜!?」
渓人は当たり前のようにうなずいた。
「ぁっ…ぁ…ァ…」
サクラは渓人の前に顔を出していたが、ベッドに座り込んだ。
「そんな…」
渓人は理解できていないような顔をした。
「?…まさかサクラ…沖縄に来てた事知らないの?」
サクラはうなずいた。
そして渓人まで
「えーー!!??」
叫んでしまった。
「どうしよ…てかどうやって来たんだろう…どうやって帰ろう…」
…
…
…
…
…
しばらく沈黙が続いた。
そして渓人はある事に気が付いた。
「…サクラ…そのブラックカプセルは…まだ沖縄にいるはずだ…!!」