第十七話 ―勇―
*あらすじ*
渓人がすごく重い病気にかかった事に対して
親達が荒れていく。
さてサクラのとった行動とは!?
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(なんなの・・・?)サクラは戸惑った。
「サクラの言ってたことは正しいけど・・・!!!
私にはもう支えきれない!!」
お母さんが、叫んだ。
「お前がキチっとした生活をさせなかったからだ!!」
(渓人のこと・・・?)
サクラは1度、部屋に戻った。
「どうしよう・・・渓人の事で喧嘩してるじゃん・・・」
サクラは小声で震えるような声で言った。
そして、布団にもぐりこんだ。
その後も、2人が話し合っている強い言葉遣いは聞こえていた。
「明日・・・どうしよ・・・」
サクラは戸惑いながらも眠った。
~次の日~
あんまり寝た気がしなかった。
(昨日・・・寝たの3時だしな・・・)
サクラは1階へ行ってみると2人の姿はなかった。
「あ・・・仕事か・・・。」
すると、誰かが階段から降りてきた。
((カタン))
サクラは驚いて後を見た。
「お姉ちゃん・・・おはよぉ・・・あれ?ママは?」
目をこすりながら、妹がいた。
「あっ・・・びっくりしたぁ・・・」
ついにサクラはテーブルに紙が置いてある事に気が付いた。
そこには、こう書いてあった。
『私は、何のために渓人を産んだか。わかりません。
自分が得するためか、渓人が得するか。
渓人が生きればいい。私はもう・・・・』
途中までしか書いていなかった。
「お母さんが・・・?」
玄関にもお母さんの靴はなかった。
財布も。
「あぁっどうしようー」
サクラは妹を連れると、家を出た。
そして、病院のほうへの道を歩き始めた。