第十三話 ―苦み―
*あらすじ*
なぜか、難しい理由を言われて、今のお母さんは本当のお母さんじゃない!?
本当のお母さんはサクラが連れていかれた沖縄にいた!!?
「一緒に暮らさない?」なんて言われてサクラ大ピンチ!!!
―――――――――――
サクラは戸惑った。
「えっ…でも…」
サクラはちょっと不安だった。
もしかしたらそれは嘘かもしれないし、サクラを誘拐しようとしているのかもしれない。と思った。
(ブラックカプセルと一緒だったのも怪しい…)
そして思い切って聞いてみた。
「あの…桃花…さん…は、何でブラックカプセルと一緒にいたんですか?」
すると桃花は理解できていないような顔をした。
「あなた…まだ知らなかったっけ??」
桃花はサクラの顔を覗いた。
「はい…知りません…。」
桃花は咳を1、2回するとこういった。
「ブラックカプセルのみんなはサクラのお兄ちゃんよ!!」
サクラは驚いて口を塞いだ。
「えええええ!!!???うっ…嘘!!!!????」
桃花はキョトンとした顔をしたまま黙った。
「あら?教えてなかったっけ??」
サクラは必死に首を横に振った。
そして桃花は(ごめん、ごめん)と笑った。
「それで、どうするの?」
桃花は言った。
すると渓人がコッソリと言った。
『桃花って人と…暮らしてみれば?本当のお母さんだってよ…』
サクラは立ち上がって桃花の手をつかんだ。
「桃花…さん…」
「ん?」
「ごめんなさい…。一緒には暮らせません。」
みんな黙った。
「なんでだよ!」
渓人が言った。
「あたし…今…混乱してるんです。だから頭の中がグチャグチャなままそーいう生活をする事は難しいと思うんです。ごめんなさい。」
桃花は黙った。すると顔を上げた。
「うん、わかったわ!!さすが私の娘!!ちゃんと自分の意見が言えるわね…
じゃ、私は行くわ。息子とね。」
「あ!待って!」
サクラは立ち上がっていた桃花の腕をつかんだ。
「あの、ブラックカプセル(お兄ちゃん)に…
よろしく伝えておいてください!!また…会いに行くから!!」
桃花は笑った。
「じゃ!!また会おうね!!ばいばい、サクラ!!」
「ばいばい!!!!!!お母さん!!!!!!」
((バタン))
玄関のドアが思いっきり閉まった。
すると渓人が肩を叩いた。
「大丈夫だよ!俺んちで休めよ。」
サクラはうなずいた。
「けど…驚いたわ…!!ブラックカプセルのメンバーがサクラのお兄ちゃんだったなんて…」
渓人のお母さんが言った。
「そうだね…あたしも…驚いた。」
そしてお父さんが言った。
「妹思いの兄だねぇ」
「え?なんで?」
サクラが不思議そうに言った。
「お兄ちゃん達は、サクラを誘拐したんじゃなくて、サクラの本当のお母さんに合わせてあげたいからあぁいう事をしたんじゃないのかな。」
(そっか…)
サクラは初めて、ブラックカプセル達が優しかった事を知った。
「お兄ちゃん・・・・・・」