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村人から英雄へ~迷宮冒険譚~   作者: 武蔵龍
2章 迷宮都市フェーレース編
7/13

ギルド

 翌朝、隣を見たらカーティアが俺の腕にしがみついて寝ていた。え~と、昨日告白されてそのまま寝たんだっけ。俺としては嬉しかったのでよしとしとこ。俺は、ベットから出て顔を洗ってカーティアを起こした。


「カーティア、朝だよ。」

「う、ううん。」

「ほら、起きて朝食を食べに行くよ」

「あ……。ルカ、おはよう。」

「おはよ」

「朝食に行くから、顔を洗っておいでよ」

「解かった」


 カーティアが顔を洗ってる間に、装備を整えて部屋の外で待っている。暫くして、カーティアが出て来たので鍵を閉めて、1階に降りて朝食を待ってるとエリクさんがやって来て……。


「よ! 坊主おはよう。」

「おはようございます。坊主じゃ無いですよー。とっくに成人してますよ」

「ガハハハッ。俺からしたら、お前は坊主だ」

「もうー。」


 この世界では15才になると立派な成人なのだ。


「今日は、何処に行くんだ?」

「まだ、ギルドで登録してないので、登録と町の探検です。」

「そうか。ギルドの場所は解かるのか?」

「はい。昨日、兵士さんに教わりましたので。」

「ほれ、飯だ。解かってるなら何も言わないが、何かあったら俺に言って来いよな。俺も、元B級冒険者だったからな。」

「そうだったんですね。」

「おうよ。その時パーティー組んでた1人が、今のかみさんよ。ガハハハッ。」

「へぇ~。その時は、よろしくお願いいたします。」

「おうよ。」


 凄いとは思ってたけど元B級冒険者とは……。うちの両親と一緒か。関係あるのかな?ちょっと聞いてみるかな。


「家の両親と一緒なんですね。」

「ん?お前の両親も冒険者なのか?」

「はい。エリクさんと全く同じで、元B級冒険者です。」

「なんだとー! おい! お前さんの両親の名前は何て言うんだ?」

「父がジェズアルド・アリオストで、母がアデーレ・アリオストって言います。」

「な……。って事はお前はジェズの息子か?」

「はい。初めて名乗ったのは名前だけで、正式にはルカ・アリオストって言います。エリクさんは両親の事を良く知ってますけど、どんな関係だったのですか?」

「俺とサロメ、ジェズ、アデーレでパーティーを組んでたのよ。って事はお前たちはルーポ村の出身って事で良いよな?」

「はい、そうです」

「俺も、ルーポ村の出身でな、ジェズ達とは昔からの腐れ縁ってやつよ。ガハハハッ。」


 凄い事実を聞いてしまった。エリクさんも俺達と一緒の村で育ったのか。世界は広いようで狭いようだ。


「両親の事は敢えて聞きません。興味が無いわけでは無いのですが、今は自分の事で精一杯なので。」

「そうか。まぁ~聞いても話さんがな。」

「アハハ。」

「「ご馳走様でした」」

「おうよ。気を付けて行って来い!」

「「はーい。いってきまーす。」」


 俺達は、宿屋を後にして、冒険者ギルドに向かって歩き出した。


 暫く通りを歩いてると、右側にレンガ作りの3階建ての立派な建物で、盾に剣と剣が交差する立派な意匠の看板が、見えて来た。建物の前には冒険者であろう格好の人達で賑わっていた。


 俺達は、その立派な建物に入って驚いた。先ず、1階ホール中央には横に長いカウンターがあり、そこには従業員が忙しく動いていた。長いカウンターの横には木で造られた、ボードがあってそこには紙がいっぱい貼ってあった。カウンターの左側には色んな道具がいっぱい陳列していた。

 俺達は、空いている受付嬢に話しかけた。


「すいません。」

「はい、いらっしゃいませ。今日は、どの様な御用でしょうか?」


 にこにこした顔で丁寧な挨拶して、お辞儀をして来た。


「俺達、冒険者になりたくて、登録しに来たのですが、宜しいでしょうか?」

「はい。ではこちらの用紙に、記入をお願いします。登録料には銀貨5枚が必要です。宜しいでしょうか?」

「「はい」」


 そう言うと、用紙を2枚渡されたので、1枚をカーティアに渡し、代わりに大銀貨2枚を受付嬢に渡した。用紙には名前、年齢、職業、得意な事を書く様になっていた。俺は、全てを書き終わったので、受付嬢に渡した。


「はい、ルカ様ですね。こちらが、カーティア様ですね。では、少々お待ちください。」

「「はい」」


 そう言うと受付嬢は奥に引っ込み、暫くしたら戻って来た。


「こちらを確認して下さい。」


 渡されたのは四角いカードだった。そこには、以下の通り書かれていた。


  名前 ルカ・アリオスト (15)

  職業 剣士

  得意 剣術 火魔法 光魔法

 犯罪歴 0

 討伐数 0

 ランク F


 表はこんな感じ。裏には何も書いてなかった。見ていたら受付嬢が話しかけてきた。


「それでは、本人しか使用できないように受理しますので、カードにご自分の血を一滴たらして下さい。」

「「はい」」


 血を垂らすと、カードが光輝いた。


「はい、受理されました。そのカードは身分証明書として使えますので、無くさないようにお願いします。紛失しますと、再発行に銀貨1枚必要になりますのでご注意ください。」

「「はい」」

「ルカ様、カーティア様、当ギルドの説明は必要ですか?必要が有れば説明しますが」

「「はい、お願いします!」」


「それでは、当ギルドを簡単に説明します。先ず、ランクですがF E D C B A Sで構成されております。誰でもFランクからスタートになります。ランクアップには私から見て左に有る、ボードに貼ってある、依頼書をこなして頂くと上がる仕組みになっております。依頼書ですが、各ランクの2個上まで受注可能で、FランクならDランクの依頼まで、ご利用頂けます。ここまで宜しいでしょうか?」

「「はい」」


 受付嬢の話によると、CからBに上がるのに「昇級試験がある」っとの事。俺達は、別に急ぐ必要が無いので、ゆっくりと行こうかと思う。


「では、続きましてダンジョンでございますが、この街には2つ有ります。1つ目は、登録仕立ての冒険者に挑んでもらってる、階層の浅いダンジョンで【お試し・ダンジョン】です。このダンジョンに慣れていただき、初めて2つ目の【初級ダンジョン】に挑む形になっております。ダンジョンで獲得した素材は等ギルドで買い取りしておりますので、必要な場合は私から見て一番右のカウンターにお持ち下さいませ。ダンジョンの場所でございますが、中央の広場から右に行きますと【お試し・ダンジョン】で広場を左に行きますと【初級ダンジョン】でございます。以上で説明を終了します。長々と失礼しました。」

「いえいえ。凄く為になり、ありがとうございます」

「いえいえ。仕事でございますので」


「ルカ様、早速でございますが、依頼をお受けしますか?」

「いいえ。まだ町に来たばかりなので、買い物をしようかと」

「さようでございますか。またのご利用お待ちしております。」


 俺達は、ギルドを出て右に向かって歩き出した。街は村では考えれない活気に満ち溢れてた。それと、色々な種族が居て驚いた。森にしか居ないと思ってたエルフ族や獣人族。背は小さいのに髭ずらのドワーフ族。俺達は、武器屋 防具屋 魔道具屋 服屋 色々売っている市場を見て回ったら、周りが結構暗くなって来たので帰り道、商業ギルドや娼館 奴隷市場を確認したので、宿屋に戻った。

 


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