やっと街に辿り着いたみたいです
カキコ^-^;
さっきの王子や騎士が完全に見えない場所に辿り着くと、地面へとすぅ~と降り立ち、離れた場所に見える岩陰まで行くと、陰に隠れつつ、
「う~ん、このステータスは、ゲームの時は灰ゲーマーと比べれば普通でしたけど、この世界では多分異常でしょうね」
独り言をつぶやきつつ、先程の事を思い出す。騎士たちが守りに徹してチャンスを窺いつつ、攻撃を加えていて倒せない敵を、攻撃力最弱の職業のクレの攻撃で殲滅してしまったのには、私自身驚きで、ステータスの異常さが浮き彫りになっていた。まぁ、。私の事を天使と勘違いしていたみたいだし、誤魔化しは効くだろうと、楽観的に考えつつ、
「街に行くときは別の職業にするとして、何がいいかな」
独り言をまた呟くと、寂しさがこみあげて来て、落ち込みつつ、ふと思いつき、ステータスを呼び出すと、職業を召喚士へとチェンジし、昔ガチャで当てていたレア度の高い、
「莉桜、出て来て」
一緒に旅していた狐耳の守護精霊を思い浮かべ、眼前に手をかざすと、
「ミオリ、おひさ~」
可愛い笑顔の30センチ程の銀の髪をなびかせたふさふさ尻尾の子が現れた。ゲーム時代は会話出来なかったけど、もしやと思い試してみたけど正解みたいで、
「莉桜、久し振り~、元気してた?」
挨拶の言葉を掛けてみると、
「もちろん。ミオリも元気だった?」
こちらに向け返事を返して来てくれる。そんな単純な事が嬉しく、色々な事を話しつつも、疑問に思った、
「莉桜、貴方を呼び出している時に、他の職業に変えたら、召喚は途切れる?」
この世界の常識が判らないので、ゲーム時代は神<運営>と繋がっている、という設定だった召喚獣の中でもレア中のレアの人型ケモ耳の守護精霊である莉桜に訊ねてみると、
「2次職、3次職も設定できるから、どこかに召喚士を入れとけばOKだよ」
私の知らないゲーム時代にはなかった設定を答えてきたので、確かめるべくステータスを開くと、
ミオリ・アマノ
種族) 人族 女
職業) 1)召喚士 2)---- 3)----
Lv 123
HP 18300/18300
MP 36000/39000
スキル
補助魔法(最上級)
特殊魔法(最上級)
言語自動翻訳(最上級)
召喚魔法(最上級)
称号
神々に見守られし者
世界の理に入らぬ者
莉桜に教えてもらって、意識した為か職業欄の表示が変わっていた。なので、更に変えてみると、
ミオリ・アマノ
種族) 人族 女
職業) 1)クレリック 2)召喚士 3)----
Lv 178(123)( )
HP 44100/44100
MP 94000/97000
スキル
回復魔法(最上級)
補助魔法(最上級)
特殊魔法(最上級)
言語自動翻訳(最上級)
召喚魔法(最上級)
称号
神々に見守られし者
世界の理に入らぬ者
この世界にはあるまじき数字に変わっている。取り敢えず、クレと召喚は2、3番目の職業にするとして、神様に選べるようにしてもらった新しい職業を街で目立たない様に一番最初の職業に持ってくるとして、
「莉桜、このステータス表示余分なとこ隠せるかなぁ~?」
またも物知り精霊に聞いてみると、
「隠せるスキルがあったみたいだけれど・・・・」
持ってないのが判っているので残念そうな顔でそう告げて来る。その言葉を聞き、え~ん、神様もサービスで付けてくれてても良いのにな~、などと考えていると、頭の中に突然、ピコーンと音が鳴り響き、
『ステータス隠蔽を獲得しました』
女性の声でアナウンスが流れる。ビックリしつつ、もう一度確認すると、
ミオリ・アマノ
種族) 人族 女
職業) 1)クレリック 2)召喚士 3)----
Lv 178(123)( )
HP 44100/44100
MP 94000/97000
スキル
回復魔法(最上級)
補助魔法(最上級)
特殊魔法(最上級)
言語自動翻訳(最上級)
召喚魔法(最上級)
ステータス隠蔽(最上級)
称号
神々に見守られし者
世界の理に入らぬ者
アナウンスの通りスキル欄に欲しかったスキルが増えていたのだった。都合のよい展開に、転移したばかりなので、まだ見ててくれたのかな、などと思いつつ、神様ありがと~と、心の中で感謝の言葉を告げておくのだった。
それから莉桜と色々な職業を話し合いつつ、取り敢えず薬草採取などの初依頼でポーションなどに作り替えて収入が増やせる錬金術師を取る事にして、精霊である莉桜に周りを見渡してもらい、街の場所を上空から見つけてもらうと、そちらに向け歩き出して、
「莉桜、街に入る時目立たない様に姿消せる?」
私がそう訊ねると、笑いながら、
「ミオリ~、消すも何もミオリにしか見えてないよ~。まあミオリが見える様に許可した人には見えるかもしれないけどね」
肩に座りながら、そう告げてきたので、頭を撫でつつ歩いて行くと、大きな城壁が見えてきた。なので、
「莉桜、あれが街なの?」
ぐるっと囲むように伸びている高い壁を見渡しながら、そう話し掛けると、
「そうだよ~、さあ~いこ~」
元気のよい声で、私に莉桜がそう言ってくるのでした。
時々かくのにゃ^-^;