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神々と俺と美女達  作者: タクソン
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カンタベリー寺院の剣

ATMに謎のカードを突っ込んだ挙句、気絶する翔くん。

これからどうなる!?


「我はサクソン。貴君の来訪を心待ちにしているぞ」


「―――」



「アーサー!起きろ!もう昼だぞ!」


聞き覚えのないオッサンの声が聞こえる。


「ん…もうちょい寝るわ。オッサンあと30分したら起こしてくれや」


「ガツン!」


「痛ってぇ!!」


俺の思考は寝起きで、しかも謎のオッサンに殴られて完全に混乱していた。

寝起きで殴られるとかマジ焦るし、これって傷害罪かなんかで訴えれるんじゃね?

回りきらない思考でこのオッサンへの社会的報復の手段を必死に考えるのと同時に、今の状況把握に対して必死になっている俺がいた。


「貴様!父親に向かってオッサンとは何事か!」


!?父親???このオッサンが?

いや待て待て(笑)

どう見たって俺のフェイスはジャパニーズピーポーだろうが!

このオッサンはあきらか外人だろ!!


「アーサーよ。私のことはエクター卿と呼べと言ったであろう!」


ふむ。このオッサンはエクターという人で俺の父という設定らしい。

しかしここで「違う!お前なんか知らん!」と言ったところで、またこの日本人離れしたガタイから繰り出される鉄拳を受け止めるハメになるだろう

それだけは避けたい


俺は昔から順応スピードは半端ないんだ!

会わせてやるぜオッサン!


「すみませんエクター卿。少し寝ぼけてました」


「おぅアーサーよ。もう良いからサッサと身支度をしろ!」

「ケイ卿が外で待っているぞ!」


ん?ケイ卿?また訳の分からんことをこのオッサンは…


半分呆れた俺はタンスの中から服を選ぼうとしたのだが、ボロ雑巾のような布で仕立て上げられたマントっぽい服しかないので絶望した。


「だるい。」


しっかりオシャレしないとお日様の下を歩けねぇ

それが俺のポリシーであり、ジャスティスなんだ。


廊下に出てみると、突き当りに結構広めの部屋があったのでそこにあるタンスの服を覗いてみた。


「カッコイイ!!!!!!!!!!」


これは正装?スーツ?いや騎士とかの礼服か??

画面の向こうでしか見たことのないような赤と白が基調のスーツなのかわからないけども、スタイリッシュな服を発見したので、とりあえずそれを着て外に出たのだった。


「おまたせケイ卿。さぁ行こうか!」


「ちょっとまて、なぜ俺の服を着ている」


「え?」


「こ度は従者ではあるが、我が弟として一度だけ目をつむってやる」

「早く俺の服を納めて自分の部屋の服を着てこい!」


またまたでました!このハンサムガイは俺の兄だそうです(笑)

外人でハンサムでって俺とどこがDNA近いのか説明してもらいたいくらいだが、ちょっとこの世界観嫌いじゃないので、だるいけどもうちょいお芝居に付き合ってやることにした


俺はボロ雑巾を身にまといケイ卿と宿を後にした。


「ケイ卿。いまからどちらへ?」


「アーサーよ。お前は馬鹿なのか?」

「剣士見習いのお前は毎週この日は私の馬上試合を見るために動向しているだろう」


そうだったのか!

そういう設定なら仕方ない。合わせておくか…


「これは失礼しましたケイ卿。いつも勉強になっております。」


そんなやり取りをしていると、町人達の噂話が耳に入ってくるのである



「カンタベリー寺院知ってる?」


「あぁ!今噂の剣の話でしょ!」


「ウーゼル王の跡継ぎがあれで決まるって…ねぇ(笑)」


「でも各地の領主や騎士たちがどれだけ頑張ってもダメなんだって…」



ほほぅ。剣ですか剣は俺も嫌いじゃないですなぁ。さぞかっこいい剣なんでしょうなぁ。

柄を握ると光った人が王になる的な話なんだろうな。


と、町人の話に聞き耳をたてながらケイ卿と馬上試合場に向かう俺。


「いかん!私としたことが!!剣を携えるのを忘れていた!」


ケイ卿が騒ぎ出す。


「あ、俺取りに帰りますんで先行ちゃってください」


「すまないなお前を馬鹿呼ばわりした矢先に、面目ない」


お、謙虚でなかなか良いやつなのか?

嫌いじゃないぞ!そういうの。むしろ好きだ!漢として



そんなこんなで剣を取りに戻る途中だったのだが、例の寺院の近くを通りかかった。


「ここじゃなかったか?あの剣の…人いっぱいいるな…だるい」


込み合ってて嫌気がさす俺だったが、一度その剣を見たいと思い寺院の敷地に入ってみることにした。


「っんーっんーっん~」

「プーッ」


なんと岩に剣が刺さっていて、それを抜こうと躍起になり力むあまり屁をする騎士が視界に飛び込んできた!


「いっけねぇ俺ってば頑張りすぎてオナラこいちゃったよゴメンね皆ぁエヘヘ」


まったくケイ卿とは風格の差が違いすぎて、騎士も色々いるもんだなとつくづく思ったのだった。


「さて」


俺もノリで挑戦してみますかな


「スコン!」


あれ!?あんま力入れてないけど抜けたぞ!?



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