地底人の征服
大昔、地底人は地球人に住みかを奪われた。だから我々だけ生きることができる世界を作った。この世界はもう誰にも消し去ることは出来ない。
そしてここで力を蓄え、奴等を倒していくのだ。
我々は、地底に住むもの。地上の奴等は知らない。我々、種族のみ、知っている。
そろそろタイムリミットだ、地上人。我々の住みかを返すのだ。我々は決してその住みかを取り戻すことが出来るまでこの地下征服をやめない。
まずは、奴等の仲間をこちらに引き込もう。奴等のうちの一人にこの世界を理解して貰い、そいつに交渉してもらうのだ。
そうと決まれば、まずは地上に我々の仲間を行かせ、その一人を選んでもらってこよう。そうだ。次期王となる者に行かせれば、皆も従うであろう。
では、王にこのことを発案しに行こう。
待っていろ、憎き地上人よ……。
我々は、住みかを取り戻すことができるまで諦めない。
後日、この案が少しばかり訂正され、実行することになった。
その人間は、次期国王の嫁候補となり、この国に一生を尽くすということを誓わせ、国王との間にできた子を地上にまた送る。地底には十個の国があるからしてこれを行うと地底国を知った子供が少なくとも十人生まれる。そしてこれを毎年行ったら征服も夢ではない。
地底にある十個の国の王は翌年から実行した。
そして八百年たった今も続いている。
俺はそのために来たのだ。
そう、次期第一国の国王こと、エックハルト = マーフィー だ。
よし、未来の花嫁候補、捜そう。
期限は2か月後。
それまでにお国のため、自分のため。
頑張らないとな。