希望の三ツ星~幼馴染み三人組の日常~
またかよ。こいつらはまた俺の家に入り浸っている。
俺の名前は望月智哉。街の商店街のパン屋の息子だ。
俺には天才の幼馴染みが二人いる。天才というか鬼才だ。
一人目は外見はかわいい女の子という感じのやつなのだが、漫画の天才。高校一年生にして多数の連載を抱える売れっ子だ。彼女が作り出した物語はほぼ全てアニメ化や、映画化、ドラマ化などされまくっている。名前は日野百合華。
二人目は日本馬術界の未来のエース。外見も内面も完璧。文武両道のとにかく非の打ち所のない、嫌味なやつだ。日本中で王子様扱いだ。オリンピックの代表も内定している。名前は相場柚希。
そんな天才どもと幼馴染みの俺だが、俺はいたって凡人。人並み中の人並み。別に気にしてもいない。なぜなら天才どもよりまともだからだ。
まともなやつは人の家で雑魚寝しない。
「おい、お前ら! 起きろよ!」
「うーん。うっさいな智哉は」
「そうだよ。寛容にいこうぜ」
二人揃って顔がいい。そんなことよりこいつらにはさっさと帰ってもらいたい。
「いや、そろそろ帰れって」
俺がそう言うと、
「やーだね」
百合華が生意気な顔をして言う。
「智哉のバーカ」
柚希も生意気な顔をして言う。柚希は学校や、外ではあんなかっこよくて優しい雰囲気なのにその顔はどこへやら生意気なガキしかここにはいない。
「バカでよろしい。はい。さっさと帰る」
「もうつまんねーの」
二人でシュンとしていて、子犬に見えてくる。こうなると年齢不相応に働く二人の幼馴染みを甘やかしたくなる。
「よし、じゃあ、百合華はここまで漫画描き終わったら、柚希はそこらへんダッシュで走って帰ってきたらゲームしていくか?」
アメとムチと言うがアメばっかり与えてしまう。それが俺のだめなところだろうか。
やったーと喜ぶ二人を見ると微笑んでしまう。
そんな毎日が続くのだった。
締まらない物語ですみません。続き読みたい人いたら感想いただけると嬉しいです。声が多かったら続編というか詳しいお話作ろうかなと思います。