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ごちそうさま

「口にあったようで何よりだ。デザートも用意させているが、もう食べるか?」

デザートと聞こえて目を輝かした。

甘いものが大好きな私は他の誘惑を捨て去って頷く。

その様子を見ていた周りの人達がデザートを準備するために動き始めた。

その間にウィルもいつの間にか自分の分を食べきっていた、なんて早いんだ。


それから直ぐに目の前に届いた。

「こちら本日のデザートの、プリンでございます。ほろ苦いカラメルも別でご用意しておりますので、お好みに合わせてお使いください」

「ありがとうございますっ!」


プリンだ、デザートの中でも特に私はプリンが大好き。

さっきまで食べていたご飯も格別に美味しかったから期待が高まる。


スプーンをすっと入れて口に運ぶ。

食感は柔らかすぎず固すぎずでちょうど良く、甘さも程よく甘い。

カラメルも苦すぎないためプリンと相性がとてもいい。

美味しい。これ以上に言葉はいらないだろう。

またしても夢中になって食べ進めてしまい、気づいた時には目の前からプリンは消え去っていた。


「雪音。こっち向いて口開けて」


ウィルから唐突に声をかけられた私は何も考えずに言う通りにした。


「あむっ」


口に何か突っ込まれた。

もぐもぐとしていたらそれがプリンだということに気づいた。

変わらず美味しいなぁと思っていたら、「はい、もう1回あーん」と声をかけられた。

「あーん」と反射的に対応して口に含んだ後に、あーん…?と恋人でもない人にあーんをしてもらっていることを自覚して今度は自分の手で顔を隠した。


「本当に可愛いな。これが餌付けか…癖になりそう」

「自分で食べれるからっ!てかウィルの分なんだからウィル食べなよ」

「俺が雪音に食べさせてあげたいんだ。それに雪音が食べてる所見てるだけで満足だし、雪音も気に入ったみたいだから、ね?」


ね?と共にまた口に向かってくるプリン。

プリンの誘惑には勝てず、恥ずかしさで目を潤ませつつ幸せそうな顔をしているウィルを睨みながら口に含んだ。

何回か繰り返して全て食べきった後に、不意に顔に影が宿ったと思ったら唇をぺろり。


「甘いな。ごちそうさま」

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