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第1話 今

夢を見ていた・・・。暗く、光のない部屋に、自分がいる。

床を這いずるように光を求めた。この闇から逃げたくて・・・あいつからにげたくて・・・

・・・・・・・・・・・あいつって

   だれだ?

そこで、目が覚めた。ジリリリッと目覚まし時計のうるさい音が部屋中に響く。

めんどくさそうにスイッチを止める。本当はまだ寝ていたいが仕方ない。

何故なら今日は学校だから。

「・・・寝むっ・・・。」

声の主の名は雪風ゆきかぜ 銀架ぎんか。近くにある未北中学校みほくちゅうがっこう2年生だ。小柄で中性的な少女だ。青黒く、長い髪を持つ。銀架はむくっとおきてブレザーに着替える。男物だ。

未北中学校は基本制服ならなんでもいいのだ。

さっさと着替えると一階のキッチンルームにいく。

そこでは銀架の片割れがいた。

「あっ、珍しいね、銀架いつも僕が起こしに行かないとおきないのにねー。」

双子の姉の鎌架れんかだ。銀架と同じく小柄だが、性格はほぼ真反対だ。横髪をツインテ-ルにし、左目が隠れるようにして前髪がある。

「・・・何となくおきた。」

髪をポニーテールに結びながら席につく。その行動に鎌架が注意を入れる。

「キッチンルームで髪を結んじゃ駄目っていってるでしょ?毎回言っても言う事きかないなぁ。」

「駄目なんてルールはない。」

「はいはい。で、目玉焼き食べる?」

フライパン返しをクルクルと回しながら聞いた。銀架は聞いているのか聞いていないのか湯のみに梅昆布茶の粉末をいれ、お湯を注いでいる。

「…人の話聞いてる?」

「黄身ナシな。」

ズズッと梅昆布茶をすする。鎌架はかなり深いため息をもらす。妹のマイペースさには姉でもついていけないのである。

「黄身ナシ…ね、あ、お弁当箱を包んでおいて。梅昆布茶はいいから。」

2つ昼飯の詰まった弁当箱を銀架の前に置く。銀架は若干めんどくさそうに昆布茶を置き、引き出しから包みを取り出して綺麗に弁当箱を包んだ。終わった頃には黄身ナシ目玉焼き(もはや目玉焼きではないが)が出来上がり、銀架の前に置いてあった。

「いただきます、ってもうこんな時間!?銀架早く食べて!」

のんびりしすぎて登校時間十分前。二人(というより鎌架)はご飯をかきこんだ。急いで支度をし、電気・ガスの安全確認をし、鞄を持って外に出た。鎌架が鍵を閉め、自転車に乗る。銀架はスケートボードで爆走し、先に行っていた。

「銀架!置いてかないでよ!」

とかいいつつ鎌架も爆走して、学校にむかう。二人とも挨拶をしてくる同級生を完全無視して…。

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