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毛布
怖い童話「毛布」
僕が洗濯物を取り込んでいると、
必ず、隣のお婆さんがやって来る。
お婆さんは、
ペランペランな毛布一枚を、
干したり、込んだり、
干したり、込んだり、
たった一枚なのに、干したり込んだりしている。
僕は、いつも気にせず洗濯物を取り込む。
ある日、
僕が洗濯物を取り込んでいると、
また、隣のお婆さんがやって来た。
ピューーゥ、風が吹いた。
あれ〜
お婆さんの毛布が風で飛ばされた。
慌てて毛布をつかむ、お婆さん。
ビリビリビリビリーー
お婆さんの毛布が二つに裂けた。
次の日、
お婆さんは、毛布を二枚干した。
また、風が吹いた。
ビリビリビリビリーー
干したり、込んだり、
干したり、込んだり、
干したり、込んだり……