冷凍コンビニ②
怖い童話「冷凍コンビニ②」
朝起きると、町中が凍っていた。
家も凍っている。
道路も凍っている。
ネコや犬も凍っている。
ツルツルツルツル〜
みんな、滑ってすってんころりん、
あっちこっちで大騒ぎだ。
大寒波?
いや違う、やっぱりあそこだ、
冷凍コンビニ!
冷凍コンビニに行ってみる。
冷凍庫が故障だ、
店員さんが凍っている。
お客さんも凍っている。
お店全部が凍っている。
ここから町中が凍っているんだ!
「警察に連絡だ、」
警察も凍っている。
ドロボウを追いかけたまま凍っている。
「消防署に連絡だ、」
消防署も凍っている。
火事を消したまま凍っている。
どうしよう、
「冷凍焼きイモ〜」
「冷え冷えの〜冷凍焼きイモだよ〜」
焼きイモ屋さんがやって来た。
「一つください」
「はいどうぞ、冷え冷えだよ〜」
「もっと、凍ったのがいいかい?」
「いいえ、結構です」
焼きイモなのにカチンコチン。
次の日、
冷凍コンビニに行ってみた。
店員さんが溶けていた。
お客さんも溶けていた。
お店全部が溶けていた。
どうやら電源を抜いたらしい。
貼り紙が貼ってある。
「閉店します。冷凍庫が壊れました」
「何だ、やめるのか…」
数日後、
また、町中が凍っていた。
あっちこっちで大騒ぎだ。
冷凍コンビニ2号店が故障だ!
冷凍コンビニ3号店が故障だ!
冷凍コンビニ4号店が…