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隠れんぼ

怖い童話「隠れんぼ」


掃除の時間、

僕がホウキで掃いていると、

ロッカーの隙間にホコリが見えた。

「大変だ、こんなに汚れてる」

僕は、ホウキを奥まで突っ込んだ。

ゴシ、ゴシ、

すると、

誰かが、ロッカーの隙間に隠れていた。

「だれ?」

「狭山だよ」

そこには、同じクラスの狭山君が隠れていた。

「何してるの?」

「「しーっ、隠れんぼだよ」

狭山君は、静かに指を口に当てた。

「わかった」

僕は誰にも言わずに、掃除を続けた。

「狭山君は凄いな、隠れんぼが上手だ」


次の日、

僕が、ロッカーの隙間をのぞいて見ると、

狭山君が、まだそこに隠れていた。

「しーっ」

狭山君は、また静かに指を口に当てた。

「わかった」

僕は誰にも言わずに、授業を受けた。

「狭山君は凄いな、隠れんぼが上手だ」


一週間後、

「しーっ」

狭山君は、また静かに指を口に当てた。

誰も気づかない、

誰も気がつかない。

「狭山君は本当に凄いな、隠れんぼが上手だ」


そして僕は、小学校を卒業した…


数十年後、

小学校が立て直しすることになった。

ガラガラガラ、

ガッシャーン、

ショベルカーが教室を壊す。

「おーい、ロッカーの隙間に誰かいるぞー!」

工事屋さんが叫ぶ。

中から、ホコリまみれの狭山君が出て来た。


「あ〜あ、見つかっちゃった」


狭山君は、隠れんぼのチャピオンだ!

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