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海
怖い童話「海」
ザップーン、
イルカがジャンした。
ザップーン、
二匹ジャンプした。
僕はイルカとともに戯れる。
シューッ、
今度は、クジラが潮を拭いた。
凄い迫力だ。
ここは大海原、たくさんの生き物たちが住んでいる。
ピチャン、魚が跳ねた。
イワシがいる、
サンマもいる、
遠くにシャチもいた。
気をつけなくちゃ、
シャチは海のギャングだ。襲われたら一溜まりもない。
でも、もっと危険な生き物がいる。
それはサメだ、
サメは、ちょっとでもケガをしていると、血の匂いを嗅ぎつけて集まってくる。
たくさんのサメ、
僕の回りを回っている。
ぐるぐると、ぐるぐると、
ぐるぐると、ぐるぐると、
目が回る、腕に力が入らない。
僕は、だんだん意識が無くなってきた。
だんだんと、だんだんと、
だんだんと、だんだんと、
そして僕は、
海の底へと沈んでいった……




