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さとう君
怖い童話「さとう君」
給食の時間、
僕の嫌いな牛乳がでる。
いつも牛乳を残していると、
「砂糖を入れると美味しいよ」
と、さとう君が言った。
「でも、砂糖なんかないよ」
と、僕が言うと
さとう君が牛乳に指を入れた。
クルクルクル、
クルクルクル、
あという間に、あまい牛乳ができた。
「美味しい」
みんなが、それを見ていた。
僕も、私も、
僕も、私も、
さとう君は、みんなの牛乳に指を入れた。
クルクルクル、
クルクルクル、
「あー美味しい!」
みんなは、喜んだ。
でも、
さとう君は、全部溶けて無くなってしまった……