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ジーニアス

 幸いなことに大岩はすぐに見つかる。森を歩くこと十数分、最深部に大岩は存在した。おそらく、数万年前から存在するだろうそれは、巨体を横たえ、無言で存在感を主張していた。

 手分けし、大岩の周囲をぐるりと調査する。シスレイアいわく、くぼんでいる箇所があり、そこに手を入れると地下への階段が出現するらしい。

 手分けしたおかげか、十分ほどでそれらしき箇所を見つける。

 散っていた姫様とメイドさんが集まると俺は代表して手を突っ込もうとするが、メイドのクロエが不穏なことを言う。

「待ってください、レオン様、不用意に手を突っ込んでもいいのでしょうか」

 その言葉で手を空中で止める。

「……たしかにな」

 そのやりとりにシスレイアは首をかしげる。

「このくぼみには幼き頃、何度も手を入れました。わたくしも弟もです」

「まあ、姫様は王族だからな」

 シスレイアはさらに不可思議な顔をする。

「つまりこのくぼみは王族しか触れない仕掛けになっているかもしれないということです。平民が手を入れたら食いちぎられてしまうかも」

「まあ」

 やっと危険性を理解したシスレイアは口に手を添え驚愕する。

「では、ここはわたくしが」  

 と続けるが、それは手遅れだった。先ほど空中で手を止めた俺だが、実はほとんどくぼみに手を付けていた。慌てて離そうとしたが、逆にそれがよくなかった。逆にべたあっとくぼみの奥を触ってしまう。

 くぼみに触れるとその周辺が光り出す。魔術的装置が動き出したのだ。

 ごごご、と地響きが聞こえ、それと同時に階段が出現するが、それと同時に俺の右手がなにものかによって食い付かれる。

「ぐ、ぐああああああ!!」

 なにものかによって食い付かれた俺の身体は反射的にのけぞる。苦痛で顔を歪めながら大声を発する。

 それを見ていたシスレイアは顔を真っ青にしながら近寄ると、「レオン様!」と寄り添う。

 彼女は一生懸命に俺の手を引き抜こうとするが、所詮は女の力。ぴくりともしない。

 涙目になりながらクロエに協力を求めるシスレイア、クロエは冷淡に傍観しているだけだった。

「クロエ! なにをしているのです。レオン様の右手が食いちぎられそうなんですよ! このままでは左手だけでなく、右手も失ってしまいます」

 俺の左手は義手なのだ。それも姫様のために失ったのだ。これ以上、自分のために身体を犠牲にしてほしくない。そのような感情が彼女の胸中を支配しているのだろう。必死であった。

 ――だからこそ、クロエは手伝えないのだが。

 クロエはやれやれという吐息を吐くと、冷静に状況を説明した。

「おひいさま、よく観察ください。くぼみはとても浅いです。レオン様の右手はよく見えてますよ」

 どういうこと? シスレイアはそのように右手を観察するが、恐慌状態の彼女はまだ意味を理解しないらしい。

「血も牙もありません。ただ、光っているだけです。――担がれているんですよ、レオン様に」

「――担がれている?」

 やっと事態を把握したシスレイア、彼女は烈火の如く怒る――ことはなく、安堵の溜め息を漏らす。

「――良かった。レオン様の右手が無事で」

「…………」

 このように心臓に悪い悪戯を仕掛けたにも関わらず、怒るどころか逆に喜ぶおひいさま、それが彼女の性格を端的に表していた。

(まったく、人が善すぎる)

 呆れながらそのように評価すると、俺は改めて主に謝る。

「いや、すまない。ここで悪戯をしたら受けると思って」

「心臓が止まりそうでした」

「とても趣味が悪うございますね」

 ふたりはそのような台詞を漏らすが、それ以上俺を責める気はないようだ。有り難いことだったので現れた階段に視線をやる。

「あれが件の抜け道か」

「そのようですね」

 シスレイアのほうを見ると彼女はうなずく。

「子供の頃以来ですが、鮮明に記憶が蘇ってきました」

「よしならば早速入るか」

「そうですね。しかし、松明を忘れてしまいました」

 まさか地下通路に潜るとは夢にも思っていなかったクロエ。所持品に松明はないようだった。しっかりもののメイドらしからぬ失態だが、問題はない。なにせ俺は〝魔術師〟なのだ。

「一家に一台、万能包丁と魔術師ってね」

 そのように戯けるとシスレイアの小剣を拝借する。

 立派な意匠を凝らした剣、その先に指を添えると魔力を注ぎ込む。

 ぼわあっと黄色い光が広がると、地下道の入り口を照らし出す。

 その光景を見てシスレイアは「まあ」と驚く。

「魔術師様は本当に便利ですね。ランタンも松明も入りません」

「ああ、おかげで身ひとつで旅に出れるよ」

「うふふ、本は持ってらっしゃるようですけどね」

 俺の鞄から溢れていた蔵書群を思い出し、にこりと微笑むシスレイア。

「食料は忘れても狩りをすればいいからな。しかし、本はそういうわけにもいかない。少しでも気を抜くと積み上がってしまう」

「いわゆる積読というやつですね」

「そういうこと。俺の目標はこの世のあらゆる本を読み尽くすことだ」

「ならばその時間を作れる様に努力します」

 シスレイアはそう宣言すると、光り輝く剣を携え、地下道の入り口に入った。

 薄暗い地下道。蜘蛛の巣が張り巡らされており、何年も人が踏み込んだ形跡がない。おそらく、シスレイアとレインハルトが遊び場所として活用して以来、使われていないのだろう。

 子供が遊び場所にしていたということは危険なところはないだろうが、それでも気を引き締めて進もうと思った。


 シスレイア姫を先頭に歩みを進める。

 最も戦闘力が低いシスレイアを先頭にするのは彼女の戦闘力に期待していないからだ。有事の際は俺とクロエが前線に立てばいい。戦闘の際は後方に下がり、光源として活躍してもらうつもりだった。

 まあそれでも〝おひいさま命〟のメイドは文句を言ってくるが。

「レオン様、なぜ、おひいさまを先頭にするのです」

「光源を持っているからな。それにここは彼女の遊び場だった場所。道を知っている」

「道もなにも一本道ですが」

「たしかに」

 そのようにやりとりしているとシスレイアが言葉を挟んでくる。

「クロエ心配しないで。この地下道は危険な場所はないわ。モンスターもいないし」

「それは昔の話かも」

「先ほどの蜘蛛の巣を見たでしょう。なにかが出入りしていれば気がつくわ。それにもしもモンスターがいても遅れは取りません」

 光り輝く剣を空で切り裂く。地下道の壁に影が踊る。自分の実力をアピールしているようだ。

「レオン様に敵わないのは当然ですが、クロエにもそうそう劣りませんよ」

 それは過大評価であるが、我々を心配させないための処置だろう。それに俺が姫様に万が一など起こさせるつもりはない。仮にモンスターが現れたら、禁呪魔法で瞬殺するつもりだった。

 そのように説明するとクロエは渋々、シスレイアの先頭行動を認めるが、それでもまだなにか言いたいらしい。

「モンスターはともかく、トラップがあったらどうするのです。先頭を行くものが引っかかります」

「ですね。しかし、子供の頃はなにもありませんでした」

「道中の半分までですよね。別荘側にはいったことがないと言っていたではありませんか」

「たしかにそうですが、設計者がもしも罠を用意しているとしたら、前半部分にもあると思っています」

「王族には反応しない仕掛けかも」

「ああいえばこういうメイドだな。心配なのは分かるが、この地下道を設計したものに魔術の心得はない。入り口はともかく、道中はなんの魔力も感じない」

「この抜け道の設計者はドワーフと聞いています」

「ならばそんな器用なことはできないだろう」

「ですです」

 シスレイアと共に楽観論を述べる。基本、軍師は最悪の事態を想定するものだが、時には大胆にいかねば「リターン」は得られないのだ。今はトラップの心配をするよりもいかにして別荘にたどり着く方が先決であった。

 そのように考えていたが、その考えは間違っていたかもしれない、と思うような事態が起きる。

 地下道も中頃に差し掛かった頃、それは起きた。

 シスレイアを先頭に歩いていると、円形の石畳を見つける。

 今まで歩いていた場所とは明らかに違う構造だった。

 明らかな作為を感じたが、ここはまだシスレイアが探索していた場所だから、という理由でなんら対策もせずに石畳の上に乗ってしまった。三人同時に。

 三人が石畳の上に乗ると、ガチャリという音が響き渡り、石畳がぱかりと開く。地面から暗闇が覗き込んでいる。

 俺たちは一瞬で重力のくびきから解放される。

 ひゅうっと地下のさらに地下に落ちていくが、メイドのクロエははだけるスカートを押さえながら俺のほうを見る。

「レオン様……」

 スカートの端から下着を見ていることにキレているわけではないだろう。俺は素直に謝る。

「どうやら王族か否かで反応するトラップではなく、単純に体重で反応するトラップが仕掛けられているようだな。子供の体重では作動しないようだ」

 重力に身を委ねながら冷静に言い放つが、その態度がクロエの勘に触ったのだろう。じろりと睨みつける。

 その姿を見てシスレイアが諌めてくる。

「クロエ、レオン様を責めないでください。レオン様とて万能でもなければ全知でもないのです」

「そうかもしれませんが、このまま落下すれば我々は死んでしまいます」

「定番ですとこの下にはトゲトゲがあって串刺しにされるのですよね、我々は」

「だな。しかし、それはない」

「どうして言い切れるのです?」

「今から魔法を掛けて落下速度を落とすからだ」

「そのまま浮上して元の位置に戻りたいのですが」

「三人もいるとそれは難しい」

「それでも宮廷魔術師ですか」

「本業は司書だよ」

 そう嘯くとシスレイアとクロエに魔法を掛ける。

《浮遊》の魔法だ。この魔法は地上からわずかに浮き上がり、地震などから身を守る魔法である。応用すればこのようなときにも身を守ることができた。

 俺たちは《浮遊》のおかげで地面に激突せずに済んだ。

「なんだ、串はないじゃないか」

 そのようにため息を漏らすが、シスレイアの下着が丸見えになっていることに気がつく。どうやら落下の途中でなにかに引っ掛けてしまったようだ。クロエの下着を見てもなんとも思わなかったが、姫様のそれはくるものがあった。頬を染めてしまう。クロエは姫様を遮るように立つと、鞄の中から裁縫道具を取り出す。この場で縫うようだ。

 アルマーシュ家は紳士の家系なので背を向けるが、色々と申し訳ないので彼女たちに謝る。

 シスレイアは相変わらず寛容であるが。

「気になさらないでくださいまし。服というものはいつか破れるもの」

「そういう意味じゃない。トラップの存在を軽視した。軍師失格だ」

「いえ、わたくしが安全と言い切ってしまったのが、いけなかったのです。反省しています」

「いいや、これは軍師の責任だ??などと言い合っていると話は進まないな。ここはふたりの責任ということで」

「はいな」

 顔は見えないが花のように微笑んでいるに違いない返答だった。

 クロエが振り向いてもいいというので振り向くが、そこにはいつものシスレイアがいた。クロエの裁縫技術は見事なものであった。

「針子仕事もこなしてこそのメイド道です」

「是非、今後も極めてほしいな」

 とメイドさんを褒めると、そのまま先に進むことにした。

 今度はクロエが前列である。その後ろにシスレイア、最後尾を俺が務める。

 姫様をがっちり守るプリンセス・ガードの陣形だった。


 三人はそのまま地下迷宮を進む。ここの上層とは違い人の手がほとんど入っていない。天然の洞窟をそのまま利用しているようだ。

「ドワーフが工事を進めていたら見つけたので、そのまま罠として利用しようとしたのでしょうか」

 クロエが尋ねてくる。

 俺は答える。

「おそらくはな。串刺しをされなかったところを見ると、天然の迷宮になっているか、もしくはとんでもない守護者(ガーディアン)が潜んでいるかのどちらかだな」

「双方かも」

「あり得るな」

 苦笑いを浮かべるが、それは現実となる。

 半刻の間迷宮をさまようが、上層部に戻る手段が見つかることはなかった。

「階段もなければ坂もないな。同じところを何度も見るし」

「ここは最初の地点に戻って、落ちてきた場所から戻るというのはどうでしょうか?」

「すでにぶ厚い蓋で閉じられていたよ。とんでもない固い岩だから削岩は無理だ。やってやれないことはないかもしれないが、周囲が崩れ落ちて死ぬ可能性のほうが高い」

「……残念です」

「となると普通に上層部に抜ける道を探すしかありませんね」

「あれば、の話だがね。ない可能性もある」

 そのように最悪の想定をしていると、クロエが「しっ」と己の口に人差し指を添える。

 俺とシスレイアはクロエに注目する。

 彼女は亜人ドウル族、人並み以上に感覚が優れているのだ。

「――今、風の動きを感じました」

「風があるということは外に通じる道に繋がっているということですね」

「そういうことです」

「どちらから吹いているか分かりますか?」

「ええ、方角は。しかし、そちらの方角を探してみたのですが、道がなくて……」

「なるほどね」

 そう漏らすと俺はクロエが指さした方角の壁を調べる。

「こういうのは隠し通路があるってのが相場だ。先ほどから見るに魔術的な施工ではなく、物理的な施工のな」

 壁を注意深く探していると、壁の隙間から風が漏れていることに気が付く。

「なるほど、ここがそうか」

「隠し扉ですね」

「みたいだな。――おっと、ここか」

 くぼみを見つけると、押してみる。

 ぱかりとくぼみの下が開き、そこから【操作装置(コンソール)】が出てくる。

「暗証番号でしょうか?」

「パズルのようだな。これを解けば壁が開くらしい」

 さてと、と周囲を確認する。

「俺はインテリな自覚はあるが、パズルが苦手なんだ」

「つまり、私に解けと?」

「期待している」

 と言うとクロエは渋々、パズルを解き始める。

 五分ほど睨めっこすると、「閃いた!」という表情をし、操作装置を弄り始める。

「クロエは月刊メイドの友のクロスワードパズルや数字パズルを解くのが趣味なんです」

「へえ、……って、月刊メイドの友ってなんだ」

「エルニア中のメイドさんのための機関誌です。たしか、サン・エルフシズム新聞の系列会社が発行をしているはずです」

「マニアックな雑誌だな」

「失敬な、由緒正しい雑誌ですよ。今使っている髪飾りはメイドの友の付録です」

「豪勢な付録だな」

「昨今、出版社も大変なのです」

 クロエはそう言い切ると手早くパズルを解いていく。

 安心しながらその光景を見つめていると、クロエは「ふう」と額の汗を拭う。

「完了です。あとはエンターを押すだけ」

「さすがはパズル愛好家だな。手早い」

 クロエは胸を反らしながらドヤ顔をし、エンターを押す。


 たーんっ!!


 最高に決まった音が響き渡るが、なにも反応しなかった。

 しーん、と洞窟が静まりかえる。

「……なにも反応しませんね」

「だな」

 俺たちはクロエを見つめると、彼女はテヘペロする。

「失敗しました、てへっ」

「毎月パズルコーナーを見ているんじゃないのか」

「見てはいますが、得意とは言っていません」

 開き直るクロエ。

「翌月号に答えが載っているのですが、ほとんど間違っています」

「偉そうに言うな!」

 頭を叩きたくなったが、シスレイアの手前出来ない。それに俺もパズルが不得手な以上、上から目線で叱ることはできなかった。

 仕方ないので俺もパズルに挑戦するが、一〇秒で智恵熱が出てきた。まったく、面倒くさい。困り果てているとシスレイアが控えめに挙手をした。

「――あのう、もしよろしければわたくしが解きましょうか?」

「姫様が?」

「はい。月刊メイドの友のパズルならば何度か解いたことがあります」

「ならばお願いしよう」

 気軽に言ったのはすでに諦めていたからだ。

 俺の頭はすでに壁の強度計算で締められている。最悪、禁呪魔法で壁を破壊しようと思っていたのだ。その計算が済むまで姫様にパズルを担当して貰おうと思ったのだが、その計算はもろくも崩れ去る。

 姫様がものの三秒でこう言ったからだ。

「――あの、解けちゃったみたいです」

 申し訳なさそうに言う姫様。

 クロエは「有り得ない」と操作装置を覗き込む。無論、解けているかの判別はできないが。

 俺も半信半疑なので同じように覗き込むが、先ほどのクロエの回答とどこが違うのかも分からなかった。

 なのでまあ「吹かし」だろうと気軽にエンターを押したのだが、エンターを押した瞬間、入力装置が光り輝く。


『認証を確認しました。扉を開きます』


 無機質な女性の声が響き渡る。

 声の残響が無くなると「ごごご」と地響きを始め、扉が動き始める。見事な仕掛けであるが、それよりも驚くべきは姫様の知能だった。俺とクロエが解けなかったパズルをたったの三秒で解いてしまったのである。

 俺とクロエは姫様を見つめる。

「ジーニアス」

「さすひめ」

 それぞれの言葉であるが、姫様は謙遜する。

 両手を前に突き出し、「いえいえ」と振る。

「天才ではありません。お二方の手順を見ていたから分かったんですよ」

「いや、あのパズルの複雑さはそんなレベルじゃヒントにもならんよ」

「そういえば姫様が月メのパズル欄を見ていたところを見たことがありますが、だいたい、三秒くらいで見終えていました。ただ、読み飛ばしているのだと思っていましたが、もしかして速攻で解いていたんじゃ」

「…………」

 沈黙するお姫様、どうやらその通りらしい。

 まさしくジーニアスだ。

 そのように感嘆してると、姫様は顔を真っ赤にするので、囃し立てるのはこの辺にしておく。

「これからパズルが解けないときは姫様に頼るとして、奥に進まないとな」

「ですね。メイドの友の懸賞付きパズルはおひいさまにお願いしますが、それよりも先が大事です」

「……恥ずかしい」

 三人はそのまま壁の奥に進む。

 ただ、大分時間を浪費してしまった。俺はクロエに時間を尋ねる。

 彼女は懐中から時計を取り出すと、時間を告げる。

「時刻は十八時でございます」

「日が沈んでいる時間だな。キャンプでも張るか」

 反対意見はゼロだったので、適当な場所を見つけると、テントを組み立てる。

 俺がテントを張り、クロエが料理を始め、シスレイアがそれを補佐する。

 役割分担が出来上がっているので、ものの三〇分でキャンプの用意が調う。

 俺はクロエが用意した固形燃料に《着火》の魔法を施すと、焚き火に火をともす。

 焚き火はキャンプの基本にして中心地、そこを中心に活動が始まる。

 クロエは焚き火でフライパンを温め、シスレイアは湯を沸かす。

 俺は暖を取りながら、彼女たちがご馳走を用意してくれるのを眺めた。

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