第25話 討伐完了
勇者一行に悪戯をした翌日、予想通りの大騒ぎになった。やったやってないの喧嘩がそのうち武器や魔法も加わった殺し合いになりかけたが、取り敢えずダンジョン内という事で一時休戦となった。 因みに今までの喧嘩で奴等の回復アイテムはほぼ底をついている。
この階層にはこれと言った特徴はなく、苦戦しつつも突破していった。後数階層攻略させる予定だったが正直飽きてきたので満場一致でさっさと処刑場(例の銃とポーションのエリア)送りにすることとなった。
奴等が階層を降りたすぐ先に立ち入り禁止と書いてある扉がある。ルール看板には入っていけないと書いておいたが、看板を破壊しやがったからまず読んでいないだろう。仮に読んでいたとしても守ることはないだろう。
「ブレイル、どうする?」
「んなもん無視だ無視」
といった風に、当たり前のように扉の向こうに入っていく。
扉の向こうには俺が召喚した獣人たちの村がある。彼らは今後、ダンジョン内の町計画で多いに活躍する予定だ。
「獣人の村?何でこんなとこに…反吐が出る」
勇者(蛮勇の愚か者)は差別主義者らしく、ちらっと鑑定したときに 人間至上主義者 と出ていた。だからメルフィーの扱いが酷かったのか。でも外面ではそれを隠して勇者をやっているらしい。
「!!ブレイル、あそこを見て!あの村にポーションや宝石…ダイヤモンドがかなりあるよ!」
「フム。アイテムボックスにも余裕あるし頂いていくか、奴等には勿体ない。」
やはり仲間も録な奴じゃあないのだろう。そうなるのが当たり前のように話している。
因みにその村のポーションやダイヤモンドは餌で勇者の悪行の証拠映像を録画(DCのダンジョン内録画機能)するために用意した。
そして強盗のために殺されてしまうであろう獣人たちには事前に事情説明し、スキル 痛覚無効、精神異常無効 の付与とダンジョン内での死亡時、一日後に復活するように設定してある。因みに村も同じように一日後に復活するように設定してある。後は彼らが大根役者でないことを祈るばかりだ。
「獣人は全員殺せ。有用なアイテムはすべて回収しろ」
クズ(勇者)がそう指示し一行は村に襲撃を開始した。警備兵の果敢な迎撃を突破し、住民に襲いかかる。無抵抗の住人に対して筆舌に尽くしがたいおぞましい拷問をした後に結局全員殺し、物資を強奪していった。
てっきり子悪党的なクズかと思ったら快楽殺人鬼だった。犠牲者たちの精神に悪影響があったら不味いとメルフィーに彼らのメンタルケア(復活前でも霊と会話可能)を頼んだのだが杞憂だったようで、メルフィー曰く、彼らの心境を纏めると『勘違いしているでや~んのwww』だそうで。
因みに彼らにした説明とは勇者が攻めてくること、わざと負けてほしいこと、苦しむふりをしてほしいことだ。
俺が召喚する獣人たちが弱いわけ無いだろう?
最年少の五才の女の子でさえ一人で勇者一行を皆殺しに出来る。
因みに俺が召喚した訳ではないメルフィーも俺の仲間になったときに色々改造しめっちゃ強くなっている。
ー現在の力関係ー
田中>メルフィー=七つの大罪=獣人の村の村人たち>ダモン>勇者一行
後は人化したスライムたちの出番だ。
遭遇した途端、まずは反転ポーションでの攻撃で三人の体表の細胞が消滅していく。奴等はポーションや魔法で回復したがまだ終わっていない。銃撃部隊が急所を外して蜂の巣にしていく。
勇者は盾で防ぎ、更に魔法使いっぽい…マリアだったっけ?がマジックシールドという防御魔法で全体を防御しているがダイヤモンド弾丸はどちらも削り取り貫通する。
やがて奴等は魔力を使い果たし、強奪したポーションで回復し続けないとあっという間に全滅してしまう状況まで追い込んだ。
「くそ!このままじゃあじり貧だ!」
「でもどうしようもないよ!」
「もうポーションも尽きるわ!」
「何でこんなことに!?」
結局ポーションが底を尽き、急所を含めて全身が穴だらけになり即死となった。 聖なる蘇生 のクールタイムも終わっていないのでもう復活することはない。
これで終わりだ。
豆知識
人
下肢による二足歩行を行う生物の総称。この中に人間、獣人、魔人、エルフ、ドワーフ、etc.が含まれる。
スキル アイテムボックス
異空間にアイテムを収納できる。レベルが最大でないと収納限界が存在し、時間停止不可、生物の収納不可、内部の温度はスキル保持者のいる場所の気温と同じ。
レベルが最大の場合、収納限界が存在せず、時間の停止・加減速可能、任意の温度で保管可能、スキル保持者に対し信頼し、望んだ生物及び完全な状態で意思表示が不可能な生物を収納可能。その生物毎の最適な居住空間となるが(空気成分・気温・湿度)、時間停止しない場合、食料や水等の生命維持に必要な物を同時に収納しないと中で死んでしまう恐れあり。因みに排泄物は出した瞬間に別空間へと収納される。




