第15話 更なる犠牲者
あの前回生き残った人はカルロスという。 マジで 完全看破 が万能ですごい。 そしてチンピラ親子 子の方はティーン ピラー、貴族との事。 親はティン ピラー。 どちらもチンピラみたいな名前で笑える。 あのカルロスは何故か贔屓したい気分になったのでこっそりダンジョン内限定の加護を与えておく。
カルロス&More
俺の名前はカルロス。 またこのダンジョンに来てしまった。 俺はもう来たくなかったが息子をボコられてキレた貴族様に前回生き残ったからと強制的に参加が決められ、人数も3,000人に増えた。 どうせこいつの息子だから息子の方が悪いのだろうが…何処の誰かか知らないが勘弁して欲しい… こいつらのストレス発散は御免だよ。 そして案の定あいつらだけ準備しないくせに他人に傲慢な態度をとったり、自分達だけ豪華な料理で味方の士気を下げる。 こいつらは実はダンジョンが送り込んだモンスターなのではないか?…
ーいくら俺でもそんな事はしない!ー
!?幻聴か? …まあいつまでもうじうじしてられないので突入開始する。 準備も終わったしな。
前回の罠を警戒しに行かせた斥候部隊からの報告によると、例の罠は無いようだ。 何故だか知らないがいいことなのだろう。 彼らの報告はまだ続き、そこの階層がかなり寒く十全に行動できなくなるだろうとの事。 当然俺は警戒し、更なる調査の上、作戦行動に移ろうとしたがあのバカ親子が無理矢理突入を命じた。
おかしい。まだ1階だが、宝はあるのにモンスターがいない。 俺の第六感というやつが警鐘を鳴らしているがバカ共に急かされ進まざるを得ない。 次の階層への扉は異様に重く、3人が全力で押さないと開かなかった。 続々と入り最後の1人が入ると轟音をたて扉が閉じる。 一応罠を警戒して扉を開いて見るとちゃんと開いた。 そして扉が閉じると壁の所々に火が着いた。 それは明かりとなる。 その燃料の油は無限に採れる。 これがあれば家庭に燃料が行き渡り生活が改善されるだろう。 また、その火で前の階層で冷えた体を暖めることができた。
気を取り直して攻略を再開するとゴーレム系モンスターとゴースト系モンスターが襲ってきた。 いや、此方が襲った。 こいつらはまず警告をしてきた。 だが、俺たちは問答無用で襲いかかった。 こいつらはかなり厄介でこちらを何としても殺すという意志が見られず、こちらに被害はないがなかなか倒せない。 敵をあしらいながら階層を進んでいく。 段々皆の息が荒くなり、明らかに疲労している。 壁の火のせいで段々暑くなり、皆の疲労に拍車をかける。
落ち着かない。 不安だ。 生きて帰れるのだろうか。
ー田中ー
侵入者排除作戦はかなり順調で、もう脱出はできない。 加護を与えたカルロス以外の死は確定した。
壁の火は酸素を奪い、室温を上げる役割を持つ。 暖められた空気は膨張し気圧差で扉を封鎖する。 そうして閉じ込めた上で窒息死させる。
俺は満足し侵入者の観察に戻った。
ーカルロス+etc.ー
周りの皆が息苦しい表情をしている。 何故だか知らないが俺には全く苦しくも何とも無いようだ。 流石の貴族も自分の身が大切なのか一時撤退はすんなり決まった。 撤退の最中、我々は思うように戦えず、負傷する人、死亡する人が増えてきた。 扉にたどり着き、開けようとした。 が、
「なんだ?扉が開かない!」
「入るときに確認したがその時は開いたぞ?」
「お前らも開けるの手伝え!」
「畜生、開かねえ!」
「いやだ、死にたくねえ!」
あっという間に仲間はパニック状態に陥り騒ぎ出す。 しかし、もう騒ぐことも出来ないのかすぐに静かになり座り込んでいった。
皆、段々と息が、動きが弱くなり、そして動かなくなった。 俺を除く全員が。




