序章
『ゲーム終了。ゲーム終了でございます~!』
耳障りな機械音を合成した様な声が教室に響き渡っていた。
そして、その教室には耳障りな声が聞こえるモニターとその近くでうずくまっている一人の男がいた。
「何故だ……何故、俺たちは、こんな理不尽な殺人ゲームに……」
男の目からは、大量の涙が溢れていた。
「みんな、悪い……うっうっぅぅ…花鈴、楓、宗二、なんで俺だけ生き残ったんだ……」
異様な雰囲気に包まれた教室で、男は、1人うずくまっていた。
『まあまあ、お得意の嘘芝居は、いいからさ! クリア報酬のお願い事3つ言ってくれないかな?』
モニターに写っている《そいつ》は、うずくまっている男を馬鹿にするような態度で話しかけてきた。
耳障りな機械音を合成したような声が教室に再び響き渡った。
「クソ、クソ、クソ、何なんだ!
お前は!」
男は、モニターに写っている《そいつ》に怒りをぶつけた。
『朝にも言ったと思うけど僕に名前はないよ? 忘れたの? さあ、はーやーくー! お願い事3つ言ってくれないかな?』
《そいつ》は、男を煽るような言い方で再度、お願い事の要求をしてきた。
「ふはははは……良いだろう、俺の願い事を言ってやろう」
男の笑い声が教室に虚しく響き渡った。
モニター越しの《そいつ》は、男の気持ちの切り替えの早さに少し動揺をみせた。先程まで涙を流して悲しんでいた男が、突然笑いだすという異常な雰囲気が教室には、漂っていた。
『まったく、立ち直りが早すぎてびっくりしちゃったよ! もう少しからかうつもりだったのに! 計画台無しだよ……まあいいや、で、お願い事は、何?』
男は、立ち上がり、モニター越しの《そいつ》に冷たい目を向けた。
「まず、1つ目。俺に金をくれ!
沢山だ! このゲームの運営者たちの金がなくなるくらいくれ!」
『承認した~よ! さあ、さあ、2つ目の願い事はなんだい?』
《そいつ》は、男の「運営者たちの金が無くなるくらい金をくれ」という無茶な要求をあっさり承認した。
「2つ目は、*************だ!」
『承認したけどさ~、君は何がしたいの?』
男の2つ目の要求に《そいつ》は、承認しながらも疑問を持った。
「3つ目は、*************になれ!」
『承認した~よ、なるほどね、君は僕たち運営者に負けを認めさせ、復讐を成し遂げようとしているのかな? こんなやり方をするってことは、よっぽど僕たち運営者が憎いんだね!』
男は、《そいつ》が映っているモニターに近づいた。
そして、モニターの前で足を止めた。
「絶対に、復讐してやるからな……」
男は、《そいつ》を一度睨み付け、教室を出ていった。
男が教室を出ると教卓の近くにあるモニターが教室の中で怪しげな雰囲気を漂わせていた。
『くっくっくっ、またいずれ
会おうね*****君』
《そいつ》が映っているモニターが消え、その異様な雰囲気の教室は、静かになった。
ここで殺人ゲームがあったのか疑問に思うほどの静けさだった。
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3ヶ月後……
「そろそろ、始めようか! 復讐ゲームを……」
名声学園の校門前に一人の男が立っていた。その男は、3ヶ月前の殺人ゲームの被害者の男だった……