みかんキャンディ
「あまーい飴はいかがです?」
確かあの人はいきなり私に、こう声をかけてきた。
その日、私は友人と喧嘩をしてひどく落ちこんでいて、
「飴なんかいらないよ!構わないでくれ。」と、言った。
あの人はそれでもしつこく飴を進めてきた。あまりにしつこいので、仕方なく飴をもらうことにした。
「やっともらってくれました。ありがとうございます。では、あなたにはこのオレンジ色の飴を差し上げます。」あの人はそう言って嬉しそうにどこかに行ってしまった。
私はとりあえずもらった飴を舐めてみることにした。
言っていた通り、とても甘かった。
その時、ついさっきまで落ちこんでいた自分が、少しだけ笑っていることに気づいた。
「なんだよ。おれってけっこう単純なんだな。」
あの人から飴をもらって良かったと思ったその時、
「あっ!こんなとこにいたのか。」
喧嘩した友人の声が聞こえた。
「さっきはごめん。オレが悪かったよ。」
友人が唐突に謝ってきた。
「いや、おれも言い過ぎた。ごめんな………。」
自分でも驚く程に素直に言えた。
私達はすっかり仲直りして、一緒に帰った。
「ほんと、すぐに仲直りできて良かったよ。」私がそう言った。
「おれもだよ。飴玉をくれたあいつに感謝しないと。」
「えっ!もしかしてお前も飴もらったのか。あまーいやつ。」と、私が慌てて聞き返した。
「ってことは、お前ももらったのか?!あのやけに飴を進めてくる変な人だろ。」
どうやら友人もあの人から飴をもらったらしい。
「なんか、飴のおかげで仲直り出来たのかもしれないな。」私が言った。
「そうかもな。となるとやっぱり感謝しないと。」
あの日から、あの飴をくれた人を探している。
もし見つけたら、
「あの時は飴をくれて、ありがとう。」と言うつもりだ。
そして、あまーい飴をあげようと思う。
はじめまして、矢口日と言います。
この「みかんキャンディ」が作者の初投稿作、つまりは処女作であります。
ですので、日本語がへんだったり、文章があれだったりしてると思います。そのあたりのご指摘や感想などなどを頂けたら、嬉しくて泣いてしまいそうなのでどしどしください。
最後にここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。