口裂け女の対処法
実話です。(嘘)
口裂け女に出会したら試してみてください。
ゲシュタルト崩壊という言葉を知っているだろうか。
辞書によると
「文字や図形などをちらっと見たとき、それが何の文字であるか、何の図形であるかを一瞬で判断できるのに、これを持続的に注視し続けることで、全体的な形態の印象、認知が低下してしまう知覚現象のこと。」
らしい。
ずっとおんなじこと言ってるとよくわからなくなってくる"あれ"である。
現在俺は、そのゲシュタルト崩壊に陥っている
「ポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマード……」
「ねぇ、私、きれい?」
長い黒髪、赤のコート、長身、マスク、
俺はおそらく口裂け女に出くわしてる
(さっきからずっと言ってるのに全然ポマード効かない。)
夜にコンビニなんか行くんじゃなかった。
きれいだと言ってもきれいじゃないといってもダメな気がする。
今すぐに逃げ出したい。
でも、背を向けたらその瞬間に殺られそう。
そろそろやばい
痺れを切らして、マスクに手をかけてる。
さっきコンビニ行った時べっこう飴も買ってくればよかった(売ってるか知らないけど)
冷静になれ、ネットで何度もみたことある状況だ
とりあえず一旦きれいだと言っておこう
「き…き……きれい……です」
「これでも?」
よかった、ネットと一緒だ
このあとの対処法はいくつかある。
対処法その1
全力で逃げる
これはあまり現実的ではない
一説によると口裂け女は100m6秒で走るらしい
家まで600m、逃げ切れるわけがない
対処法その2
褒めちぎる
口裂け女はその口にコンプレックスがあるから
それを褒めればなんとかなったという話も聞いた ことがある。
だが!それは女を口説くためのコミュ力が必須!
俺にそんなものはない!
その3
全てを諦めて死んだふりをする
熊じゃないんだからそれでなんとかなるわけない
なんとかなったら逆にこわい
おわった、、、完全に詰んだ、、、
ろくな対処法がない
脳みそ仕事しろよ
そう思った時に頭にいつかの記憶が浮かんできた
(うっ、なんだこれは、、走馬灯か?)
この中にヒントがあるかもしれない
希望を捨てちゃダメだ
ーーー
「う◯こ味のカレーとカレー味のう◯こだったらど っちがいい?」
「俺は断然う◯こ味のカレー
カレー味のう◯こはう◯こだからな」
ーーー
走馬灯しょーもねぇ、、、
くその役にもたたねぇ(う◯こだけに)
やばい、、う◯このことばっか考えてたら、、、
「ねぇ、これでも私、きれい?」
「……れそう」
「え?」
「漏れそう!まじでやばい、、あっ、」
ーーー
その後の記憶はあまりない。気がついたときには家にいて、口裂け女の姿も見当たらなかった。
ポケットにはごめんなさいとだけ書いた紙がはいっていた。
口裂け女は俺をどんな目でみていたのだろうか。
何を思ったのだろうか。
臭かっただろうか。
口裂け女から逃げることはできたがもう二度とあんな経験はしたくない
そう強く思った。
それ以降、
口裂け女は自分がきれいか聞くと同時にトイレの心配をしてくれるようになったと噂になっていた。
俺のせいだったらすごいなんか申し訳ない。