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神と魔法と転生が、世界を結ぶ物語。  作者: 安全シフト
第四章 龍王動乱編
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66話 戦いは終わる。要するに休憩時間がやってくる。

真名解放の連続使用、これがどのような代償をもたらすかはわからない。それでも、やらなければならない。


「つぶれろ。」


蛇もどきは、一瞬にして原型をとどめないまでに圧縮され、原型をとどめることはなかった。


「何が起きたんだよ・・・」


快成は何が起きたか全く理解できなかった。それはたぶん。この場にいたバテン以外の全員に言えることであるが。

ただ、バテンが蛇型の魔物を倒すと同時にバテンが倒れ込む。

胸を貫かれており、かつ、真名解放を二度も使ったのである。すべてにおいて、限界が来ていた。


「バテン?バテン!おい、しっかりしろ!」





「・・・本当に大丈夫なのか?もう三日も目覚めてないぞ。」

「そんなこと言われても・・・やれるだけのことはやりましたから。あとは、本人の生きるという意志の強さ次第でしょうね。」

「・・・ここは・・・っ・・・う、いてぇ・・・」

「お、目、覚ました。」

「覚ましましたね。」

「快成と付和か、ということは、ここは国の医務室か。迷惑かけてるな。すまない。」

「いいや、迷惑は掛かっていませんよ。それに、いろいろと感謝してるんですから。」

「快成、あの後はどうなった?」

「あの後は何も起こんなかったよ。周りの様子はあまり見れてない。お前を運ぶので手いっぱいだったからね。」

「ただ、報告書によりますと、カオスについてはメインサーバーを破壊したため、コアは無事ですが、機能停止状態。そして、自然はカオスとの相打ちの結果と思われるのですが、こちらもコアこそ無事ですが、機能停止状態です。それと、自然のコアの周囲に森林が形成されていたのですが、何かご存じですか?」

「森林形成は、どうせ、自然の技か何かだろ。ほかには何かあるか?」

「えぇっと、特には、報告書はここに置いておくので、気になったら読んでみてください。」

「ありがとう、助かる。」

「そう言えば、今回使ってた真名解放って、結局あれ、何なの?」

「あれか?あれは、まぁ、簡単に言ってしまえば、禁忌の力をより引き出すための手段だ。ただし、代償も大きい。ほら、今も医務室でベットから動けない。これが代償だ。」

「そうだ、確認しとかなければいけないことがあったのですが。よろしいですか?」

「ん?誰が俺の真名解放を許可したかとか、そういう話?それなら、一と七だが。」

「それもあるんですが、一人で真名解放、しかも、瞬間的に二度です。大丈夫だったんですか?」

「あー、あれは一種の賭けみたいなもんだったからな。まぁ、負けるよりはいいだろ・・・はぁ、まずいな、話しているだけで相当体力を使う。悪いな。また寝る。別に、部屋に誰かがいる必要はないから、俺のことはもう、放置で大丈夫だ。」


そんな感じで、しばらく話していたのだが、バテンが疲れてきたみたいなので、ここはいったん解散となった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「集まってくれてありがとう。今回の事件。不可解な点が多い。そのため、情報共有を行いたい。」


ゼナが最初に口を開いた。

この場にはほかに、百夜、カレン、ジュルアの三名がいた。


「情報共有なんて、行えると本当に思っているんですか?」

「カレン。これは一国家の問題じゃない、世界全体で対処すべき事案だ。それについての情報共有を行わないなんてこと、あると思うか?」

「敵同士なのに?」

「おい、カレン。さすがに状況が状況じゃ、ここは情報を共有すべきだと思うのじゃが?」

「あれ?あなたがそれを言いますか?私より立場、上だったはずですよね?そんなに簡単に組織のこと裏切るんですか?」

「おい、今の話に組織・・・ミカエルは関係ないだろ。本来のミカエルの存在意義を考えても、ここは情報共有を行うべきだろ。そういうことだろ。ゼナ?」

「その通りだ。というわけで、情報を提供してほしい。」

「なら、まずはあなたから情報を提示するべきでは?」

「わかった。まず、今回の事件だが、黒幕の正体が分かった。黒幕の名前はクエタだ。一応説明しておくと・・・」

「クエタ?行方不明だったんじゃなくて?」

「厳密には旅に出て、その後連絡を取っていなかった、いや、取れなかったというあたりなんじゃろ。」

「クエタねぇ・・・」

「説明に戻るぞ、一応説明しておくと、クエタはナノやアトの兄にあたる。数年前、といってもかなり前だが、に旅に出るとか言って。政治をすっぽかして本当に旅に出たらしい。」

「だけど、そいつが今回の事件に介入した理由は?」

「不明だ。その点に関しては、もうお手上げだ。」

「なるほどね。じゃあ、そっちが情報を渡してくれたんだから、こっちも情報を出しますか・・・かなり前に部下に調べさせたことけど、天改とクエタは別。少なくとも天改にクエタは所属していない。このくらいの情報を出せば満足?」

「なるほど、だとするとクエタの目的が余計にわからないな。天改の目的は理想郷(ユートピア)を作ることだが、それでないとすると・・・」

「そう言えば、前から気になっておったのじゃが、ナノ国の王族はどうやってなり立っておる?ゼナ。お前は別のところから来たからともかく、ナノの親は誰じゃ?クエタは昔アトからお兄ちゃんと呼ばれていたのう、要するにクエタも王族。その家系がどうなっているのかを教えてほしいのじゃ。」

「調査は、したんですよ。」


ゼナの周りの空気が一気に重くなったように感じられた。


「ナノ国は昔から、王族によって政治が行われてきている。そして、その王族は神によって誕生させられる。とかいう迷信みたいなものがある。実際に、王族には兄弟姉妹は存在するが、親の顔を見たことは俺ですらない。国の組織を使って調べさせた。だが、結果としては何もわからなかった。ただ、王になったことで国家機密をしることはできた。別に、これを話したからと言って王族に親がいないことに違和感を感じているお前らなら、なんも問題が無いから言ってしまうが、王族は赤ん坊の状態で地下のある一室から運んでこられる。そして、その部屋に入ることが許可されているのは。クエタとアトだけだ。」

「その許可は誰が出している?」

「正確には、誰が出したとか、そういう問題ではない。その地下の空間に入れるか入れないかの問題だ。」

「聖域みたいになっているっていうことかしら?」

「たぶんな。」

「まて、アトは入れるんじゃな?ということはアトに話を聞けばよいではないか。」

「それも、考えたことはある。ただ、その会話をしようとすると逃げられる。たぶん、能力で未来を見ているからか、その会話をしようとしてアトに話しかけようとすると、よく知らぬ間にいなくなっているんだ。」

「なるほどねぇ。今後は天改だけでなくそこのあたりも追ってみるのはありかもね。」

「確かにな。何を考えているのかわからない以上、手を打っておくのも悪くないか。」

「じゃあ、そういうことで、もう帰っていいかしら?」

「あぁ、どうぞ、他の二人も、もう帰ってもいいぞ、疲れただろ。」

「じゃあ、そうさせてもらうよ。」

「疲れたのう、早く帰って寝るとするかの。」

「お疲れ様、またな。」


「・・・さて、四ヵ国首脳会談的なやつは終わったが、まだ問題は山積みというところか。」


ゼナは一人、ため息をつく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


家はやっぱりいい。だってだらだらし放題だから。


「お腹すいた。ごはんまだなの?」


前言撤回、龍王女とかいう邪魔ものがいることを忘れていた。


「晩飯のことか。面倒くさいからバテンの店でいい?」

「今日やってないでしょ。あんなに重症だったのに。」

「あ、そうか、仕方ない。じゃあアリス邸行って残飯もらうか。」


そう言って、起き上がったと同時に、玄関のドアがノックされた。


「だれだろう?ちょっと見てくる。」

「夜分遅くにすみません。報告書を渡していなかったので、渡しに来ました。」

「なんだ、付和か。また何か面倒ごとに巻き込まれたりしないよな。」

「しないと言ったらうそになるかもしれないんですけど。とにかく、はい、まずは報告書です。」

「おい、それはどういう・・・あ、報告書ありがとう、たぶん読まないけど。」

「この子が謝りたいって言ってね。どうしてもついてくるから。」

「その、昨日はすみません。なんか、体の制御が効かなくて、意識もほとんどなくて、暴れちゃってすみません!」


カオスの依代となっていた少女である。

すごい勢いで誤ってくるが、こちらとしてはそこまで怒っていな・・・怒ってるかも。なんかもうすごい数の龍もどきを出されて大変だった思い出がよみがえってくるんですけど。とはいえ、彼女が悪かったのかというとそうでもないので、全然許そうと思う。


「いや気にしてないよ。それより無事でよかったよ。」

「無事ではなかったよ。この子。」

「痛かった。もう少し痛くない技がよかった。」

「いったいこいつは何様なんだ。」


と、そんな話をしていると未来が玄関の方に来た。」


「あー!龍もどき量産してたやつだ!許されない行為だよ。これは、なんというか、その・・・死刑?」

「物騒すぎるだろ。あと、お前が言うとそれ国家の意思になりかねないからやめてくれ。」

「特に何もしてなかった人、龍王女様だったんだ。」

「今なんて言った?」

「何にも。」

「付和、こいつ懲役何年?」

「龍王女様?この人は罪には問われていませんが?」

「だったら私の国で・・・」

「うわ、独裁政治だ。」

「こいつ・・・本当に許さないんだから。」

「お前ら、そのくらいにしておけ。で、その面倒ごとっていうのはなんだ?」

「簡単に言うとこの子、預かってもらえるか?っていう内容ね。国で保護してもいいんだけど・・・国で能力者を保護するのはリスクが高くて・・・」


最悪である。また食費が増えるやつである。


「預かるかどうかはそのリスクとやらによるな。てか、親とかいないの?」

「えぇっと、親はいるんですが、家庭を調査したところ、虐待を受けているっぽくてですね。それと、リスクっていうのは、あまり詳しくは話せないんですが、私たちの組織以外にも国には組織があるんですけど、その組織達に変に利用される可能性っていうのがあるんですよね。」


通りでやせ細っていたわけか。それと、変に利用っていうのが気になる。


「変にって、具体的には?」

「人体実験です。」

「よし、俺のところで預かろう。」

「え、私嫌だよ。この子、絶対態度悪いもん。」

「まさか、私が龍王女様に対してそんな態度をとるわけが。」

「さっきっからとってるじゃん。」

「じゃあ、お願いしますね。」

「あ、そういえば今から飯食べに行くんだけど、付和も行く?」

「いや、私は公務中なので、大丈夫です。ちなみに、どこに食べに行くつもりなんですか?」

「アリス邸。」

「あ、行きます。あそこのメイドさんの料理おいしいんですよね。」

「公務はいいのか?」

「アリスさんとはナノ様が仲が良いのでお土産持っていけば怒られないでしょう。」

「もしかしてあそこの邸宅に食べに行くの?領主様の家?」

「そうだけど、っていうか、まだ名前も聞いてないじゃん。」

「私の名前?私の名前はトメイ、これからよろしくお願いします!」

「は?私は認めてないけど?」

「この家は快成さんの物、龍王女様に物事を決める権利はないのでは?」

「この子、まじでむかつく。」

「ま、まぁ喧嘩はそのくらいにして、アリスの家の残飯もらいに行くぞ。」

「あ、残飯だったのね。」

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