閑話13 敗走
46話を投稿するべきタイミングで投稿していなかったため、先週投稿しました。
すみません。
ツクリによって、人魔共同前線の者たちは安全な場所である地下空間まで転移さられた。
元々、誰も彼らを殺すつもりはなく、もし捕まってしまったとしても魔王カレン本人が人魔共同前線のリーダーであるため脱獄は容易であったが、彼らが必要とするのはカレンからの信頼と信用である。自分たちの生きる意味であるカレンからの信頼と信用、それを失ってしまっては生きる意味などなくなってしまう。シュウヤに関していえば、それを龍王女に向かって話していたようなものだが、あの時は本当に動けなかったのでただの虚勢である。
「ツクリ、助けてくれたのはありがとう。だけど、なんであなたが。」
「あぁ、ツクリが助けてくれなければ俺たちは死んでいただろう。本当にありがたく思っている。」
「本当に、感謝してほしいものだね、カレンの命令に背いてまで動いてあげたんだ。感謝してくれ。」
「そうだ、カレン様の命令に背いて大丈夫なんですか?」
「あぁ、もちろん大丈夫なわけがない。ただ、二人も知っているとは思うが、自分はカレンとは長い付き合いだから、このくらいで何かされたりすることはないだろう。」
「龍は、大丈夫なのか?」
「龍は、回復魔法をかけてあるから、大丈夫だろう、あいつは兄のところにおくっておいた。」
「転はなんて言ってますか?」
「特になんとも、生きて帰れてよかったね。とは言ってたけれど。さて、そろそろ歩けるだろう。ついてきな。」
しばらく、地下空間を歩き続ける。
しばらく進むと、やたら大きな門があるのでその前で立ち止まる。
「ここだな、今いるやつらは全員集まっているから。あ、内容は聞かされてないよな、先に言っておくが事後処理と二人の処罰を決めるだけだ。すぐに終わる。」
ツクリが門を開けたので二人は部屋の中に入っていく。
「お疲れ様。これで全員そろったわね。」
その部屋には複数の人がいた。(厳密には人であるとは限らないが。)
そして、その部屋の一番奥の椅子に座っているのは、魔王カレンであった。
「で、二人とも、どうする?言い訳でもしてみる?あんな奴らに負けて、いや、負けるのは別にいいんだけど、負けるのが早すぎる。」
「・・・すみませ・・・かはっ!」
シュウヤが謝るが謝り切る前にカレンに首をつかまれて足が宙に浮いた。
「誰がしゃべっていいって許可したんだよ。」
いつも魔王としてふるまうときとは違う口調で、シュウヤに向かって怒鳴る。
「ごめんなさ・・・あぅ・・・」
カレンがシュウヤを殴る。
「だから!誰が!いつ!しゃべっていいって言ったんだよ!」
「・・・・・・」
「まったく、これだから使えない、人ひとりの命令も聞けないのかよ。」
その場には、その光景から目をそらすものもいればシュウヤに同調するものもいた。が、誰も発言できなそうな流れだったため、一向に話が進まない。
そんな中で、ツクリはため息をつきながらもカレンに近づく。
「はぁ・・・言い訳してみろって言ったのはカレンでしょう。もう少し落ち着いてもらえると助かるんですが。」
「・・・はいはい、分かってるよ、最後に少しばかりかわいがってあげただけ。わかってるくせに。いいよ、醜魔もシュウヤも喋っていいよ。ほかの皆も、どうぞ。」
「カレン様、今回は本当に申し訳ありませんでした。次の機会を与えてくださるのならば、その機会に・・・」
「馬鹿か醜魔、次の機会があるとでも思ってるのか。言ったでしょ、さっきも『最後に』少しばかりかわいがってあげただけって」
「っ!すみません。」
「あなたたちみたいな不良品は人件費が無駄にかかるだけだから、とっとと処刑して終わり、それでいいでしょ。・・・っていいたいところなんだけど、非常に反対する人が多そうだから、処刑は止そう。ただ、組織からの追放を命じます。」
二人の表情が一気に青ざめる。
「待ってください、絶対に、絶対に役に立ちますから、お願いします。どんな雑用でもしますから・・・」
「俺も同じです。もう、次は失敗したりはしません。ですから・・・」
「うるさい、追放するのはもう決定してるの。もしそれが嫌なら・・・あ、いいこと思いついた。」
「「?」」
「ツクリ、今ちょうどここにいい感じの道具があるんだけど。興味ある?」
「カレン、自分をまきこむのはやめてくれ。要するに、自分が世話しろと?まぁいいですけど、はぁ・・・面倒くさい。」
「じゃあ、そういうわけで、決定ね。追放よりもきついと思うわよ、ツクリの部下をやるのは。それじゃあ、解散!あ、龍とトラザには後で特別に追加報酬あげるから。」
組織の者たちが部屋から出ていく。
「あ、ツクリ、あなたは残って。」
「なに。まだあるの。」
「ちょっとみんなが部屋から出ていくの待ってて・・・・・・出て行ったか。」
皆が出て行ったことを確認して、カレンは話始める。
「貴方に残ってもらったのはほかでもない。均衡の島に関してなんだけど。」
「あぁ、あれか、誰かが故意に封印を解いたことは確認しているが。犯人でもわかったのか?」
「キルトが自分だって言ったけど。」
「やっぱりあいつだったか。」
「私たちが介入する可能性はどのくらいだと予想する?今回は禁忌も介入しそうだけど。」
「なるほど、カレンが介入、というか言い方は悪いけれども巻き込まれる可能性は100%と言っても間違いではないだろう。自分たちはまきこまれないと思うが、」
「やっぱりあなたもそう思う?面倒くさいのよね。」
「あきらめとけ、どうせキルトが何もしなくても均衡の島でことが起こることは決まっていたんだからな。」
「じゃあ、仕方ないか、各国との情報共有とかしないといけないのよね。上の方にも報告しなきゃだし。はぁ~憂鬱。」
「なんというか、その、頑張れ。」




