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神と魔法と転生が、世界を結ぶ物語。  作者: 安全シフト
第四章 龍王動乱編
68/130

54話 対人魔共同前線-⑤

51~54話の4話同時投稿です。

楽しむ暇も与えない、そう宣言すると、キルトは、どこからか刀を取り出した。

日本刀に近い何かだが、そこまで詳しくは見えない。


「技を使う必要も無いな。お前の兄から、一撃で終わらせろと言われているからな。すぐに終わらす。」

「お兄さん、それってどういう意味かな?そんな刀一本で龍である僕に勝てるとでも思ってるのかな?」

「あぁ、勝てるさ、今に分かるよ。」


次の瞬間、キルトが先ほどまで立っていた場所から消え、龍の体が、真っ二つに切れた。

そして、それを理解したあたりで、凄まじい轟音とともに吹き荒れる爆風。

後に残ったのは、体が二つに分かれた龍と一直線に寸断された空間だけだった。


「キルト、あんなことできるのに今まで俺たちにいろいろと押し付けてたのかよ。まったく」


龍の後方に立っている(浮いている)キルトは剣をしまう(消す)と、戻ってきた。

その間に、まがい物の龍は龍としての姿を保てなくなり、一人の少年の形へと変化した。なぜか切断されたはずの部分はくっついて治っているが。

龍と呼ばれていた少年は龍の姿から人の姿に戻ったことで空を飛べなくなり落下したため気絶しているようなのでひとまず安心である。


「まったく、俺に迷惑をかけるなよ。まぁ、今回は相手が悪いが。」

「うわぁぁぁんキルトぉ死ぬかと思ったよぉ!」

「未来、あのさ、俺の服で鼻水拭くのやめてもらっていい?あと、あなたがまがい物の龍に負けたとかってなってたら、大事件だったからね?」

「ほんと、助かりましたよ。なんでもっと早く駆けつけてくれなかったんですか。」

「いや、龍が出てくるのは想定外だったからね。君たちの実力を試すために今回の依頼を受けたんだから、龍が出現したからには俺が止めなきゃっていう感じだね。」

「どっちみち早く出てきてくださいよ。」

「あはは。ごめんごめん。」


本当にキルトがいなかったらどうなっていたことやら、考えたくもない。


「さて、二人とも、この後どうなるかはわかってるよね?」


シュウヤと醜魔が部屋の隅っこで丸まってる。恐怖で震えてる。

でも、震えながら転移用の魔法陣を作ってやがる。逃げるつもりだ。


「あのさ、まさか逃げられるとは思ってないだろうね?」


キルトが魔法陣を破壊しながら二人に近づく。

その時だった。キルトと二人の間に一人の人物が現れたのは。


「脅しもそのくらいにしておいてくれないかい?ここは、自分の顔に免じて許してやってくれ、まぁ、なんだ、俺との争いはお前も好まないだろう?」

「!、『ツクリ』てめぇ、そこをどけ。お前はまだ指名手配されていない。いまそこをどけば許してやる。」

「無理な相談だと分かっていて言っているよな。」

「お前も指名手配されたいのか。」

「どうせ自分は地下にこもってるからな、あまり関係ない。あぁ、そうだ、転からの伝言だ。『ありがとう。』と伝えておけと言われたよ。」

「てめぇ、どけって言ってんだろ。お前みたいな(インテレクト)に近しい存在が出るにはまだ早いだろうが。」

(インテレクト)じゃないだけまだましだと思ってほしいものだけれども。まぁいい、どくよ。こいつらも連れて帰るけれどな。」


次の瞬間には人魔共同前線のメンツはいなくなっており、後に残されたのはギルド側の人間たちだけであった。





「よし、これで全員治癒は完了したな。まったく怪我が深すぎるんだよ。下手したら死んでたぞ。特に快成。」

「あはは、いやぁ、まぁ生きていたからいいじゃない。」

「なにもよくねぇよ。むしろ、あそこで死んでた方がよかったぞ。」


キルトに魔法で回復してもらった。今は非常に元気である。


「さて、逃げられたものは仕方ない。情報の整理でもするか。質問ある人。」

「はい!はいはい!はーい!」

「はい、未来、質問どうぞ。」

「あの龍は結局何だったんですか?」

「あ、ツクリのことを最初に聞くんじゃないんだ。まぁ、そうだね、あれは人が能力で龍に変化?変身?した姿だよ。龍っていう名前の人間が龍に変化するから、分かりにくいんだよね。性能的には本物の龍とほとんど変わらない、というか、そこら辺にいる適当な龍よりは強いね。」

「なるほど。あいつは人だから違和感があったわけね。」

「そ、そういうこと。で、次の質問、ある人。」

「じゃあ、一つ質問。」

「はい、情徒君。」

「あの組織のなかで一番強いやつは誰なんだ?」

「質問内容が馬鹿の発言みたいだけど大丈夫?まぁ、一応答えるけど、不明だよ。ギルドがつかんでいる情報によれば、さっきのツクリとかいうやつよりも上の存在がいるのは確かだから、あの組織の戦力は未知数なんだよね。」

「じゃあ次、私から質問。」

「はい、スイア、どうぞ。」

「ツクリってどういうやつなんですか?」

「その質問を待ってたよ。あいつは使命を持った存在、さらに言うと世界における上位の存在だね。ちなみに、上位存在の定義としてよくあげられるのは、寿命の概念を超えた存在だね。上位存在は世界には探せばそれなりにいるけど、使命を持っている者は少ないかな?」

「使命って何ですか?」

「使命っていうのは・・・世界に対する使命だよ。経緯は様々だが、どのような者でも負う可能性があるね。少なくとも、この世界に生きている以上は。詳細は言えないんだよね。ごめん。」

「じゃあ、俺からも質問。」

「どうぞ、快成君、いったんここで締め切るからね。」

「『いんてれくと』って何ですか?」

「あぁ、インテレクトね、神と書いて(インテレクト)あくまでも、この世界でしか通用しない言葉だよ。これについては、今の君たちには何も話せないし、自分に話す資格があるとも思えない。とはいってもかわいそうだから、ヒントだけ出すとすれば、神とは明確に違う何かだよ。神っていうのは本当に神話上の存在だが、(インテレクト)は違う。もっと別の・・・と、言いすぎるところだったね。とにかく、魔国の兵士たちにこの場は引き継いでもらって、いったん俺らは帰ろうか。」





「で、結局逃げられちゃったと。」

「すみません、依頼してくれたのに。」

「いや、別にいいのよ。おかげで数十人の奴隷を開放することができたしね。明日以降は特に依頼もないから、ゆっくりしていってね。」


魔王カレンは全く怒っていなかったので助かった。

さて、しばらくは休暇なので魔国見学にでも行こうかな。と思っているところである。

キルトだけは、まだいろいろとやることがあるようで忙しいが、遊んできていい言われたので存分に遊ばせてもらう。


「それにしても、ギルドが情報をつかんでいて魔国がつかんでいない情報があっただなんて、報告してくれてもよかったのに、キルト君。」

「報告しようかとは思っていたんですが、情報が確実ではなかったので、あのツクリってやつは、使命持ちですし。」

「そうよね、一応、ツクリの件については各国の間で情報共有しておくわ。」

「そうしてくれると助かる。」

「あ、あと、ギルドの4名・・・龍王女様はこの括り方でいいのかな?は、外に出る時は気を付けてね。あいつら、いつ出てくるかわかったものじゃないから。一応護衛はつけるけど、あまり期待しないでね。」

「だ、そうだ。俺たちは大事な話があるから、ほら、自分の部屋にでも戻っていいぞ。」

「「「「はーい」」」」


俺たちは部屋から出ていく。


「いやー今日は疲れた。とっとと寝よう!」

「そうだな、それが一番いい。」


というわけで俺たちは楽しい明日に備えて寝支度をするのであった。

「さて、あの子たちも各自部屋に戻ったみたいね。」

「あぁ、これでようやく話し合いができるわけだ。」

「まずは、先に謝っておくわね。龍を出したこと。一応、組織の総意で龍を出すことになったから、私が龍を出さなかったら裏切り者になっちゃうからね。別に組織のナンバーも上になるほど偉いとかそういうわけじゃないし。」

「なるほど、組織の総意ってことなら、後で理由の説明やら何やらがあるんだろ。」

「うん。理由は今言っちゃうけど、あの二人が負けるのは目に見えていたからそんなことはもうどうでもよくなってて、私たちの組織は更なる実験データを求めたのよね。」

「更なる?いったい何のデータだ?」

「一つはシンプルに龍のデータ。どれくらいの力を持っているかの確認。もう一つはあなたの力。」

「なるほどね、確かに龍が出現したら俺が出ないといけなくなるもんな。で、ツクリは?」

「ツクリは、私の命令に背いて行動したんだよね。誰も助けに行けなんて言っていないのに。本来なら、本当の本当にピンチになったところで私が転移門広げて救出する予定だったのよね。」

「もともと、二人を処分するつもりはなかったんだな。」

「まさか、私が仲間を殺すだなんて、そんなことするわけがないでしょ。あなたを動かすための建前よ。」

「なら、ひとまず安心だな。それで?ツクリはなんていってる?」

「危険な状況だったから救出したってことらしいよ。私の計画は彼も知っていたはずなんだけど。」

「危険な状況って、どんな状態だ?」

「ツクリの説明によると、あの空間にカオスの力が多く存在していたんだって。気が付いてた?私は全く気が付かなかったけど。」

「カオスの力・・・まさか、」

「心当たりでもあるの?カオスの力は人々を負の方向に導く均衡を保つための力の一つだよ。あの空間にあふれていたら、ピンチの状態の・・・特にシュウヤなんかは暴走する危険性があった。能力の有無に関係なく発生するシンプルな魔力暴走の可能性があったらしいわ。」

「カオスの力があふれていた原因はわかったのか?」

「さあ、私は知らないけど、ツクリにはあなたに聞けばわかるって言われたわよ。」

「なるほど、そういうことなら、原因はわかったよ。」

「で、原因って何かな?」

「均衡の島の封印を俺が解除したからだ。俺が気付いてないだけでたぶん、俺の周りにものすごい力のカオスが宿っているんだろうな。」

「均衡の島の封印を?なんだって?」

「どうせ解除される封印の解除を早めた、それだけだ。」

「なるほどね。あぁ、面倒くさいなぁ、で、予想される封印の完全開放日は?」

「俺たちがナノ国に戻ってすぐだ。」

「なるほどね。その情報、共有は済ませてある?」

「いいや、まったく。今日の深夜にでも共有しようかと思っていたんだが。」

「今日の深夜・・・ぎりぎりで戦力が集まる感じかしら。」

「そうだな、あれは世界大戦と何ら変わらないからな。」

「わかったわ。それなら、速くカオスの浄化をしなさいよ。」

「わかってるって、あぁ、そうだ、最後に一つ。」

「何?なんかあったの?」

「バテンがすでに俺の行動に気づいている。要するに今回は禁忌の勢力を巻き込む可能性がある。」

「ふぅん。なるほどね、参考までにはしておくわ。」

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