04話 実践開始
PV数が100を超えました。
ありがとうございます。
「よわぁ。」
「いってぇぇぇ!」
「ちなみに君に与えた急成長の加護のおかげでたぶん君自身の耐久値が急成長したはずだよ。てなわけで、痛くなくなるまで殴るね。」
「ひぃ!」
かくして追いかけっこは始まった。
まぁ、逃げても1秒くらいで捕まるんだけれども。
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一時間後・・・
「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ、・・・」
「ちょっとは弱くなくなってきたんじゃない?それでもまだ弱いけど。」
「うーんステータス換算なら耐久値とHPが100ぐらいは上がったんじゃないかな?あと痛覚軽減とかも獲得してそうだけど。」
「え、何、この世界ってステータスとかあるの?」
「冒険者ギルドに入ると、ステータスを見れるようになるんだよね。なんだっけ、古代遺物の応用だったっけ?」
「確かそんな感じだったはずね。冒険者ギルドの現リーダーが作った技術だったわよね。あれ、便利なのよね~」
「ちなみに参考までにギルドに属さない人はどのくらいのステータスになるんでしょうか。」
「う~ん、かなり個人差があるけど、攻撃力、速度、耐久力の三観点は100が平均かな。で、HPとMPそしてSPは150くらい持ってるのが普通かな?」
「え、てことはこの一時間だけで俺は軽く平均を超えたということ・・・」
「うん。そうなるね。」
「加護がチートすぎた・・・」
一応ステータスについて説明してもらったが、まとめるとこうなる。
前提として、自身の身体能力等を、むりやり数値に落とし込んであるものであるため、ステータスが正しいわけではなく、誤差なども存在する。あくまで自分の身体能力等がどのくらいかということを知るためのものであるらしい。あれだね、学校の運動能力の検査で得点として数値化されるやつと同じような感覚だね。
攻撃力:純粋に自らの攻撃能力の平均であるらしい。体の部位によって攻撃力が違ったりするため、その平均である。また、武器や魔法を使うと、攻撃力に威力が上乗せされるらしい。
速度:体全体の動く速度言い換えれば俊敏さの平均であるらしい。もちろんこれも装備によって上乗せ可能。
耐久力:同じような説明になるのでカット。
ちなみに、もっと細かく分類されたものを見ることもできるそうだが、基本この三観点しか、使わないため他は気にしなくても大丈夫だそう。
HP:なくなると死ぬ。ゲームでおなじみのあれの最大値。数値で表すのは非常に大変だったといわれているらしい。強いダメージは自動回復しないが、かすり傷ぐらいなら自動回復する。
MP:自分の魔素量最大値のである。使用するたびに減るが、基本的に大気中から集めて自動回復できる。
SP:体力の最大値。行動すると減るが、一番回復が早い。
その他表示:加護やらスキルやらが表示される。ちなみにスキルとは『痛覚軽減』とかそんな感じのものらしい。
能力:ステータスには表示されない。(というかできない)固有能力のようなもの。この世界全体の1%の以下人しか持っていないらしい。
なんだか、ゲームの中の世界みたいになってきたな。少し楽しくなってきたかも。
「ちなみに今の君は冒険者ギルドに入っていないから、もちろんステータスはわかりません。」
ということらしい。
「ということで、訓練の続きだ。さぁ、剣を持って。」
「え、真剣だけどいいの?」
「あのねぇ、セブンがあんたの攻撃を食らうわけがないでしょう。馬鹿じゃないの?」
ひどい言いようである。が、それだけセブンが強いということである。かなりいい練習ができるのではないだろうか。
「ちなみに、今の君は剣の使い方もわからなよね。だから、僕の知識を一部だけども分けてあげるね。」
そう言ってセブンはは俺のおでこに自分のおでこをくっつけてきた。ついでにハンドレッドもくっつけてきた。
「さぁ、剣の知識を思い出す感じでやってごらん。」
「おぉ、確かに知識がある!」
なんかよくわからなかったが、ちょっと考えたら昔からその知識を持っていたかのように剣についての知識・・・というかいろいろな武器の知識、対人戦の戦い方、人以外の者との戦い方・・・と、戦闘に関する知識があふれてきた。だからだろうか。
「う、頭が・・・」
「我慢しなさい、3分くらいで治まるだろうから。」
「まぁ、誰しも最初はこうなっちゃうよね。」
頭は痛いが、動けないほどじゃない。転生する前の世界ならば、「寝た方がいいんじゃない?まぁ、寝たくないならいいけど。」と言われそうなレベルの痛みである。
しかもこの痛み、3分程度で治まるなら、しかも原因もわかっているのならば、無視してしまっても大丈夫だろう。
そもそも、そんなことを考えているうちに痛みは引いてきたし大丈夫そうである。
「お、頭痛は治ってきたみたいだね。じゃあ、さっき得た知識で僕に切りかかって来てみてね。ちなみに、君の知識と同じレベルで、君の体が動くかは話が別だから、気を付けてね。」
「では、いきます!」
足に力をかける。そして、地面を蹴る。そのまま、3mぐらい先のセブンに向かって、剣をふるう。今回は、彼が防御してくるであろうと思って、そのつもりで切りかかった。連撃を仕掛けようと思ったのである。しかも、あちらは木刀、こちらは真剣である。なので、木刀を切り落とせる可能性も考慮していた。
しかし、気づいた時には、目の前には攻撃対象が存在していなかった。
「な!」
急いで止まって後ろを振り返る。
が、時すでに遅し。木刀が足に当たった。そのまま、体勢を崩してしまう俺。
だが、一応これでも技は打てる。セブンが木刀以外を使わないといった記憶はないが、魔法は後日教えるといっていたため使ってこないだろう。だからこそ、逆転の一手をここで打つ!
「リバーサル・テラ!」
この技は、体勢を崩している際、特に前方に体を倒してしまっている際に使える技である。何の流派なのかまでは入ってきた情報の中にはなかったが、その名の通り、その状態から逆するための技であり、剣で地面を蹴って体勢を直しつつそのまま剣を回転させて、相手の首筋を狙う技である。というか、この技名、魔法に聞こえるのは俺だけか?一応、剣の技なんですけど・・・
はずだった・・・
確かに何かに剣が当たった感触はあった、しかし、セブンはかすり傷一つもついていない。それどころか、
「ごふっ・・・が・・・ぁ・・・」
木刀の柄の部分でみぞおちを突かれた。しかも、今までにない威力で。
初めて、大量の血を喉から出した瞬間だった。
「おえぇ、おえぇぇぇ」
「・・・っ、汚いわねぇ、はい、ヒール」
次の瞬間には、血は出なくなっていた。そして痛みも引いていた。
「あ、言い忘れてたけど、僕もそれなりの力で、君の訓練には対応するからね。回復はハンドレッドがしてくれるけど、機嫌が悪くなるからあまり回復させないでねぇ。おねがい。」
「とはいっても、今の攻撃はどうやって防げば・・・」
「あ、今の君じゃあ絶対に防げないから大丈夫。」
「どこが大丈夫なんだよ、それ・・・」
「さぁ、次行くぞぉ。次はこっちから仕掛けるからな、受け身、しっかりと取れよ。」
「げ、まずい・・・って、ぐふぉあぁ・・・っ」
「え、何、また回復させろと?チッ、ヒール!」
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こんな感じのが、昼を挟んで朝から夜まで続いた・・・