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神と魔法と転生が、世界を結ぶ物語。  作者: 安全シフト
第三章 人鬼戦争編
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29話 起承転結の転ばかり起きるときってあるよね。

「がはっ・・・」


その場に崩れ落ちるソウ。


「なるほどね。敵襲か。」


冷静沈着なゼナだが、その後ろでは付和がこちらも冷静ではあるのだが、沈着とは言えない様子で動いている。


「二人とも、戦闘態勢!それと、客人と王家、それぞれを最優先に守って!」


うん。それだと、ほぼすべての人が最優先に守られることになるから、最優先の定義がわからなくなるわ。

って、そんなことはどうでもよくて!

扉の方を見ると、ひとりの女性が佇んでいた。なぜか彼女の体は影に覆われているためよくわからないが、少し口を開けていて、美しい見とれるような犬歯が見える・・・何言ってんだ。俺。そして、その犬歯からは血が流れており。犯人は彼女である。と確信できる。

彼女が口を閉じる。ただ、それだけの行為をした。だけなのに———


「がああぁぁぁっ!」


ソウの傷口が開く。


「おいしかったわよ。ごちそうさま。さて、次は・・・」

「次が、あると思ってるのか。貴様は。」

「あら、キルト、こんなところで会うなんてね。まぁ、知ってたけれども。安心して、今回は少ーし小腹を満たしに来たのと、あとは、そうね、『警告』かしら。」

「なるほど、ソウはそのついでっていうわけか。ソウが泣くぞ。」

「いや、泣いてもどうでもいいんですけど・・・じゃなくて、『警告』の内容ね。端的に説明して終わらせるから、よく聞いときなさい。鬼が動き出したわ。・・・あ、私達じゃない方の、ね。」

「だから、なんだと?」

「それだけ。じゃあ、また。」


すると、彼女の周りに血しぶきが舞う。そして、次の瞬間にはその女性はいなくなっていた。


「ぐ・・・ぅ・・・がぁ・・・」

「大丈夫?ソウ、すぐに手当てをするから。」

「いや、大丈夫だ。それよりも・・・ぐぅ・・・!」

「大丈夫じゃないでしょ。こんなの。全身の5割の血液がなくなってるんだから!安静にしてなさい!」

「いや、それはヒントかもよ。だって、動き出したのは鬼でしょ。」

「キルト、それはどういう・・・」

「なるほど、ギルドリーダー、君もその情報は得ていたのだね。」

「あぁ、あいつは敵に回すと危険だ、すぐに対策本部を立てた方がいい。」


あ、またよくわからない会話が始まった。で、そのすきにソウは自力で魔法使って回復してやがる。


「一度、この場は解散としようか。付和、ナノ、お前らは残っていてくれ。」


そういうわけで、何が何だかわからぬまま、この場は解散となった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その後、俺たちは客室へと通された。一人一部屋である。しかも、それなりに広い。


「ふかふかのベッドか、このふかふか度は転生前の世界の物にも劣らないな。まぁ、体にいいのかは転生前と比べると怪しいけど。」


そんなこんなで、いったんディナーまで待つことになっているので一人、魔導書を広げている。

会議も長引いたため、そこまでディナーまでの時間があるわけではないので、あまり待たなくてもすみそうだ。

と、ここでドアをノックする音が聞こえてきた。ドアスコープからのぞいてみると、ソウであった。何かあったのかも。とにかく、部屋に入れよう。


「いやぁ、さっきは大変な目にあったよ。主に、君のせいで。」

「え?俺!?」

「君が、ゼナがナノをわざと放置していた真実に気づくから、キルトと二人掛かりで大変だったんだよ。普通に痛かったし。」

「そんなこと言われても、そこくらいの事実、気づこうと思えば、誰でも気づけるのでは?」

「君たちが気付かないようにゼナが思考誘導していたうえで気づいているのはどうかと思うが。」

「思考誘導されていたってどういう・・・」

「さあね。理由は自分で見つけることだ。あと、あの『警告』の内容も事実みたいだから、君の住んでいるところの近く、国境付近だから、気を付けなよ。」

「?」

「じゃあ、俺はこの辺で。」

「情報が、一方的じゃないですかね。」

「あ、そう思う、そうだよね俺もそう思う。・・・あ、そうだ、言い忘れてたが、俺もお前と同じ、転生者だ。三国 想(ミクニ ソウ)俺の名前だ。もしかしたらお前にも苗字は聞き覚えがあるかもな。それと、今日の侵入者も転生者だよ。ま、彼女の情報は今はまだいいか。じゃ、そういうことでまた夕食でね。」

「あ、おい、待て!」

「客人は部屋で静かにしておいてくれよ。」


扉が閉まる。また謎が増えた。正直困る。でも、収穫もある。いい収穫と悪い収穫である意外と転生者がころころと転がっているという事実の収穫である。もう一つは、鬼が何かやらかすということである。俺が事前に知っている情報では、鬼というのはたぶん鬼族のことを指す。そして、その国とは国の北の方とでかなり長い距離国境が引かれている。もし、戦争になった際、真っ先に攻められるのは荒廃の聖地だろう。(位置的にそういうものなのである。)これは、また何か巻き込まれそうな予感である。


「あぁ、やめてほしいわ。こういうのもし異世界に来たら、冒険もいいけどのんびりと暮らしたいなとは思ってたんだけどな。忙しすぎるだろ。これ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ディナーの時間である。

今回はいろいろあったが、独裁状態からの解放祭というわけで、国のお偉いさんたちがかなり集まっている。全員誰だか知らんのだけれどもね。


「ん~、おいしい!こんなにおいしい料理、なかなか食べれないわよ。しかも、王宮の食事よ。一生の間に食べられるなんて幸せすぎるでしょ。」

「なるほど、材料は魔物の方のドラゴンか、入手も困難だな、いつか再現できるようになるといいけど。」

「そんなしょうもないことに対して、能力で解析してんのか、お前。」

「しょうもなくはないだろう。ここまでおいしい食事を食べる機会なんて一生のうちに何回あるのやら。」

「なるほどね。まぁ、確かにおいしいかも。でもこの肉、どこかで食べたことがある気が・・・」

「わかるわ、本当においしいもの、特にこの屍鳥の肉、なかなか、食べれる物じゃないものね。一生のうちに一度は食べてみたかったけど、こうやって食べれるだなんて。」

「やっぱりあの肉かよ。」


嫌な記憶がよみがえる、うん。あれは絵を見せてきたハンドレッドが悪かった。うん。きっとそうだ。

それにしても豪華な料理が並んでいる。なんというか、テーブルの上はカラフルで美しいとまで言える。


「今回は王家の予算から、出ますから、どんどん食べちゃってくださいね。」


「アト、様ぁ、酒ぇ、はぁ。もっとぉ、ないの~」

「おい、ホスカ、それは酔いすぎでは・・・」

「はーい、今持ってきますねー。」


アトはメイドじゃないんだから、もう少し扱いを考えた方がいい気がする。まぁ、俺たちとは席も離れてるし放置するけど。アトも乗り気だし。

ところで、ソウともう一度話をしたいのだが、さっきから姿が見当たらない・・・というか、OTS自体、全員いない。仕事かな?まぁ、いないなら仕方ない。

そういえばあいつ、キルトと二人掛かりで、とかって言ってたな。キルトなら、今ここにいるし、いろいろと聞いてみるか。


「キルト、今暇?」

「今食べてるからすごく忙しい。」

「よし、暇だな。こっち来い。」





食事している広間から少し離れた場所・・・ベランダのようなところに場所を移す。

「なるほど、ソウから話聞いたんだね。・・・あいつが自分から話すなんて珍しい。俺から話そうとしてたのに。さて、何から話そうか・・・」

「そんなに話すことあるのかよ。」

「じゃあ、あれから話そうか、ソウの転生前の世界での職業。」

「なんでそんなことを?」

「知らないの?俺たちの転生前の世界で逮捕された国際指名手配犯。君の転生時期だと、たぶん3年くらい前の話なんだけど。」

「知らないなぁ、で、その人がどうしたの?まさかそれがソウだとか言わないよね?」

「言うけど?」

「うわぁ、なんで国家の重要機関に犯罪者が紛れ込んでるんだよ。」

「あ、でね、この話は裏があってね。実はソウは日本の秘密組織の長でね。」

「・・・え?どういうこと?」

「ここら辺はソウから直接聞いただけの話だけど、その秘密組織は、軍事的な組織らしくって、ほら、よくあるじゃん。警察とかが手に負えない事件。あんな感じのを解決したり要人の暗殺とかしてるらしくて、あとは人体実験とかの俺たち一般人の知らない都市伝説的なやつの一部を行ってる組織だね。」

「えげつねぇ組織じゃん。ちなみに組織の名前は?」

「組織の名前は教えてもらってないんだよね。まぁ、転生してもすべて話し切るのははばかられるような組織なんだろうね。でも、少なくとも俺たちの平和はその組織があってこそ成り立っていたといえるよね。逆にその組織に支配されていたともいえるけれども。」

「なるほどね・・・なんもわかんなかったけど。これ以上話しても何もわからなそうだし、もういいや、次にの話に移ろう、あのソウを襲ったやつの正体が知りたい。」

「あぁ、あいつね、あいつが転生者だってことはどうせ教えてもらったんだろ。ほかに何が知りたい?」

「なんでもいいから知っときたい。」

「ま、そうなるよね。一応説明しておくけど、あいつは吸血鬼だ。あ、もちろん転生前は純粋な人族な。こっちの世界風に言うと、だけど。」

「転生すると種族が変わることってあるんだ。もしかして、性別が変わることとか、むしろ人の形すらしていないことってありたりする?」

「物理的?いや、世界構築的、というべきか、そうだね、ありえなくはないけど、人族は人族に適応した魂だから、転生した際にその魂に適応する体を手に入れることが多いから、元とあまり変わらないことが多いかな。彼女は魂が吸血鬼・・・広い定義でいえば鬼、によったんだろうね。おおよそ転生の際の衝撃か何かの影響だろうね。」

「じゃあ、彼女の転生前の役職って何だったの?」

「それはね・・・」


「へぇ、面白い会話してるじゃない。私も混ぜてくれない?キルト、貴方とは一度話てみたかったからね。それに・・・快成だったっけ?貴方もいろいろと面白そうな人よね。お食事会のついでと思って私の暇つぶしに付き合ってくれる?」


「俺が気付けなかったとはな。誰だ?」



そこには幼い少女がたっていた。先ほどとは服装は変わっていない。ただ、雰囲気だけ、まとうオーラだけが大きく変わっていた。


「貴方たちに分かりやすいように言えば、『アト』、かな?」

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