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神と魔法と転生が、世界を結ぶ物語。  作者: 安全シフト
第二章 独裁統治編
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23話 夢から目覚めて

「・・・ッ!」


王宮内で一人、屈辱の表情を浮かべる。

監視がばれ、しかも側近を相手側の戦力として渡してしまったようなものだからだ。


「すでにあいつも、ギルド内でやられているというのに・・・」


ギルドに干渉する作戦も国のデータにないギルド役員によって妨害された。


(それにしても、我が国のデータにないギルド役員って何なのよ。ギルドの情報は細かく収集してあったはず・・・)


考えても、分かるわけがない。今回のことも考慮してわざとキルトが国に情報を流していたことなど、ナノには分かるわけもなかったのだから。

地図を広げて計画を考えるキルトと付和とユニコスの三人。

そして、眠い俺たち。


「第一部隊はこのルートから侵入して・・・」

「あ、こちら側の門は先ほど兵を増やしてたので危険かと。」

「ギルドは一応国の混乱に備えてこことここに・・・」

「町の混乱に紛れて店が壊れたら許さねぇからな。」

「ふわぁ・・・眠・・・ふえぁ、寝ちゃうところだった。」

「アトちゃんは寝ててもいいんですよ。」

「ダメ、与李の気持ちもわかるけど、私は起きる。だから寝ちゃダメ・・・ふわぁ。」


現在、深夜1時である。さすがに眠い。

アトはどう考えても寝た方がいい時間である。ちなみにキルトが連れてきた三名はすでに寝ている。こちらも、さっきスイアが寝た。全員椅子の上で寝てしまったので、情徒と俺で頑張って床まで移動した。


「誰か、アトちゃん眠らせてあげて。」

「ダメなの、付和がいくら言おうと私は寝な・・・ぃ・・・Zzz」

「睡眠促進魔法だ。これでいいだろ。」

「ありがとう、キルト。バテン、この店って布団ある?」

「一応、ほとんど使わないタジンの幼女形態用の布団があるから、それでよければ。」

「何それ。」

「知らん。本人に聞け。」

「・・・変装任務用かな?」

「たぶんな。」

「あいつ、布団までこだわってんのか。形態によって布団変えるとか。」

「あいつのおかげで2階の部屋数すごいんだよ。いつも分身状態で過ごすせいで部屋の、量が・・・」

「ちなみにあいつ、知らぬ間にいなくなってるけど、どこ行った?」

「たぶんどっか行ってると思う。」

「そういうものなのね。」

「そ、そういうもの。」


正直なことを言っていいなら。無駄話しないでさっさと計画を決めてもらいたい。眠い。

あと、布団あるなら最初から言えよ。全員床に寝てんぞ、おい。

・・・というか、幼女じゃないといけない変装任務ってなんだよ。


「・・・じゃあ、これでいいか。おーい、計画決まったぞ。」

「今の流れで!?」

「何か変だった?」

「いや、唐突だったなー、と思って。」

「いつもOTSとギルドの共同作戦の時ってこんな感じなんだよね・・・」

「共同作戦なんて行うこともあるんですか。」

「あぁ、魔物の大量出現時などには国からの依頼といった感じで共同作戦を行うこともあるんだよ。最近はなかったけどね。」

「まぁ、そういうわけで、明日には王宮に突撃するわよ。今日はしっかりと寝て、明日に備えましょう!」


おい、ふざけんな、もう深夜1時なんだって。今から寝ても間に合わねぇよ。まぁ、今からでも急いで寝れば最悪の事態にはならないだろう。ということで。おやすみ。





深い、深くて、苦しい。

まぶしくて、薄暗くて、なんの愛情も感じられない。

まぁ、愛情なんてものがどういったものかなど。知らないのだけれども。

せめて、こんな家系には生まれたくなかった。こんな力は必要なかった。

俺の唯一の希望まで俺の手からあいつらは奪ったんだ。なのに、それなのに、なぜ、俺の命まで奪う必要があるんだよ。

答えろよ。おい、いい加減にしろ。

答えないならば答えるまで相手してやるよ。戦って、戦って、奪って、傷つけて、殺して、そして・・・


「ほら、起きなさい。今日もうなされてたわよ。最近はうなされてばっかね。」

「っ、なんで知ってるんですか!ここは私の部屋ですからね!?」

「知らないわよ。私の家だもの。」

「プライバシーというものがですね・・・」

「知らない、知らなーい。この家では私がルールだもの。」

「いや、だからって・・・」

「さて、計画はどう?順調?」

「うわぁ、いきなり話題変えてきやがった・・・順調とは言えませんね。」

「ふぅん。どうして?」

「一部犯罪組織が邪魔です。タイミングが悪かっただけですけど。」

「・・・本当に、タイミングが悪かっただけなの?」

「それは、どういうことですか?」

「あなた、あの国のこと、本当に何も知らないのね。」

「・・・だから、それはどういう・・・」

「国の組織が騎士団やOTSだけじゃないって、思わなかったの?」

「まさか・・・」

「これは私の仲間も取っている方法ではあるんだけど、私は、あんまり好きな方法じゃないかな。」

「あなたがそれを言いますか。」

「うるさいわね。私は使命があってこの仕事をやってるんだから。」

「使命か。本当に、あなたはそれを果たしたいんですか?その使命を。」

「・・・」

「本当に果たすつもりがあるなら、もちろん命の恩人として、私達のの主としてお手伝いいたしますが。そうでないなら、無理をせずに・・・」

「無理なんか、してない。私は、私は・・・」

「あなたは、私に無茶しないで、と言いました。ですから、私もあなたに無茶してほしくは・・・」

「果たさなきゃ、使命を、あの日、約束したんだから。守らなきゃ、守らなくちゃ、あいつらが何のために犠牲になったのかわからなくなっちゃう・・・」


周囲の魔素の密度が一気に高くなる。


「・・・様、あなたはなんでこんな・・・」

「憎いんだよ。私からすべてを奪ったものすべてが。」

「だから、この道を選んだとでも言うのですか?」

「半分は、そうね、正解よ。ただ、残りの半分は違う。あなたは理解してはいけない。もとよりあなたに理解させるつもりはないけれどもね。」

「死なないでくださいよ。」

「何の心配してるのよ。」

「あなたは、このままだといずれ壊れる。それを危惧してのしての発言です。」

「あぁ、そう、好きにすれば。」


そこで映像は途切れ、代わりに流れ込んでくるのは人が受け入れるにはあまりにも膨大すぎる量の2人の・・・負の感情。

もちろん、年端もいかない少女などにそれが耐えられるわけもなく。





「きゃあああぁぁぁぁぁ!!!」


叫び声である。おおよそ緊急事態なのだろう。そのせいで朝4時に起こされた。3時間しか寝れてない。


「どうしたの!アトちゃん!大丈夫!?変な夢でも見たの?大丈夫、ここは現実だよ。怖くない怖くない。」


なるほど、アト様が怖い夢でも見て叫んだのかな?それにしても叫び声はすさまじかったのだけれども。

アトが寝ている部屋の扉の近くに立って様子をうかがう。ほかの人たちの起きたみたいで俺以外にも数人が集まっている。様子を見るに部屋の中に入っているのは付和だけだろう。まぁ、こういう時はアト様のことをよくわかっているであろう、国の人がいた方がいいのだろう。


「ようやくわかったわ。あなたが、あなたがやったのね。」

「アト様?何の話ですか?」

「あの人は誰!?なんであの場にお兄様もお姉さまもいるわけ?なんで誰も助けなかったの!?」

「いったい何の話・・・まさか。思い出したの?いや、それはないか、覚えているにしては幼すぎる。第一あなたはあの場にいなかったはずで・・・」

「夢を見たの。あの人達のあの負の感情、私が受け止めきれるものじゃなかった。訓練している私でさえも。」

「・・・あなたが見たのは、未来でしょう。何の話をしていたの?しっかりと話して頂戴。」

「・・・」

「アト様?」

「死ね。」


アトの表情がなくなり・・・アトの拳が付和の体を貫く。


「がはっ・・・」


口から血を吐きながら倒れこんむ付和。


「姉さま!?」

「馬鹿ね、私がこのくらいで倒れるとでも?」

「なるほど、ならば、もう一発くれてやる!」

「それはアト様といえど、無理かな。」


アトの拳をつかんだまま付和は何かを発動する。

魔法ではない、だから、これはたぶん。


「能力か、あいつの能力、嫌いなんだよな。」

「セブンさん、あなたが言うんですか?それ。」

「別にいいだろ、ソウ、お前も嫌いだろ、あの能力は。」

「回答は控えさせていただきます。」


アトは正気に戻ったかのように一気に脱力する。


「何が起きたんだ?」


その答えは出るまえに、次の問題がまた発生する。

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