20話 城下町にレッツゴー
一週間がたった。
なにから一週間がたったかといえば、もちろん、前回の戦いからだ。
「そういうわけでー!今からギルド本部にレッツゴーだ!」
「おぉ、今日も随分と調子がいいな、スイア。」
「だって久々の城下町だよ。この日のために少し依頼をこなして稼いでおいたんだから!」
「ダメだこいつ、買い物に行く気満々だ・・・」
「城下町ってことはやっぱり栄えてるってことか。というか、スイアさん!今回はギルド本部に転移したらすぐにどっかの飲み屋とバーとレストランのはざまみたいなお店に行くんじゃないの?」
「あ、そうだった。」
「マジで忘れてたのかよ。」
ここでギルド本部への向かい方を説明する。
ギルド支部据え置きの魔法陣を利用して本部へと転移するだけである。通常はギルド間を転移するのには多少の利用料(システム的には電車と同じかんじで距離が遠いいほど値が張る。また、ギルド会員しか使えず、ギルドは多少といっているが簡単に払える料金ではない。)がとられるのだが、今回はさすがに徴収されない。
え?じゃあなんで俺は無料なのかって?それは、キルトが転生者のよしみだとか言っていろいろサービスしてくれたからである。お得に越したことはないのでありがたくこのサービスは受け取った。
「というわけでー魔法陣起動!」
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「到着!」
「「・・・」」
「今日は一段とノリが悪いねぇ」
「たぶんスイアが調子よすぎるだけだと思うけど。」
「俺もそう思う。」
なにはともあれ、本部に到着である。
さて、お店の場所がわからないので案内役が必要なのだが・・・いた、キルトがいた。すぐ隣にアトもいる。それとほかにも冒険者っぽい人が3人いる。・・・内一人はアトと同じぐらいの伸長してる女の子だけど。
「キルトさんとアト様お久しぶりです。それと、そこのお三方は?」
「あぁ、久しぶり、後ろの3人は俺の知り合いでね。今回は何かあったときのためについてきてもらう。一応自己紹介は・・・いらないか。」
あ、自己紹介させないのね。後ろの三人困惑してるよ。まあ、普通に護衛か何かだと思っておけばいいのかな?キルトのお供をできるだなんて、俺たちより全然強そうだけど。
「お兄さん方もお姉さんもお久しぶりです。今日はなんかいろいろとすみません。あ、私は一応死んだことになってますので、そこのところは注意してくださるとうれしいです。」
前回も思ったが、しっかりと教育が行き届いた子供だと思う・・・行き届きすぎな気もするけど。
「さて、店に向かおうか。歩いて5分くらいだから、時間に余裕もあるし、ゆっくり行こう。」
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店の前に来た。
え?何?ここまでを省略せずにいろいろと城下町の様子を書けって?え~、やだなぁ、めんどくさいじゃん。また後日ね。
しかし、店の特徴ぐらいは書いておこう。
店の特徴:なし
しいて言えば木でできている。2階建て、40~45坪くらいの広さをしている。人気の多い通りにある。客は高齢の冒険者と子供が多い。店員が大量にいる。等である。
あんまり特徴ないといった割には色々出てきたな。あ、でも特徴かと言われたらそれも少し違う気がするな。
「さて、この店だ、入ろう。」
「すごく・・・いいにおいがしますね。これまた王宮で食べるのとはまた違ったおいしさがありそうです。」
「アトちゃん?そんなに堅苦しくしなくてもいいんだよ?」
「いえ、これでもご迷惑をかけている身ではあるので一応、形式だけでも。」
まあ、確かに王族だもんね。そう簡単に普通に喋れる立場じゃないもんね。
「さて、久しぶりだね、店長。」
「ん、あぁ、キルトか、予約とか言ってたから席とっといたけど本来はこの店予約システムないからな!?」
「でも店長。あなた、いつもより素直に俺の要望聞き入れて切れましたよね。詳細も説明してないのに。何か隠してるんじゃあないでしょうね。」
「隠すも何もお前は知ってるだろうに・・・」
店長:若い。(たぶん25くらい)
「あ、各々なんか好きなの頼んどいてね。俺が全部払うから。」
「いえ、私たちOTSが全額払います。」
あ、来た、もう一つの方も来た。
「いや、俺が払う。」
「いいえ、ここは私たちが払います。」
「またしょうもないことで喧嘩始めたぜ、あいつら。」
「ブンお兄ちゃん、そんなこと言ってないで止めに行かないと。」
「相手は王国でしょう。簡単には譲れないのよ。フミちゃん。」
「ホスカお姉ちゃん。私はそれでも喧嘩はよくないと思うのぉ。」
あの三人組の名前が分かった。
その瞬間情徒とスイアが凍り付く。
「ん?何かあった?」
「ブンって文でしょ。で、フミって文でしょ。さらにホスカって・・・」
「最初からキルトさんの知り合いだとか言ってたからもしかしたらと思っていたけど。本当にそうだったとは。」
「だからどういうこと・・・?」
「あの3人はSSSランク冒険者よ。あ、SSSって存在すらも公にされていないランクね。もちろんSSもあるって噂だけど。」
あぁ、なるほどね。よくわからないけどたぶんとんでもなく強いんだろうな。ってことはわかる。
「お前ら、口を滑らすなとあんなに口酸っぱくといったのに。」
「あはは、まあ、この店なら大丈夫でしょ。どうせ店主が防音魔法を・・・」
「ホスカ、残念だったな。今回防音魔法をかけていた範囲にはあの3名も含まれる。だから丸聞こえだ。」
「バテンさん。それはないよぉ。」
「あー快成達。こいつらの情報をあんまり外に出さないでくれ。一応、ギルドの予備選力だから。」
「よく、裏って呼ばれてる。あれ?」
「付和さん、よくご存じですね。ギルドの機密情報なんですけどね。その呼び方は。」
「まさか、王国の情報網がそんなに浅いとでも思ったんですか?」
「なに?また喧嘩売ってます?」
「店で喧嘩はしないでほしいんですけど。」
店主の一言に2人は引き下がる。
店を使わせてもらってる立場だからね。そりゃあ勝手に喧嘩なんておこして追い出されたら困るもんね。
あ、ちなみにさっきの会計の話両者が自分の陣営の者は自分で払うってことになったらしい。
「ご注文はお決まりですか~?」
女性の店員が聞いてくる。
適当に何か頼むか・・・でも正直言ってなんでもいいんだよな。
「何かおすすめってあったりします?」
「それなら、アイスコーヒーとかどうですか?」
たぶんそれ、おすすめでも何でもない、魔法使えば作りやすいだけだろ、それ。
ただ、アイスコーヒーが嫌な理由もないのでそれでいいや。
「じゃあ、それでお願いします。」
「じゃあ、私もそれで。」
「俺もそれで。」
こいつらもなんでもいいのか。
そしてキルトが連れてきた方の3名、あちらは男性店員
「私、オムライスがいぃ。」
「じゃあ、俺はこのキーマカレーで。あ、もちろん大盛で。」
「私は、このお寿司のセットでいいかなぁ。」
ちょっと待て、なんでそんなものが売ってるんだよ。特に寿司。
「あ、おい、別にいいけど、ホスカ、お前どさくさに紛れて高いもの頼んだだろ。あと文も、お前もなに大盛にしてやがる。」
「じゃあ、私もオムライスにしてもらいましょうか。」
しれっとアトもオムライス注文してやがる。
「「あ、残りは全員オムライスとアイスコーヒーで。」」
キルトと付和の声が重なる。なんでだよ。
そして勝手に注文を決められた。与李とソウの二人、ものすごい困惑してるけど、これでいいのか?




