Past Stories-0-2
現在、以後数話分のデータがないため、次回更新が来週とは限りません。
また、一応あった設定資料も吹っ飛んだので、作者自身が読み直しています。
誤字脱字がひどいですね。
魔統暦二十年四月一日
「こちらが、今年度着任された先生方です。では、順番に自己紹介をお願いします。」
しばらくして、トニユの番が回ってきた。
「トニユと申します。魔法学を担当します。よろしくお願いします。」
トニユ、その名を知らないものはいないほどの、世界にその名をとどろかす、天才である。
彼女は教師になりたいと思って教師になっているのだが、それまでの道のりは大変なものだった。
彼女のその才能はすべての分野において価値があるものであり、ありとあらゆる企業、団体さらには国からオファーが来ていたのである。
教師になると決めていたから、そして、その意思が強かったから大体の企業などはすぐに退いてくれたのだが、次に問題になったのは、どの学校に着任するかである。
水面下ではものすごい乱闘騒ぎが起きたとか起きていないとか。もちろん、トニユというその天才を自らの学校に着任させるために。
「で、この学校を選んだのはそんな理由か、君ならば、どんな職にでもつけただろうに、もっと稼げる職もあっただろう。それなのに、中学校講師とは、やるならせめて大学教授あたりをやってくれ。まったく、困るよ。」
魔法学研究室に入ったとたんに全人類の声を端的にまとめたような言葉が投げかけられた。
「あはは、困りましたね。先生にまでそういわれてしまうと、私は、先生にあこがれてこの職に就いたんですよ?」
魔法学研究室にはいくつかの机があるが、今使われているのは二つのようである。
しかし、机は二つが使われているだけであり、部屋自体は結構全体的に使われている。というか、荒れている。
「私が何か、生徒に良い教師だと思わせるような行為を一度でもしていたかといわれると自信はないんだが。」
「まぁ、実際には、私の研究したい分野を研究しているのが先生しかいないという点が大きいのもあるんですけど。」
「とりあえず、先生が先生のこと先生って呼ぶのやめなさい。私にも名前あるから、名前で呼んでくれ。」
「じゃあ、『サイレント』、さっそくだけど、この学校の案内をお願い。」
「いきなり扱いが雑すぎないか?」
サイレント、魔法学を研究する者たちの間では知らない人はいないとされるほどの、これまた天才である。
彼の実績は多岐にわたるが・・・ここでは述べないものとする。
「お、新入りか?確かお前の教え子だったっけ?」
「おぉ!すごい!私に気づかれずに背後をとるとは!」
「教治だ。魔法学のもう一人の担当者だ。そして、俺がこの中学校に軟禁されている理由だよ。」
「よろしくな。」
「よろしくお願いします。」
教冶、転生者にして圧倒的な魔法センスを誇る魔法使いたちの中では知らない人はいない、これもこれで天才である。
転生者であるがゆえに、様々な問題に巻き込まれ、現在は、サイレントとともにこの中学校に軟禁されている状態である。
「まぁ、今回お前がこの中学校に着任できたのは俺たちがいたからだろうな。お前は抑止力になる。政府からの圧力ということか。」
「そんなつもりはないけど。」
「本人にその気があるかどうかは重要じゃないってことだろ。」
「私は誰かに縛られたり利用されたりするつもりはないよ?」
「どうだろうな。お前がそのつもりだとしても、相手はどう思ってるかなんかわかったものじゃないからな。」
「相手がどう思っていようが、私は私の意志で、私の人生を歩みます。」
「そうか、頑張ってみろよ。」
この日が後に世界を救い、壊し、最後には世界そのものへとなっていった三教師が最初に顔を合わせた日である。




