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プロローグ 始まりの死

目を開けると、見渡す限りの青い空

その下で俺は仰向けになっている。

そして、俺の横では椅子に座って優雅に本を読んでいる異国風な服を着た少年が一人。


いや、おかしいだろ、だってさっきまで俺は・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


神宮寺(ジングウジ) 快成(カイセイ) 15歳 中学生3年生

それが俺だ。


朝、起きる。今は秋9月なので暑くもなく寒くもなく、非常に朝起きやすくなっている。

朝起きるといつものようにテレビをつけた。

地元のニュース番組である。

「最近、貧血で倒れる人が増えています。これに対して専門家は・・・」

と、キャスターが話す。


熱中症なら、まだわかる。

(貧血が増えるってなんだよ・・・最近の人は食生活でも乱れているのか?)

と思いつつ、いつもの通り、ニュースの内容を軽く受け流す。

ちなみに最近の人(若者)という区切りにならば、俺も当てはまってしまうのだが、まぁ、俺は大丈夫だろう、たぶん。


「次のニュースです。今朝、国際指名手配犯が町で目撃されました。指名手配犯は、正体不明で、」


続いて物騒なニュースである。

まぁ、この指名手配犯のことなど、普通の生活を行うだけの自分には、関係ないことのはずである。そう思いたい。

というか正体不明なのに、どうして目撃されたのかが、気になるな、これ。

覆面でも被ってたのだろうか、どのみち、今は洗面台で、顔を洗っているので、詳細が細かく分かるわけではない。


ちなみに今日は文化祭の次の月曜、要するに休みである。

もちろん俺は部活動などには入っていない。暇である。

したがって、何か遊びにでも行こうかなとか考えたりしていた。

が、友達もいるにはいるが、今日は予定が合わなかったので、一人で、散歩である。

ちなみにその友達の文化祭は今週の土日に開催されるので楽しみにしている。

曇り空だが、天気予報によると、雨は降ってこないらしい。


「いってきまーす」

返事などは返ってこないが、自己満足なのでよしとする。

返事が返ってこない理由など簡単、親がいないからだ、6年前、親を交通事故で亡くした俺は、その後、母の方の祖父母に引き取られ、育ててもらっていた。今となってはその祖父母のなくなってしまったのだが、不幸中の幸いというべきか、祖父母はそれなりにお金持ちだったらしく、俺が大人になるまでは、マンションの一室で一人で生活できるような環境を整えるぐらいはできた。今は一応父の方の祖父が俺の保護者となっている。

ただ、祖父は入院中であるため、自分一人で、今は暮らしている。


ちなみに、散歩といっても町の中心に向かって歩いていくだけである。

そのため、別に、楽しいとかそういうわけではない、ただの気晴らし程度に考えながら、行動している。

しばらく、河川敷に沿って歩いていく。

特にいつもの日常と変わらない景色を眺めながら、


その時だった。


自分の体が、宙に浮いたように感じたのは、


「は?」


左側からの強烈な勢いに押されて、俺は吹っ飛んだ、たぶん3mぐらい。


不幸だったのは、その河川敷が川より5mほど高くなっていたことだ。

そして地面には、砂利、というかとがった石の数々。


(まずい、これは・・・ッ)


『死』、それを覚悟した。

この高さから落ちれば死ななくとも普通に重症だろうと思った。

もし川に落ちても浅いため、おおよそ頭を打ってしまうことには変わりない。


せめて、自分がどうして吹っ飛ばされたのかは確認しようと首を振った。

するとそこには2の人と、いや、人はどうでもいい。位置的に俺を突き飛ばすことは不可能だからだ。

注目すべきは、何かの建物が燃えていたこと。いや、爆発していたこと。大きさ的に何かの施設だろう。だが、その方向は学校や病院などが隣接するため、何の施設かは、断定できなかった。そのまま視界は下がり・・・ついに火も見えなくなった。


そして、すぐあとに、頭に鋭く何かが刺さった、いや、貫かれた感覚が襲ってきた。

だが、その一瞬で感じた、これは、石の類ではないと。

もっと薄く、長い、人為的なレベルで、鋭く作られたもの。


そして、その後の記憶はない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


まとめると、俺は、散歩に出た先で、何かに吹っ飛ばされて、そのまま、河川敷の下の方に、落下して、そのまま頭を何かに貫かれた、しかも、何かが爆発していた。・・・さっきから『何か』しか考えてないな。

要するに俺はそこで気絶したか死んだかなのだろう。だが、青い空が見え、ここが病院でなく、意識もやけにしっかりしすぎていることからして、おそらく・・・


「お、やっと目を覚ましたか。」


その声の主・・・一人の異国風な服を着た少年が自分をのぞき込む。

そして、相手が日本語を使ってきたことに、安堵する。


「君は、地球からきている。それであっているね?」


自体が急変しすぎてて口がすぐに動かなかった。なので代わりにうなずく。


「じゃあ、君はやはり『転生者』ということになるね。」


あぁ、これはやっぱり、『転生』というやつだったらしい。

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