第76話 海遊びと言えば?
切りが良かったので今回少し短めです。
次は最初少し視点が変わります。
白い砂浜。熱く照り付ける太陽。どこまでも広がる蒼い空。久しぶりの……
「「海だー!」」
思わずテンションが上がってしまいマーレと共に叫ぶ。
俺もマーレも普段はどちらかと言えばインドアな人間なのだがそれでも叫ばずにはいられない解放感。
「あの……主様?」
隣でサクヤ達がびっくりしたように俺達を見てもいるがそれでも叫ばずにはいられない。
「大丈夫だサクヤ。今のは俺の世界で言うお約束という奴だから」
「お約束ですか?」
そう、海に来たらこう叫ぶのはお約束……礼儀というものだ。だから叫ぶのは正義。
と、サクヤに少々偏った知識を教えながら心の中で言い訳。
俺の隣でマーレもうんうんと頷いているのでそこまで偏ったものではないと思いたい。
「そうそうお約束お約束! ……それはともかくすごく綺麗な海ね、シュン」
普段こんな風に人前で興奮のまま叫ぶなんてことをしないこともあり流石に少し恥ずかしかったのだろう。
顔を羞恥で赤くしたマーレは自身の行動を誤魔化すように話を変えに掛かった。
「本当にな」
そして俺もそれに乗る。……実は俺もじわじわと恥ずかしくなってきていたからな! やっぱり慣れないことをするもんじゃない……。
と、自身の黒歴史が1つ増えてしまったような予感に地味に悶えるもそれ以上にマーレの言う美しい海に感動していた。
見渡す限りゴミ一つ落ちていない真っ白で綺麗な砂浜。
そしてこれまた汚れ一つ見えないどこまでも真っ青で澄んだコバルトブルーの海。
色々な廃棄物で汚れたリアル世界の海でこれに勝る光景はどれほど残っているのか……なんてつい癖で考えてしまうが今はそんなことよりも……
「よし! 遊ぶか!」
こちらの方が大切である。
「はい、主様!」
「早く行きましょう、にいさま!」
「俺も行きますよ」
「もちろん私もね!」
サクヤ、ユキホ、ユウゴ、マーレは俺と一緒。
「私はここで休んでいます」
いつのまにやらパラソルとビーチチェアを設置し、優雅に昼寝の体制に入っているシャーリーさんは別行動っと。
「それじゃ俺達は海に行ってきますね」
まずは念のためサクヤ達にも教えながら軽く柔軟。
ゲームの中でこむら返りとかないとは思うけど一応ね? いや俺達プレイヤーは無くてもサクヤ達はそう言ったのがあるかもしれないか? あと俺は痛覚設定の関係で他のプレイヤーにないことが起こるかもしれないし……やはり用心に越した事は無い。
そんなこんなで柔軟も終了。みんなで海に入る。
「冷たい!」
「冷たくて気持ちいです!」
サクヤとユキホが歓声を上げ、海の水をすくったり観察したりしている。
その表情はまさに未知に遭遇した幼子そのもので実に可愛らしい。
「はぁ~…冷たい」
一方、まるで温泉にでも使った様な反応を見せているのはユウゴ。
その表情はまさしく温泉に浸かったおっさん。姿は幼いのにその貫禄がその幼さを完全に消していた。実に爺むさい。
「ふふっ! みんな可愛い反応ね!」
そしてそんな三者三様な反応をマーレは俺の隣で微笑ましそうに見ていた。
「そうだな」
そしてきっと俺も同じ表情をしていると思う。
とはいえいつまでも3人を眺めていても仕方がない。
俺は注目を集める様にパンッと手を叩いた。
4人の視線が一斉に俺に向く。
「よし! それじゃあ遊ぼうか! サクヤ達は何かやりたいことがあるか?」
サクヤ達が顔を見合わせる。そして直ぐに難しそうな顔をして俺へと視線を戻し、口を開いた。
「主様こういった場所での遊びとはどういった遊びがあるのですか?」
……うん、馬鹿か俺は。3人とも海初心者……どころか最近海を知ったばかりじゃん。海での遊びどころかそもそも遊び自体を知らないだろう。
「そうだな……海での遊びといったら色々あるが……」
唯の水の掛け合いでも楽しいだろうが定番だと砂遊び、ビーチバレーみたいな球技、遠泳、スイカ割り。
他にもシュノーケリングやボディボードなんかのボード遊びに渋いところで釣りとかか?
道具もないし、この中で出来そうなものだと砂遊びか遠泳といったところかな?
「あっ! 私いろいろと遊び道具用意してきてるわよ!」
「ナイスだ、マーレ!」
マーレは次々と遊び道具を取り出す。
木や皮で出来たボールに浮き輪にビート板。シュノーケリング用のマスクに呼吸用パイプに釣り竿、銛まである。
「よくもまあこんなに買ってきたな?」
「えへへ! 今回のイベントに合わせてたくさん売られてたから……ついね?」
ついって……まあでも……
「グッジョブ、マーレ! ありがとう!」
「どういたしまして! 早速遊びましょ!」
「だな!」
さて、何からやろうか?
次回投稿は4月16日(土)16時です!(すみません、投稿日を少し変更します!)
読者の皆さんは海遊びといえばなんですか?
作者はカナヅチなのでここ10年以上くらいはプールすらご無沙汰ですw
今年の夏はまだ先ですが多分今年もクーラーの聞いた部屋で執筆か読書かゲームか仕事が作者の夏の全てになると思いますw
それでは次回もお楽しみに!




