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INFINITY STORY'S ONLINE  作者: 藤花 藤花
第1章 始まりの町と復讐鬼の軍勢
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第24話 始まりの草原再び、南の森へ

~~始まりの町 アルヒ 南門前 始まりの草原~~


 師匠の家からリアル時間で昨日ぶりに始まりの草原に戻って来た。

 南門前の草原は他の門前の草原と比べて閑散としている。マーレが言っていたように南の森には得られるものがないという情報が伝わっているのだろう。

 ……凄く久しぶりな感じがするのはこれまでの内容が濃かったからだろうな。


「それじゃあサクヤ。この草原でレベル上げをしながら奥の森に向かうぞ」

「わかりました」


 サクヤも気合十分って感じで刀の柄に手を置いている。……初実戦ってことでもっと緊張しているかもと思ったがこの様子なら大丈夫だろう。

 俺? 俺は完敗した実戦経験しかないが一応初ではないし、そもそも師匠のところで経験したことと比べればウサギに完敗した程度のことどうってことないです。


「よしっ! 行くぞ!」


 そんなわけで俺達は草原へ足を踏み入れた。

 人がいないからかすぐにモンスターに遭遇した。


「プレアリーウルフか」


 しかも3体。とりあえず識別。


■《魔獣》プレアリーウルフ ♂ Rank:1■

種族:狼 Lv.3

ステータス

HP:75/75


■《魔獣》プレアリーウルフ ♀ Rank:1■

種族:狼 Lv.2

ステータス

HP:55/55


 強っ! ゴブリン時代のサクヤの3~5倍のHPがあるぞ。レベルはこっちのほうが上とはいえひどい差だ。

 なんでこれでゴブリンが生き残っているのか疑問になるな? 

 俺が識別した内容を見ているうちにウルフ達は俺達を認識し掛け声一つで素早く散開し俺達を取り囲んだ。


「サクヤ行けるな?」

「はい主様」


 それを見て俺とサクヤは素早く刀の柄に手を添える。大丈夫。呼吸を一つ。それだけで感覚が戦闘モードに切り替わる。

 狼たちの動きが手に取るようにわかる。


 正面に1匹、側面に1匹、背後に1匹。サクヤは背後に回った方に対処するようだ。サクヤの意識が後ろに向いた。なら俺は正面と側面だな。


「グルァ!」


 正面にいたウルフが飛び掛かってきたそれに合わせて側面と背後のウルフも動き出す。


「「神通流、風の型・一番 風抜」」


 神通流の中で最も速さのあるアーツ。一瞬だけ身体強化を使い素早く飛び掛かってきたウルフの側面に移動する。

 必要な力を、必要な量、必要な場所に。

 おそらくウルフには俺が消えたように見えただろう。

 地面に着地した時には首を俺の刀に一閃されそのままポリゴンとなって散って行った。一瞬だけサクヤの方を見るとあちらも一撃でウルフをポリゴンに変えている。

 余談だがこのゲームはHPはあるが首を落とされる、心臓を破壊されるみたいなことをされると普通に即死する。モンスターによっては効かないこともあるがプレイヤーは全員共通してそう言った箇所が弱点になるため注意が必要だ。


 俺達が最初にいた場所から消えたからだろう。時間差で側面から飛び掛かろうとしていたウルフは俺達を見失い固まっていた。


「その動揺は致命的だぞ?」


 固まっているウルフに同じように素早く近づき今度はアーツを使わず。首を斬る。これもまた一撃で最後のウルフをポリゴンに変えた。急所とはいえアーツなしでも一撃か。

 次からはアーツは節約だな。風抜みたいなKP消費15は中々重い。熟練度が上がれば変わるかもしれないが、しばらくはKPが回復したら使うようにしよう。

 呼吸を身体を休めるように変える。今、呼吸スキルには二つの呼吸法がある。

 一つは整息の呼吸。集中、見切り、身体制御、精神制御など一部スキルの効果が上がる。

 もう一つは休息の呼吸。HP、MP、KPの自然回復速度が少しだけ上昇する。

 二つ目はともかく一つ目は恐らく神通流の修行をしたから生えて来たアーツだと思う。これだけいろいろ都合が良すぎるからな。


 まあそれはともかく……


「主様! やりましたね!」


 ウルフを倒したサクヤが素早く俺の方に駆け寄ってきた。


「そうだな。思ったよりもあっさり終わった」

「そうですね。それだけ我々が強くなったということだと思います!」


 サクヤ、嬉しそうだな。まああれだけ苦労して戦えるようになったんだから当然か。

 戦闘終了と同時にインフォが来る。当然レベルアップのインフォだ。

 APに関しては後でまとめて割り振るとする。

 サクヤの方も一つレベルが上がっているな。


「ん?」


 俺がサクヤのステータスを確認しているといつの間にかサクヤのスキルに見覚えのないものが混じっていた。


「剣舞?」


 剣舞って剣を使った舞のことだったか? 


「なあサクヤ? このスキルはどうしたんだ?」

「えっ? ああ、それは主様が寝ている間に師匠が教えてくれたんです。なんでも昔は舞の名手だったとか」


 へぇ~。師匠が舞の名手ねぇ? まあ意外でもないか? 修行中は厳しいがそれ以外の時はお淑やかで優しい人だし。

 それにしても刀術に裁縫、舞と多芸な人だ。料理もできるしなんで結婚とかしてないんだろう? 高嶺の花すぎてとかなんだろうか? 


「そうか。だが次からは俺がいない間に覚えたスキルは教えてくれると助かる」

「承知しました」


 さてと剣舞の効果の確認はとりあえず後にしてまずはもたもたしている間に寄ってきた追加のウルフ達を倒すかな。

 南門側は人が少ないからかモンスターもたくさんだ。

 俺はサクヤと共にこちらに向かってきているウルフ達を迎撃していく。

 それにしてもこんなにモンスターが来たら大変だよな? 普通のプレイヤーはこの程度なら問題なく対応できるんだろうか? 


「まあレベル上げには丁度いいか」


 サクヤと共にウルフとウサギを倒す。

 とうとうウサギにリベンジしてやったぞ! 

 それにしてもゴブリンの姿が見えないような? 時間帯によって何か変わったりするのかな? 

 そして2時間程掛けて南の森に辿り着いた。既に周囲は薄暗く森を闇色に彩っている。

 レベルも上がったし、


「こうなると少し不気味だな」

「はい」


 とはいえ暗視スキルのおかげである程度は見えている。レベルが低いから鮮明にではないがそれでも十分だ。


 サクヤと共に森に足を踏み入れる。さて師匠の言っていたものを見つけられるかな? 


 ━Side シュン Out━  


    |

 シュンが南の森に足を踏み入れた頃

    |


 ━Side 冒険者ギルド 受付嬢 サラ ━


「モンスターの様子がおかしい?」

「ああ。今日はなぜか妙に殺気立っていてな。森や山から離れる様に移動している」


 私は冒険者ギルドで受付嬢をしているサラ。今私は目の前にいる巨漢の男性ドルグから草原の異変について報告を受けていた。


「森から離れる様に……なにか森で異変が起きているのですか?」

「わからん。原因を確認したわけではないから確かな事は言えん。だが明らかに異常事態だ」

「そんな……」


 このドルグさんはギルドでもかなり古株の大ベテランだ。そんな方の言う異常事態。


「ともかく今はモンスターの対処が必要だ。森から離れる様に町に向かってきているからまずはそっちだ」

「はい。ギルド長に報告して、対処をお願いして……」


 カーン。カーン。カーン。


 遠くから鐘の音がする。


「!! 一体何が!?」

「警戒警報!?」


 グォォォォォ! 


 ■《緊急防衛クエスト》小鬼の復讐 ■

《内容》

【町に迫る小鬼の軍勢から町を守れ! 町の周囲に分布していた小鬼たちが徒党を組み軍勢を作って攻めて来た。本来であればこのようなことを起こさないはずの小鬼がこのようなことをする以上なにか原因があるはずだ。町を守りながら原因を探り排除しろ! 】

 勝利条件:小鬼を撃退するまで四方の門を守り抜く。

      今回の原因を探り出し排除する。

 敗北条件:四方いずれかの門の破壊。

      

 対象:ログイン中の全プレイヤー。


 ━Side Out━ 


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