第2話『また、今日』
♪♪♪♪♪…
今日もまた目覚ましの音で目を覚ます。
「はぁ…、もう朝なのか…。」
昨日は確か23:30ごろまでは時計を気にしてた。だからそのあとぐらいから寝たんだろう。今の時刻は6:30。まぁだいたい6〜7時間も寝られれば上々だろう。
まだ動きたくないからゲームアプリのログインボーナスを回収していく。大学生の時にアプリゲームにはまり、友人が課金をしていたので、自分もついノリで課金してしまった。あんまり使った金額は気にしなくなる性格なので正確には覚えていないが、軽く30万は課金しただろう。学生が30万も課金するとか、なんてもったいないことをしてしまったのか。そんな気持ちが頭をよぎり、もう大して面白くもないのに続けている。友人と通信で協力しながら攻略するのが楽しかったから始めたゲームは、互いに忙しくなり時間が取れない今となってはただのデータに過ぎなかった。ログインボーナスを回収するだけでも一時間ほどかかる。この時間のほうがもったいないのではと思いながらも虚ろな目で画面を見つめ、効率よくアイテムを取得する。
そんなことをしていれば程よい時間となっており、昼の弁当を準備する。50分ほどかけて通勤し、始業開始時間の5分ぐらい前に出勤する。新人社員研修の時は「10分前行動をしろ」だとか、「メールチェックを済ませ、すぐに仕事を開始できるような状態までできてこそ準備完了だ」だとか、散々言われたが今となっては気にしていない。別に先輩方がそうだからというわけではない。遅刻ギリギリの時間になろうが、極力仕事の時間を減らしたい。朝残業はまっぴらごめんだからだ。
そういうのを世間一般ではゆとりとか、最近の若者はとか言うのだろう。確かに立派な経済の基盤を立てた昭和やら大正生まれやらの大先輩方から見れば、やる気も感じられずだらしない奴だと思われるだろう。彼らは仕事に誇りを持っているから努力することができるのだ。一方自分はというと「何のために働いているのか」ばかり気にしているのだ。客の為なのか、お金の為なのか、経済潤滑の為なのか。わからない。考えたくもない。ただ今日も黙々とやってきた仕事を捌くだけ。基本的にメールで依頼が来る。製品の使い方についての質問だとか、どのように選定すればよいかとか、見積もりを送ってくれないかなどなど。入ったばかりの時は作業スピードも遅かったが、今は流れがわかっているため用意も早い。結局は承認を得るのに時間がかかるので、実際は以前とそんなに変わらないかもしれない。なんだかんだやることがあるだけ社内ニートではない。仕事をこなしてはおり、給料も手取りで20万にちょっと届かないほど。ボーナスも貰えるのだから、決してブラック企業などではない。やることがあるだけましなのだ。
そんなふうにこなしていればようやく終業時間を迎える。今日はそんなに仕事も多くなかったから残業はない。まぁ水曜日はノー残業デーというとってつけたような制度のおかげで責任者クラスの方たちが早く帰るように呼びかけをしてくれる日だ。比較的帰りやすい曜日ではあるが、それでも仕事があれば残業する人も少なくはない。今週も残り2日。週末は何をしようかと考えながら、満員電車に乗り込み帰宅する。
19:00少し前に帰宅をし、適当にシャワーを浴び、アニメを見て…。グダグダ時間を浪費し、気づけば23:00になっていた。明日の分のご飯をタイマーでセットして、床に就く。
…あした?こんなにつまらないのに、まだ明日があるのか?同じような日々を過ごし、何も変化はない。今日と明日の区別なんて寝て起きたかどうかぐらいにしか感じない。
そう、寝て…、起きれば…、明日に、なっている…。
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