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Teens and Guns  作者: 夜狐
7/16

4人での1日

GW終わってしまいましたね………

朝、目を覚ました慈緒理は枕元の時計で時間を確認した。午前9時半、そろそろ起きる時間だ。

「おはよう、慈緒理。」

日向もここでの生活には慣れているので、体内時計で9時半には起きる。亜梨冴と結月はまだ寝ていた。

「ほら、起きなさい。」

慈緒理が2人に声をかけた。

「まだ寝かせてくれよ…」

「あと…少し…」

しかし、彼女らは2人揃って起床を拒否した。まるで子供のように布団にしがみ付いて頑なに寝続けようとしている。

「もう少し寝かせてくれたら慈緒理と日向の代わりに結月と2人で街へ行くから…」

「………そんな訳で、おやすみ…」

そう言って2人は二度寝を強行した。二度寝をする為だけの頭の回転の速さに慈緒理は呆れたようにしていたが、2人が代わりに物資の調達へ行ってくれるのなら、と二度寝を許した。

「んじゃ、行ってくるぜ。」

「私達に任せて、ゆっくりしててね。」

亜梨冴と結月は布袋を一つずつ持って出かけた。2人が出て行った後、久しぶりに暇になったので慈緒理は読書に集中していた。この時勢では本を読まない人が昔よりも増えたため、古本が簡単に入手する事ができるので、ジャンルを考え無ければ読むものには困らない。読み終えて満足したらまた誰かに売ったり交換したり、譲ったりしているので、彼女は割と広い本関係の交流の輪を持っている。普段雑誌くらいしか読まない日向も、退屈に負けたのか最近入手した小説を読んでいた。

「日向が読書なんて、珍しいわね。」

「たまにはいいかなって。ところで、あの2人どう?」

本から目を離して日向が話しかける。

「不思議よね。最初は亜梨沙が銃を向けてたのに、今は仲良くなったみたいだからね。」

「わかんないよー?あの時の恨みって事で喧嘩になってるかもね…ま、そんなわけ無いか。」

再び日向は本に目を落とし、部屋には時折ページをめくる音がするだけになった。

昼過ぎ、ずっと本の字を追っていて少し目の疲れを感じた慈緒理は本から目を離した。日向もずっと同じ姿勢で本を読んでいたので、大きく伸びをした。

「ちょっと散歩してくるね。」

日向は読書に疲れたのか外へと歩いて行った。大体どっちへ歩いて行ったのかを見て、慈緒理は家の中へと戻った。

その数分後、異変が起こった。慈緒理は空からの機械音を耳にした。それは、プロペラが回る音だった。しかし、それだけでは敵なのか味方なのかは判別出来ない。彼女は銃を持って外に出て、瓦礫から顔を覗かせる。

空には、四枚のプロペラで飛行する機械が低空で浮かんでいた。なにかの配線やらパイプがつけられた機体の下には、機関銃と思われる棒が突き出ていた。

「っ!?そっちは………!」

その機体は向きを変え、街の方へと向かう様だ。幸い動きは遅い。しかし、機関銃の射程に入れば廃墟の寄せ集めのあの街はすぐに壊滅してしまう。彼女は躊躇わなかった。否、すぐに躊躇いを無くした。結月が持っていた長身の大口径ライフル2つを手に取る。

(M14とドラグノフって言ったかな…どっちも威力が高かったはず…)

ライフル2艇は重い。しかし、彼女はどうにかそれを持ち出し、機械を追って走った。かつてはビルだった様な建物を見つけ、そこに入った。崩れた瓦礫の山もあるので、良いバリケードになるだろう。先に穴の空いた木材ストックを持つ狙撃銃を構える。亜梨冴に習った手順で弾倉を装着、初弾を装填する。彼女は銃身を瓦礫の山から覗かせ、照準越しに敵を見つめる。

(私がやらないと…)

唾を飲んで覚悟を決め、安全装置を外す。短く息を吸って止め、引き金を引いた。

予想以上の銃声と反動に彼女は仰け反りそうになった。しかし、直ぐに構え直し、連続で射撃する。やがて弾が切れ、引き金を引いても反応が無くなった。彼女はその銃を下に置き、もう一艇に切り替えた。敵はまだこっちを向いていない。後端の板の様なものを開き、肩に添える。側面のネジを回して単発射撃に切り替え、彼女はまた撃ち始めた。反動を全身で耐え、敵の底面を睨みつける。肩を蹴られる様な感覚だが、緊迫感で気にはならない。

(まだだ、もっと、もっと撃たないと)

持ってきた予備弾倉を装着し、再び攻撃する。何発もの破裂音が空間を揺らし、彼女は無我夢中で撃ち続けた。


やがて、機械は墜落した。落ちたあたりから轟音と黒煙が上がり、敵の断末魔の様にも思えた。

「やった…私が…」

皆を救った。その達成感と緊張からの解放、そして安堵から力が抜け、彼女はその場に座り込んでしまった。合計60発分の空薬莢が足元に転がっていた。

「やったな。慈緒理。」

ふと、後ろから声がした。すると亜梨冴が直ぐ近くに立っていた。

「アレを撃ち落とすなんて、すごいよ。」

結月も亜梨冴に少し遅れてやってきた。

「慈緒理〜!」

声の方向を見ると日向が手を振りながら走って来ているのが見えた。やがて慈緒理の所に着いた彼女は慈緒理に抱きついた。

「よかった…慈緒理が無事で…」

「私も…みんなが無事で、本当によかったわ…」

銃を支えにして立ち上がり、墜落現場の黒煙見上げる。彼女らの安堵の心境を表すかのように、空は綺麗な晴れだった。

読んでくれている方、評価などをくれる方、いつもありがとうございます。

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