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Teens and Guns  作者: 夜狐
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そっちに住むよ

「私がそっちに住むよ」

この廃校に対して強い思いがあると仄めかした結月。なのでその発言は衝撃だった。しかし、その反応に結月は首を傾げていた。

「アンタ、さっきここを守らないとって………」

「ああ、それならもういいんだよ。ここで暮らしてわかったんだ。自分がいなくなってもここは侵されない。それが私の見つけた答え。」

結月はベッドに座り、軽い口調で言った。しかし、その言葉には、深みがあった。

「あなたがそれでいいなら、私達は構わないけど…」

慈緒理は嬉しそうに小さく笑った。

「なら、早速引越しの準備しないとね。」

結月は微笑みながら言った。


「お、本当に動いた。」

亜梨冴が車に乗り込み、軽くアクセルを踏んだ。場所は学校の駐車場、おそらく先生の物とされる車を亜梨冴は試乗した。結月の引越しにあたり、荷物が多いとのことで車を使用することにしたのだ。ただ、引越しが終わったら返すように結月は念を押した。彼女いわく、「出来るだけ元の学校を保っていたいから」だそうだ。

「お待たせ」

結月は最後の荷物をトランクに積み込んだ。

「おう。ってなんだその大量の銃は…」

トランクには、食料や水、衣服、消耗品、そして大量の銃が積み込まれた。拳銃から大口径の狙撃銃まで、約10丁。

「色んな武器が必要だと思って、掻き集めたんだ。さ、車をだして。」

「どこからこんなに集めたの?」

日向が拳銃を手に取った。黒塗りの軍隊仕様だ。彼女はそれを亜梨冴に渡した。亜梨冴いわく、「いい銃」との事だ。

「話せば長くなる。それより、早く出発しよ。友達の家に遊びに行くのって、久しぶりだからね。」

結月の受け答えに亜梨冴は何かを感じた。しかし、彼女は話したく無い記憶でもあるのだろうと自己解決し、自分達の家へと車を走らせる。


時刻は夕方、日が傾き、薄暗くなり始めた。結月の引越しと、それに伴う荷物整理を終え、今は夕食の時間で4人用の椅子とテーブルを使っている。夕食と言っても、基本は携帯食や保存食だが。

「亜梨冴が車を使えて助かったよ。」

結月が缶の蓋を開けながら礼を言った。

「それなら軍隊で軽く習ったから、走らせるくらいなら簡単だぜ。」

一方亜梨冴は、湯で戻したフリーズドライ食品を食べながら返した。味は中々だ。彼女は結月が持っていた銃を1つ1つ確認していた。

「それじゃあこの拳銃は?リボルバータイプのやつ。」

「コルトパイソン。反動がデカイから扱いは難しいな。その分威力はお墨付きだぜ。」

そして時折慈緒理の銃に関する質問に答えていた。慈緒理はこの廃墟での生活で銃を必需品と考えている。その為、亜梨冴に色々と教わっているのだ。

「増えた銃も含めて今度テストするぞ。最低限の知識は必要だからな。」

「学校が無くなって唯一良かったのがテスト受けなくていい事だったのに…」

結月は苦笑した。「30点以下は補修だぞ。」と亜梨冴は付け足した。

「だいぶこの家も賑やかになったね。」

日向は嬉しそうに笑っていた。

「じゃあ、また改装しないとな。」

「簡単なリフォーム作業ならできるから、任せて。」

「お、頼もしいじゃんか。あの辺とかどうにか出来ないか?」

「いいね。ならアレをその辺に移動して…」

亜梨冴と結月は家の改装に花を咲かせていた。基本指示語で彼女達は会話をしていたので、慈緒理と日向は途中からついていけなくなっていた。しかし、部屋には和やかなムードが漂っていた。

その日の夜。寝静まった部屋に2人の声が響く。3人分のマットレスをくっつけ、どうにか4人入ることができた。

「よかったのか?学校はアンタにとって大切な場所だったんだろ?」

横になったまま亜梨冴が結月に話しかける。

「うん。私なりの答えが出たしね。あの場所にも慣れてたけど、誰かと一緒にいるのも久しぶりで、楽しかったよ。こんな時勢じゃなければ私達も、もっと楽しめてたんだろうなって。」

「そういや、話せば長くなるって言ったよな?言いたくなければ構わないが、少し気になるんだよね。」

亜梨冴はずっと気になっていた事を聞いた。結月はそれに対し、静かに語る。

「あの学校で防衛戦があったんだ。敵に包囲されて、大変だったよ。子供とかの避難誘導が終わって、気がついたら私も参加してた。体が勝手に動いた。」

亜梨沙は何も言わずに聞いていた。戦場を知っている彼女なりの配慮だ。

「なんとか全員助かって、軍隊の人には怒られたり感謝されたりした。私は学校に残るって言ったら、使ってくれって。」

彼女は枕元の銃器を軽く叩く。

「なるほどね………」

「今度は私から。亜梨冴はなんで軍隊なんかに?」

「話したいけど、もう寝たい。後のお楽しみって事でいいか?それに、こうゆう話は全員が起きてる時にした方がいいと思う。」

亜梨冴は寝返りをうって布団をかけ直した。前にもこんな事があったような。どうやら、寝る前の静寂は彼女らにとって話しやすい時間帯のようだ。

「わかった。それじゃ、後でね。おやすみ。」

結月は意識を離し、眠りへと入っていった。

ありがとうございます。

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