愛に飢えた世界で教会に幽閉された悪役令嬢に愛を乞う
誤字脱字アドバイスありましたら教えてください。
世界が愛に満ちている、それだけが私の願いでございましょう。
逆ハーレムというのはヒロインに愛をくれるもの。それでは私に愛を乞うために形成されはハーレムはなんでしょう。元悪役令嬢の攻略者によって作られた愛に飢えた方々の集団。それを皆は逆ハーレムと呼ぶ。それ正しい使用方法でしょうか?
広場で子供たちを遊ばせている時に、何かトラブルがないかを見ている時、声が聞こえた。聞こえたと言っても耳で聞き取ったわけじゃない。頭の中に響いてきた。
(お前つまんなくね?なぁー、不満があるなら俺と一緒にあっちに行こうぜ?)あっちってどっちですかね。
教会に戻っても、(お前暇ならこっち来いよ。楽しませてやるぜ?) また同じ声が私に囁く。今度は耳元で。振り向くと美しい外見の男が立っていました。立っていました?いやここは2階です。彼は窓の外ですよ。え?浮いてる?え、こわ。怖いです。私はそのままカーテンをシャッと閉めました。
修道士というのは、やることが多いのです。絶対管轄外だろとか思う仕事とかも無理やりやらされることもあります。マジありえないです。その中の孤児を引き取って育てたりとか、教育ってすごい大変なんですよ。
小さい子は一人で歩けない子もいるし、かたや勝手に悪戯をしたりして困らせる子もいるんです。年の差が開きすぎて喧嘩とか大きい子が小さい子にぶつかるだけ怪我されたら困るし。
いや、まあその年で親に捨てられたとかで性格曲がっちゃったのかもしれないですけど有り得ないぐらい疲れますよ、ええ。
年上としての自覚が芽生えずに、悪知恵だけは歳をとる事に身につく子もいます。ひねくれてても割と分かりやすくて可愛いっちゃ可愛いんですけどね!愛は平等に。たまにボーナスをつけて。
あれだけ婚約者である王子に愛されたくて必死でマーリンさんをいじめてまで王子の愛を乞うていた私は、婚約破棄をされ教会に幽閉され愛を与える側になったのです。それにより私の価値観は変わりましたとも。それはもう色々と。
そして最近新たに仲間に加わったのは吸血鬼のヨーゼフ君。彼は私をよく隣の国に誘います。隣の国は彼の国だそうです。彼は私のことを面白いと思ったそうで誘ったのだそうです。何が面白かったのかと申しますと、私の心に二つの感情が内在しているそうで、それも真反対な。不思議に思ったのだそうです。
まぁ、文句はあります。探せばいくらでも。しかしなんというかこう、奉仕精神と言いますか助け合い精神と言いますか、まあ実際そんな立派なものじゃないんですが、それなりにひねくれた子供たちが可愛くなっちゃったんですよね。はい。悪役令嬢形無しですが。
教会で子供たちと遊んでいる時、悪い子なんて本当はいないんじゃないかなんて思ってしまいます。いたずらをして困らせるのは皆に気づいて欲しいんです。きっと私達を試しているんです。だからでしょうか。私はそれでも大好きだよって抱きしめてあげたくなってしまうんです。
悪戯してしまっても意地悪をしてしまってもごめんねって謝れる子達なんです。「うるせー」なんて言いながら顔を真っ赤にして私に抱きしめられている彼らを見ている私は今とっても幸せです。満ち満ちております。
きっと今頃王子様と婚約したマーリン様は仲睦まじくいらっしゃるでしょう。
そんなことを考えてからでしょうか。それから数日後いらっしゃいました。
「最近隣国の悪魔が頻繁に出没すると噂になっている。それも全てお前のせいだろう!それにマーリンとの会話にお前の話が出てくる度に仲違いをする!いい加減にしろ!」
見目麗しい王子様。今の顔はちょっと怖い感じですけど。悪魔出没とか噂になってたんですか。ビックリですね。私の話を会話に出さなきゃ良いのでは?と思うけど冷静じゃない彼に何を言っても無駄だろう。教会にわざわざ怒鳴り込んできてくださったわけですから子供たちが怯えてしまっている。一部気の強い子は睨んでいるが。
静かに話を聞いて誠心誠意謝って終わろう。私に出来ることはそのくらい。このストレス社会ですからまぁお話を聞くくらい昔の誼みでタダで行いましょうかね。
「本当に申し訳ございません。私が至らないばかりに...。すぐに改善いたします。」
その返事に少しタジタジになった王子は今度は小さくブツクサと文句を言ってきた。私はそれに葡萄酒を勧める。彼はまずいまずいと言いながら飲んでいく。飲んで飲んで酔いつぶれていく。愚痴をこぼす彼に適当に同意しながら相手をする。
後日また来た彼に「君は聖女だ」と言われてしまった。違くないですかね。この世界確かに魔法ありますけど、私別に魔法使ってあなたのこと癒したわけじゃないですよ。魔法使うの隣国の専売特許ですし。私たち使えないじゃないですか。私がクレーム処理得意かもなんて馬鹿なことを考えてしまうほどには、チョロイですね。
「恐らくどちらも愛を乞うタイプだったんだろ。似たもの同士は傷の舐め合いがせいぜいだ。持たざる者同士が結託して持つ者に反発し倒してしちまったんだろ。持ってねぇから怖えぇんだよ。周りを攻撃したくなるんだ。不安で不安で。持つ者を倒したくなるんだよ。だから結果的に、反対勢力のいなくなった状態であいつら自身を満たすことは出来ねぇんだ。」
いつの間にか私の隣では知らない人が立っていました。どちら様でしょう。あいつって誰のことでしょう。
「俺はヨーゼフに引っ張られてここに来た。マーシャルだ。俺を連れてきた本人はガキ共と一緒にどっかいったけどな。」
私には少し難しい話でした。でも分からないなんて言える雰囲気でもないので分かった振りをします。きっとマーシャルさんの中にはちゃんと答えがあるのでしょう。素敵だなあなんて、彼の褒めたい場所を見つけてしまい、思わず頭を撫でたくなってしまいました。しかし急にそんなことをされてみてください。頭おかしいんじゃないかと思われてしまうかもしれません。いや確かに修道院に入ってからだいぶ変わったけど、流石に常識は既に理解出来ております。なので動きそうになった右腕を左手でがっちり掴んで阻止しました。変な動きをした私に訝しげな顔を向けてきた彼に誤魔化すようににっこり笑いかけました。それに対してとってもびっくりしたような顔をしたマーシャルさんにちょっと申し訳なくなっちゃいました。ものすごいアホヅラだったんですもの。ふふ。
「お前俺のところに来いよ。つっても俺はヨーゼフと違ってお前の意見なんて聞かねぇけどな。」
吸血鬼とは誘いたい生き物なのでしょうかね?そう言って私を肩に乗っけて飛びました。飛びました?え?高いところを無邪気に楽しめるような童心なんて持ち合わせていない私は死と隣り合わせの気分で彼が飛び終わるまでひたすら無我夢中で彼に抱きついて口を開けることなく硬直したようになっていました。お姫様抱っこでうふふアハハ綺麗な景色♡なんてよくあるやつとは天と地ほどの差がある、誘拐の仕方だ。やっとゴウゴウと感じる風が止み、到着したようだ。そこはまさしく混沌の吸血鬼の城だったわけだが。とりあえずボサボサの髪を直します。
勢いとノリで簡単に書いてしまったためこれから始まる感ハンパないとこで終わってしまいました。