子狐との遭遇
うわーいつの間にか1万ポイント・・・
当初の目標は5000ポイントだったのに。
本当にありがとうございます!
翌朝俺は早速ギルドに来ていた。
昨日ミアちゃん達と話し合った結果、俺がEランクに
上がるまではパーティーは組まないという結論に至った。
ミアちゃんはそんなに直ぐには上がらないよと
言っていたが、チートな俺なら大丈夫だろう。
2日で上がってやるよと言ったら、はいはい分かりましたよー
とか、まぁ頑張ってとか全く信用してない。
別に悲しくなんてないんだからねー。
依頼を見ているとFランククエストは
薬草の採取だとか孤児院の手伝いとか町の清掃とか
そんなものしかない。
まぁ突然っちゃ当然だけど。
俺は勿論薬草採取にする。
5本の納品だが、いくらでも買い取ってくれるらしい。
その分もちゃんとポイントで入ってくるらしい。
つまり短期間で上げたいなら薬草採取というわけだ。
依頼の紙を取って俺は受付の所に行った。
勿論あの受付嬢の所に。
「あのーこの依頼を受けたいのですが。」
「おはようございます。
依頼ですね。
・・・へぇきちんと身の程を弁えたようですね。」
「ハハハ」
一言多いわ
「それじゃあ行ってきます。」
「あっ少し待って下さい。」
「何ですか?」
「お伝えしたいことがありまして・・・」
まっまさか告白か!告白なのか!
「本日より私はリュージ様の専属受付嬢になりました。」
ハッハッハそんなわけないよね・・・って今なんて言った!?!?
「はい?」
「はぁ一度言ったことはきちんと理解してください。
何ですか?私の言葉が理解できないほどのバカなのですか?」
「いやまず専属受付嬢って何だよ」
というと周りが、
「おいおい新入りに専属受付嬢がつくだと!?
前代未聞じゃねぇか!?」
とか、
「専属とかうらやま。つーか何故に?」
とか、
「専属受付嬢って高ランカーにつくという伝説のあれか?」
などと聞こえてくる。
これ絶対ヤバいよな。
「専属受付嬢とは冒険者と契約をして、
優先的に依頼などの発注や情報を提供したり
する受付嬢のことです。」
「何で俺なんかに?」
「今はまだ答えられません。」
「いやそこを何とか」
「教えられないったら教えられないんです。」
「・・・はぁ分かりました。
これからよろしくお願いします。」
何が何だかちんぷんかんぷんなままギルドを出ようとしたとき、
「くそー専属受付嬢とか狡いわ。死ね。」
「まー待て待て。良く考えてみろ。
専属受付嬢という言葉に惑わされるな。
相手はあのレイヤさんだぞ。」
「・・・それもそうだな。
やっぱ俺別に専属受付嬢いらないわ。
それにしてもあの少年可哀想。」
「まー入った時あの餓鬼は大分調子のってたからな。
いい気味だぜ。」
と聞こえた。
あの人レイヤさんって言うんだ。
つーかめっちゃ可哀想な目で見られるけど、
一体何者なんですか?レイヤさんって・・・
まー専属っていう響きはめっちゃいいしな!
気にしない気にしない。
門からでた後俺は走って森の奥に来ていた。
この森で分かった事なのだが、
薬草は奥に行けば奥に行くだけ豊富にあるようだ。
元々俺は森の奥地でスタートしたから、
最初は薬草がバンバンてに入ったんだよね。
おっ薬草発見!
おっここにもあった!
まじかここにめっちゃ大量に生えてるじゃん!!
薬草を探すと、目を向けるたんびにある。
これは激運の恩恵か!?
しかも採取スキルと合わさって大変な事になった。
・・・なんか俺魔物とかの討伐よりも
薬草の採取の方が天職のような気がしてきた。
はっいかんいかん。
俺は無双したいんだ!
そしてハーレムを築き上げたいんだ!!
ここで歩みを止めてしまってはいかんぜよ!
近寄ってくる魔物を蹴散らし、
目標していた数が集まったので、そろそろ帰ろうかな
と思っていたら、ふと視線を感じた。
振り向くとそこには一匹の子狐がいた。
子狐と視線があうと、子狐は逃げて行ってしまった。
かっ可愛い!
なんつう可愛さだ!!
ヤバいペットにしたい!
モフモフしたい!
くぅ~~~
今の子狐って魔物なのかな?
もしかしたら魔物テイム系のスキルがあるかもな。
是非ともテイムしたいものだ。
帰りも薬草を採取しながら俺はギルドに向かって歩き出した。
「レイヤさん薬草採取終わりましたよ!」
「・・・あなた何故私の名前を知っているのですか?
はっまさか私の事を探って情報を調べたのですか!?
穢らわしい。不浄。不潔!」
「いやただ他の冒険者の人が話していたのを聞きまして。」
「へーそうですか。
まぁそんな事より早く薬草を提出して下さい。」
そんな事なのかよ。
「これです。」
そう言って俺は鞄から100本以上の薬草を取り出した。
案の定レイヤさんは口をポカーンと開けている。
・・・レアだ。物凄いレアな顔だ!
いつも無表情で澄ました顔したレイヤさんが口をポカーン
と間抜けな顔をしているのだから。
「・・・はっ!?ここここれは一体どうしたのですか!?」
「いやただ採取しただけですが何か?」
「何かじゃないですよ!!
何ですかこのとんでもない量は!?」
「あー俺は運が良いですからね。
けっこう薬草が見つかるんですよ。」
勝った。俺はこの毒舌受付嬢に勝ったんだ!
「はぁもう良いです。
スミマセン。少し取り乱しました。
薬草120本で銀貨10です。」
「ありがとうございます。」
銀貨10枚か。魔物狩るほうが圧倒的に効率がいい。
「それとEランクに昇格しました。
おめでとうございます。
ちなみに歴代最速の昇格です。」
「えっマジで?
いや他にもいるでしょ絶対。
例えば薬草だって、元々採取しておけばいけるだろうし。」
「いいえ。それは不可能です。
特殊な機械を使って、この薬草がいつどこで取れたか
分かるようになっていますので。」
でたー異世界の謎技術。
「以前にもそのような事をした人がいたのですが、
勿論ばれてしまっています。」
「そうなんですか。」
「ええ。なのであなたが異常なのですよ。
分かりましたか?」
「分かってますよ」
「ほう良かった。
流石私。頭が足りないリュージ様にも
理解出来るような説明をする私流石。」
もう一体何なんだよ・・・
「じゃあ俺はもう帰りますね。
ありがとうございました。」
そう言って俺は宿に戻るのであった。
子狐って可愛いですよね。
モフモフしたいです。




