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【閑話⑥】偶然の一致

閑話です、理不尽な内容になります。

今後のストーリーに絡むのは、数行なので、本編の前書きにも説明いたします。


理不尽な内容に抵抗のある方は、読み飛ばしても問題ないです。


閑話は3話くらいになりそうです。

『ランディ』と言う名は、広い世界から見れば、よくある名前だ。


 しかも『ランデイヤ』や『ランディーヌ』等を愛称化した『ランディ』も含めると、その幅はさらに広がる。


 今回は話は、その名前がきっかけで、ある偶然が引き起こした事件の話です。



 ◇◆◇◆◇◆◇◆


「カーズさぁん、前から聞こうと思ってたんすけど、神様とか王様とか、目上に対して、敬うとか遠慮するってないんですか?」


「失礼ですね、キンジは……この中で一番私が、目上の方々に対して敬意を払っていますよ?」


「えっ? あれで? バカなばぅわっ」


 キンジは、カーズに小突かれた。

 そんなキンジを慰めるように、話しかける。


「はっはっはっ、キンジ、俺様たちは強者だろうが、弱者だろうが、年上年下関係なく、基本は平等なんだ。 そう全ては好き嫌いで動く」


「なんか一瞬だけ、スゴ良い話かも知れないって思ったすけど、ある意味我儘放題っすよね?」


 アーサー以外の全て……香織、リリス、マーニャ、ひなた、カミーラ、とカーズが、ガルとキンジの会話に耳を傾ける。


 アーサーだけは、そこらに生えている雑草を食べては『キンジ 無理 毒性 ある』と言いながら、あらゆる植物を引きちぎっていた。

 どうやら、キンジが食べれる野草を探している様だ。



「だってよ、俺様たちは少なくとも、600年以上は生きている、お前たちの知ってるやつに、それだけ長寿の人間なんているか? 並の人間だと頑張っても180歳くらいが限度だろ?」


「ガルさん、あとマイナス100年にしてください。普通は80歳でよぼよぼになります」


「だから、600年生きているだけで、威張りたくないんだわ」


「そうっすね、何となく理解したっす。 でも神様とかは、あんな扱いでいいの?」


「カーズは、あれでも気を使うタイプなんだ。ただな、俺様達の生まれた世界はな、その神々がゴロゴロいる世界でな……しかも、その9割以上が『元人間』なんだ」


「人間が、神様にっすか?」


「ああ、俺様達が生まれた世界では、一定のレベルに達すると、神から試練が与えられてな、そんな試練をいくつも達成すると、神格化への入口が開かれるんだ。だからな、神とは頑張った人間って先入観が俺様たちにはある」


「意味が解んないっす」

 キンジは頭が良い方ではない。


「まあ早い話、相手がどんなやつでも、俺様たちは好き嫌いで動くんだ。 そこだけ覚えておけ」


「わかったっす。 カーズさぁん、次の町が見えて来ましたよ。次は何に当たるのかなぁ」


 今、キンジ達はカーズのシャイニングロードに沿って、旅を続けていた。



 ……

 …………

 ………………


「カーズ、本当に大丈夫か? これから2つ名は『食欲魔人カーズ』でいいよな」

 さすがのガルも、連続で飲食物に向かってい進むカーズに呆れる。



 カーズの使った呪文の『シャイニングロード』は、酒場に向かって伸びていた。


「バカな、バカな……」


 膝を落とすカーズに、アーサーが肩を置く。


「とりあえず 食べる カーズが ランディ より 優先した メシ処 興味 ある」



 ◇◆◇◆◇◆◇


 話は飛んで、ある町に2人のカップルがいた。


 1人は、容姿端麗で気立ても良く、皆から好かれるような女性であった。


 もう1人は、特徴のない容姿に、この世界では致命的な程力がなく、頭も良くない。

 ただ性格は穏やかで、女性のしぐさを見て、気をきかせる状況判断力があった。

 結果1部の女性には好かれていたが、生活力の乏しいせいか、その数は少ない。


 2人は幼馴染みで、友達であったはずなのに、いつのまにか恋人同士となっていた。


 ただ、それは周りの男達の反感を買うことになった。


 初めは、影で誹謗中傷を受けていたのだが、何時の日か、軽い暴力にまで発展していた。


 そして、この町の有力者の1人が、女を見て一目惚れした時から、2人の運命は変わった。


 有力者はローズールと言い、町長ではないが、かれより財力と権力があった。

 ローズールは、金だけの力で『男爵』の地位を買取る事が出来るほどの男だ。


 女に一目惚れした、ローズールは妾になるよう打診したが、アッサリと断られてしまう。

 ローズールは女を調べ、弱味を握ろうとした時、男の存在に気づいた。

 しかも、2人はすでに愛し合うような仲だった。


 ローズールは初物を愛する男だったため、この男女を、逆恨みする。


 町長を使い、裏で色々とてを回し、終いには貧しい2人の親を買収したのだ。


 女の親には、身柄を金で買い。

 男の親には、命を金で買ったのだ。


 これにより、男の公開処刑が計画された。

 残念な事に、人情的にも法的に有力者を止める術はなかった。


 男は、同性に逆恨みされているため、処刑を手伝う人材はいくらでもいた。



 その数日先を、生きる事も叶わない男の名前は『ランディール・ドーン』通称『ランディ』

 無能な事から『ゴミクズランディ』

 1部の女性に好かれ、余った料理や食材を分けて貰うことから『寄生虫のランディ』と呼ばれていた。


 男の運命が、その名前1つで、大きく変わることになる。



 ◇◆◇◆◇◆◇



「カーズさぁん、なんか懐かしいっすね」


 キンジの言葉に反応したのは、カーズじゃなく、香織、マーニャ、の日本人コンビだ。


「まさか『肉野菜炒め定食』があるなんて、懐かしいわね」


「カーズさん、この肉野菜炒め定食が、お兄ちゃんを探すヒントになるのかな?」


『私は兄さんより食欲なのか?』と脱け殻になっていたカーズが蘇る。

 カーズのシャイニングロードは、食堂の中にある、『肉野菜炒め定食』の札を指し示していた。


「マーニャそれです! さすが兄さんが好きになるだけはありますね。 これが兄さんを探すヒントに違いない」


 たった一言で蘇ったカーズと、デレッデレのマーニャに、アーサーが楔を刺す。


「肉野菜炒め 味 違う ランディの 呪文 違う カーズ やっぱり 食欲」


「そうだな、アレを開発したのは、国外の女性って噂で、名前は曖昧に伝わってるようだが『レジーノ』『レジーナ』『レジーヌ』って名だ。残念ながらランディとは関係なかったな。食欲魔人カーズよ」


「ガルさん、どうやったらそんな短時間で、そこまで調べられるんすか? って言うかカーズさんが地面にめり込むように落ち込んでるんすけど?」


 しばらく、肉野菜炒めをネタに話し合っていたが、

 周りの人々が段々と少なくなっていった。


 それはガラの悪い客が、声を大にして話していたからだ。




「ガハハハ、やっとあの忌々しいクソランディを始末出来るぜ。最低のクズの癖に、女にはモテやがる」


「だが、ローズールさんのおかげで、堂々とクズランディを始末出来るんだ。 そうすればティアナも俺を見てくれるかもしれねぇ」


「だが、ローズールさんの注文は楽には殺すなだとよ、よっぽどマーリアと出来ていたのが気にくわなかったんだろうな」


「しかし、ゴミスグランディの親はいくらで息子を売ったのかな?」


「さぁな……だが、昨日から一週間汚物の親は旅行に、マーリアの親たちと出かけたぜ。 明日からゆっくりとランディールを処刑するんだ」


「ランディを庇っていたやつらの目の前で、全身の骨を折ってやる」


「ランディのやつ、生きたまま燃やしてやろうか」


「おらは。ランディを拷問かけて、金を貰うんだ。歯を1本1本引き抜いてから、舌を引きちぎってやるだ」



 ここで騒いでいる集団は、気に入った女性は皆『ランディ』を誉めていて、無惨にフラれている事実があった。


 簡単に言うと、逆恨みである。



「しかし、声がでか過ぎないか?」


「へっ、問題ねぇ。ローズールさんの後ろ楯があれば、みんな見て見ぬふりさ、さあ寄生虫ランディを処刑して、俺たちゃ大金持ちだぁ」



 その話を聞いていたカーズ達は、震えていた。


「他人だってのは解る……解ってるんだけどもう我慢の限界。 あいつら再起不能にしちまうか」


「気分 悪い あいつら 始末 する」


「兄さんの事をあそこまで扱き下ろすとは、第10レベル呪文さえ覚えていれば『地獄門』送りにするものを……ガル、アーサー、やっつけますよ」



「ひいっ! 怒ってる、あの3人がオコプンしてる!? しかもカーズさんだけ、激怒してません? 話を聞く限り、あのランディさんじゃないよね? っていうかカーズさんの殺気が痛いくらいビリビリするんすけどあっ、なんか息苦しいっす」



 カーズの怒気を間近に受けて、キンジ、香織、リリスは呼吸がうまくできずに、苦しそうにする。


 強者であるはずの、マーニャ、ひなた、カミーラですら、恐怖を感じていた。



「あん? なんだぁ、てめぇらは?」


「私はカーズ、ランディとは私の兄さんの名前です。兄さんを侮辱した罪を味わいなさい」


「あっ? あいつに弟なんていたのか?」


「もしかして、スケコマシの弟子なんじゃねえか?」


「おぅ、ゴミクズランディの弟さんよう、今すぐ金を置いて逃げれば、いまのセリフはなかった事にしてやる。はやく金を出して消えちまいな」


 この言葉にカーズにスイッチが入った。


「ふう……人間相手に本気を出すのは、いつ以来でしょうか? ガル、アーサー、手を抜いたら怒りますよ」


「いや、もう怒ってるし。 でも未成年は殺すなよ?」


「分かった 本気 手伝う でも 生死 俺 決める」


 これから人外4人衆の内3人の、理不尽な暴力が始まる。



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