【17話】ランディ第3レベル呪文に目覚める
僕は九歳になった。
前世の力の解放と、日々の訓練のお陰で、ついにロイエンにスピードで勝る様になった。
元々の戦闘技術は、僕の方が上だから、ロイエンには悪いけど、百回戦っても一回も負けないだろう。
それでも、ロイエンが肉体強化魔法を使わないのを前提条件としてるけどね。
ロイエンも負けず嫌いだから、肉体強化の三段階目まで使ってくる。
それで、互角くらいかね……
そして僕は、クレリックの第3レベル呪文も使える様になった。
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ライトキュア≡麻痺 毒 病気を治す
シリアスヒール※≡重傷を治す
ヒールサークル≡周囲の中傷を治す
ゴージャスブレス(祝福)≡攻防命中率が10%上昇
ホーリーライト≡死者弱体効果を持つ灯り
ハイディングミネラル≡鉱物に隠れる
ディテクトアイテム≡物品探知 LV×20m
プロテクションノーマルミサイルLVⅠ≡飛び道具からの完全防御
ディテクトイービルLVⅠ≡敵対反応探知
ホールドパーソンLVⅠ≡戦うまでもない弱者を麻痺
クリエイトアイテム(作成)≡過去に修復した物品を再生する
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「きたーー!!」
おっといけない、つい声に出してしまった。
第3レベル呪文解放によって、僕の時代がどんどん近づいて来てるぅ!
さあ、説明回ですよ。
【ライトキュア】は、毒、麻痺、病気など、強力な種類を除けば何でも治してしまう。
転生前に色々試したけど、猛毒、難病、重病はダメだった。
でも、かなり便利よ。
【シリアスヒール】と【ヒールサークル】は、第2レベル呪文の『ヒール』と『ライトヒールサークル』の強化版。
【ゴージャスブレス】は『ブレス』の強化版で、別名大いなる祝福だ、効果は攻防命中率の上昇なんだけど、10%程度。
でも、五分五分の闘いをしている時に、これを掛けたら、一気に形勢が変わるよ。
【ホーリーライト】死者を弱体化する、聖なる光りなんだけど、この世界はアンデッドモンスターいないみたいだし、役立たず認定。
【ハイディングミネラル】まあ、鉱物に隠れるってやつなんだけど、岩石に溶け込み隠れる事が出来るから、隠れんぼをしているときに使えば、最強。
コンクリートのすり抜けも出来るからそっちで重宝してましたよ。
【ディテクトアイテム】無くした物を探すには便利な呪文。例えばビッチ(レジーナ)のエッチな下着で、ディテクトアイテムを使えば、光の線がエッチな下着まで導いてくれる。
【プロテクションノーマルミサイル】まあ、飛び道具からの完全防御なんだけど、検証したときは、一メートル以上離れた所からの攻撃は、弓矢はおろか銃弾すら当たらなかった。
【ディテクトイービルLVⅠ】敵対反応感知なんだけど、気配を察知出来る僕には少しだけ便利になった程度の印象しか無い。
【ホールドパーソンLVⅠ】戦うまでも無い弱者を麻痺させる。呪文一回に十人位まで出来たので、面倒な時に便利だ。
【クリエイトアイテム】こいつが第3レベル呪文のキモだ。
これは、第1レベル呪文の『リカバー』で修復したことの有る物品を、召喚する事が出来る。
なんで、これが第3レベル呪文にあるのか不思議なくらいだ。
ただ、個人的に禁じ手をひとつ決めた。
それは、金細工、宝石細工だ。
だって、それをやったら、苦もなく大金持ち、異世界の冒険がつまらなくなるだろ?
因みに、複雑過ぎるのは出来なかった。
例えば、こうだ。
複雑な造りの巨大オルゴールは、召喚出来たけど、発電機は出来なかった。
適度な値段で売っている剣は、召喚は出来たけど、よく切れる名剣は、出来なかった。
まあ、万能じゃないって事だね。
因みに。家具やユニットバスが召喚出来るから、僕はそれだけで満足なんだけどね。
でも、金細工は封印しても、鉄鍋や、アルミ椅子は、召喚出来るから、有る意味反則かな。
どうだ、凄いだろ。
しかし僕の転生で、以前に壊しては直した物品等を出せるのか……
試してみよう……
「第3レベル呪文……クリエイトアイテム」
僕はホームセンターで破壊して、修復した農機具『鍬』をイメージした。
すると『鍬』は五十本も出現してしまった。
ふう……今回の僕も、量の調節は出来ないらしい。
まあ、良い……『クリエイトアイテム』は学院を卒業したら、内政チートの鍵になるからな……夢が膨らむ。
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家族みんなで食事中、僕はいつ入学するのか、聞いてみた。
だって、そろそろのはずだもん。
「父さん、僕は何時ウエストコート学院に、入学するのでしょうか?」
すると、ロイエンもクラリスも
「「あっ」」
っと、言って固まりやがった。
忘れてた? 完全に忘れてたよなっ?
二人は使用人と一緒に、慌てふためく。
おーい、みんな馬鹿すぎるよぉ?
ねぇ、もうこの領地返上したら?
これじゃ、勤まらないよ?
すると、レジーナがポツリと言い出した。
「入学の日まで、あと五日です」
「「「「「えっ!?」」」」」
かなり驚いた。
みんなも同様に驚いていた。
僕は恐る恐る聞いてみる。
「レジーナ、なんで今まで「だって、ぼっちゃまとお別れしたくなかったんです! ……グスン」」
あっ、また始まった。
数ヵ月前、学院長が、マキナス(ジジィ)を連れて入学について説明をしに、再び来た時は、大変だった。
レジーナとアリサは泣き叫んで、
「ぼっちゃま「ランディを取らないで!」
って言っていたし、終いにはアリサは、自分の腕をザクザクとハサミで刺しまくって、
「私だって、回復魔法を使えるから、一緒に行くぅ!!」
と、半狂乱だった。
しかしそのお陰で、アリサは来年度、ウエストコート高等学院の推薦入学が内定してしまった。
やはり、あの歳で『グランヒーリング』を使えるのは異常らしい。
しかも、『グランヒーリング』を連発したからな……
判定の儀式も、ジジイの口添えで、無料でやるみたいだし、ジジイは凄い人だったんだなぁって、実感したよ。
「で、父さん……学院までは、何日ぐらいかかるんですか?」
「パパと言いなさい……たしか……あの辺は馬車で十日くらいかかるよな?」
「ぶっ、遅刻じゃん……父さん、早速馬車の手配をお願いします」
僕のパパさんは、色々と駄目な人だぁ。
「ん、わかった……いや、明後日にしよう」
ゾクリ……
ロイエンから、今まで感じた事のない圧力を感じた。
「父さん? それって……」
「明日は、俺と戦闘をする……模擬戦とは、違う戦いをな……」
クラリスも、何か言いたげだったが、何も言わない。
気がつくと、セナリース以外は汗をながして、沈黙している……丁度レジーナとアリサは席を外していた。
そうか、これがロイエンの『本気』か……『殺気』とちょっと違うから、判らなかったよ。
クックックッ、それじゃ僕も疼いちゃうじゃないか……
「良いですよ、明日はお願いします……パパ」
僕の言葉にロイエンとセナリースが目をぱちくりした。
「さすがボン。ダンナの気合いに、全く動じてねぇ……」
……
…………
………………
そして、翌日。
僕とロイエンは、ある空き地に移動して、そこを決戦場とした。
※ランディ 九歳
※ギフト 暗黒女神の愛
※魔法の種別 回復系
※使用可能魔法『ヒーリング』『エクスヒーリング』『グランヒーリング』『アルテミットヒーリング』
※魔力総量 3701
※クレリック呪文 第1レベル 35回
※クレリック呪文 第2レベル 32回
※クレリック呪文 第3レベル 28回
※アリサ 九歳
※ギフト 無し
※魔法の種別 回復系 ???
※使用可能魔法『ヒーリング』『エクスヒーリング』『グランヒーリング』
※魔力総量 928
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