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【閑話⑩】冥王エリュシオン

閑話は早く終わらせたく思い、前倒し投稿しました。

 エリュシオンと名のった女性が、人神、魔神、竜神の名前を口にした。


 しかも、核心を突く質問だった。


 その質問にはカーズが答えた。


「確かに私たちが倒しましたが、どうかしましたか? それによく私たちに、たどり着きましたね。これを質問にして良いですか?」




『よかろう。私もそなたら3人を(じか)に見るまで疑っていたが、そなたらは我の力が通用しない程の力を秘めているのが判った。我は冥王エリュシオン。三神に封じられていた内の一柱ぞ』



 すると、カーズとガルは片膝を付き頭を下げる。


「そんなぁ、神様相手にも平常運転のカーズさんとガルさんが、相手を敬ってるですと!? 」


 キンジの事は無視して、カーズは冥王に挨拶をする。


「まともな神相手に、先に名乗らせてしまいました。 ただ貴女を測りきれていないので、私の世界での礼は、私『ヴェル・カーズ』と『ガル』の2名でお許しください」


 アーサーは、なにも言わずに、どんな動きにも対応出来るよう、5人に意識を向けている。


『礼はよい。むしろ我が礼を言わなければな。そなたらのおかげで、大地を再び歩くことが出来た。三神(あやつら)が、倒された事には驚いたが、目の前で見てると納得出来るの。そなたら3人がかりでは、あの竜神(バファイム)も、通用しきれなかっただろうな』



 どうやら、冥王は3人がかりで三神を一柱ずつ順番に倒したと思っているようだ。



『あ奴等を倒した者を見たくての、従者を探した後に、貴重な『マスターの衛兵』を起動し、その捜索機能を用い、そなたらを探したのだ』



 冥王が言っている『マスターの衛兵』とは、銀色に輝く人工物の事を差す。



「では神よ、既に目的を達成したと言うことで、これで解散ですか?」


「マジで!? やったぁ!! 死亡フラグ解除っす」


 争いにならないと察したキンジは、おおいに喜ぶ。



『うむ、そうなのだが、折角ここまで来たのだから、余興として人間の間で流行っている模擬戦闘と言うものを、やってもらいたい。報酬は用意する。これは召喚した異世界人が残したマジックアイテムで、価値はかなり高いと聞くぞ』



「はい『異世界人』の爆弾発言頂きました。太陽光で起動するスカウターがあった時から、おれは疑ってましたっす」


「興味ありますね。どんなのがあるのでしょうか?」



『うむ、我が所持しているのは【アプレンティスの卵】【アプレンティスの指南書】【アプレンティスの眼鏡】【アプレンティスの灯火】【マスターの砂時計】になる』


 と、冥王の従者の1人が、『腕輪』『本』『ゴーグル』『投光器』『砂時計』を取り出し、効果を説明する。

「【アプレンティスの卵】は防御アイテムです。生命の危機に晒されると、卵の様に被われて身を守るのだ。ただし、本人は行動不能となる。【アプレンティスの指南書】は王神流の基本と極意が記されている秘伝書である、(わたくし)の仲間の1人が王神流の使い手です。【アプレンティスのゴーグル】は、人の強さを測る物だが、冥王様が言うには、生命力や技など、特殊能力は検知しないらしい。【アプレンティスの灯火】はボタンを押すと指向性の強い光を灯す物だ。【マスターの砂時計】は植物の成長を5年早めると言われている。解りましたか?」


 男は赤い瞳を輝かせる。


「ありがとう。一番欲しいのは、召喚した異世界の情報だが、アイテムにするなら、文句なしで【マスターの砂時計】だな。カーズもそれでいいだろ?」


 ガルの言葉に頷いたカーズは、冥王に向かって話をした。


「そこの、ガルの言う通り、一番興味があるのは、これを造った異世界人の事です。 あと私達3人は約束ごとがありまして、今回戦うのは、今日のリーダーであるキンジになりますが、それでかまわないでしょうか? 彼は未熟者ですが、私たちも口を出して援助いたします」


「死亡フラグキター!! 友好ムードから何故こんな展開に!?」



 冥王は、従者の1人にアプレンティスの卵を装着させてから、話を聞いていた。


『うむ、我はそれで構わないが、その者は弱くないと言っても、我の従者と比べると力が違いすぎるのではないか? 付け加えるが、我の従者たちは全て【冥王の愛】と言われる能力(ギフト)を直接与えてある』


 冥王の忠告に、アーサー、ガル、カーズがそれぞれ対応する。


「それなら 安心して 口 出せる」

「そのスカウターは、筋力と速力のみを検知するんだろ? ならばうちのキンジの底力までは見えてないって事だな」

「神よ、この世界のギフトは隔世遺伝だと判断したのですが、直接与える事も出来たのですね」


 冥王はそれぞれにたいして、返答してから、闘いたい者を指名するように促した。


「カーズさぁん、どの人と闘っても負けるイメージしか沸いてこないっす」


 キンジは泣き言を言う。


「キンジ お前は 強い アレの 半分弱 強い」

「慰めになってないっす」


「キンジ、お前は香織と同様、一番長く私達の修行を受けてきたはず。思い出しなさい」

「100回以上死にかけたっす」


「俺様達が口を出す意味を考えろ、強さ3倍だぞ、しかもこれが終われば、キンジは一皮剥ける!!」(……かもしれない)

「はっ、これは『スーパーマジックユーザーキンジ』になる布石だったんすね。分かりました死ぬ気で挑戦してきます。どんなのが相手でもアーサーさん以上はないっすからね。で誰と戦った方がいいっすか?」


「あそこの赤目は、ヴァンパイヤだから除外しましょう」

「剣士 キンジ 相性 悪い」

「消去法で、ガチムチプロレスラーを」


「出来れば、その人も消去させて下さい!!」


 

 キンジと闘う男の名前は、デスラーと言う名前だ。


 そのデスラーは、アプレンティスの卵を1つ持って、キンジに近づく。


「これを装備すれば、間違いがあっても死ぬことはない」


 冥王の命令なのかデスラーの意思なのか不明だが、命のやり取りはしない様だ。


 だが、そんな気遣いをガルが遮る。



「好意を無にして悪いんだが、それはキンジのためにならねぇ、格上とのギリギリの緊張感で闘ってこそ、キンジが一皮剥けるからな」


『そなたらは、そこの男が死んでも構わぬと言うのか?』


 冥王は、人間の命に気遣いをしているわけでなく、3人がどの様な反応をするのか、確かめるために今の言葉を出した。


「殺してくれとは言ってません。ただ結果は受け入れますよ。キンジには期待してるんです」


「カーズさぁん、おれ頑張ります。でも、ヤバかったらタオル投げて下さいっす」



 そして、冥王の従者デスラーとカーズの弟子キンジの闘いが幕を開けた。

遺跡の神器集

【アプレンティスの衛兵】→【ガーディアン】

【マスターの衛兵】→【テラストラムmark2】

【アプレンティスの眼鏡】→【測定器】

【アプレンティスの灯火】→【投光器】

【アプレンティスの卵】→【捕縛器】

【アプレンティスの鑑定証】→【判別器】

【マスターの秘匣】+【アプレンティスの秘薬】

→【4種の秘薬】

【アプレンティスの指南書】→【王神流基礎】

【マスターの指南書】→【王神流奥義】

【アプレンティスの食材】→【美味しい大豆の作り方】

【マスターの食材】→【美味しい米の作り方】

【アプレンティスの調味料】→【醤油】

【マスターの調味料】→【マヨネーズ】

【アプレンティスの金属】→【ミスリル鋼】

【アプレンティスの砂時計】→【成長促進剤】

【マスターの砂時計】→【超成長促進剤】



ようやく、温めていた資料を放出。

漏れがあったら、すみません。


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