プロローグ
プロローグ
ここは現在とは違う。遠い別世界。
現代とは技術的には足元にも及ばない生活水準である。
しかし其処で生きる人々の生活の軸となるものは“科学”ではなく“魔法”なるものが担っていた。
その世界にある数多の国々をそれぞれの王が統治する、現代の社会構造とは異なり、どこか中世に近い封建制の様なモノによってなりたっていた。
この世界の名はラティウス。
大きな四つの大陸と無数の島国が存在する世界。
人間族、亜人族、エルフ、精霊族そして、魔族。数多の人種が入り乱れた世界であり、それぞれがそれぞれの領分で生を謳歌する。
世界を構成する四つの大陸の名はそれぞれアルファルド・ローグ・パリストン・シリウスと呼ばれている。
大陸毎にそれぞれ違いがあり、アルファルドとローグは平地のエリアが多く、パリストンは山岳部が多く、シリウスは密林地域が多く存在する。
また、そこに住まう生物も異なり、アルファルドは人間族が大半を占め、ローグは人間族と亜人族が半々、パリストンは全ての種族が存在している。
しかし、全てと言っても一つの種族だけが例外である。それは魔族。
そしてそんな魔族が住まう地は大陸シリウス。
魔族が住み、それ以外の種族は存在しない魔族のみの大陸。残りの三大陸からは区別され忌み嫌われる土地。
古の時代から魔族と他種族は犬猿の仲というよりも更に悪い関係であった。
其れと言うのも魔族はシリウス以外の三大陸にはいないと言ったが、彼等の成れの果てと言われる理性を持たない化け物――モンスターが跋扈しているからだ。
それらは本能がままに殺戮を起こし、他種族は魔族を含め、モンスター達を討伐しようと動き出す。もちろん魔族側もされるがままと言う訳ではなくそれに反抗し、緊張状態は数百年に及んだという。
そしてついにその膨れすぎた風船は破裂することとなる。きっかけは一人の男。その男はなんの因果か人間族であったが魔族側として争いに立つ。丁度その頃、魔族を束ねる魔王と人間族を束ねる王達が次々と原因不明の死を遂げる。お互いがお互いの暗殺説を唱え、その考えは全ての種族を巻き込み、争いは悪化していき、世に言う“世界大戦”が引き起こされる。
しかし、その渦中、その一人の男が両陣営に対し、反旗を翻す。両陣営はそれの対処にあたることで、一時大戦は停止することとなる。そして、彼の死により、大戦は終わりを告げる。
膨れきった風船は“共通の敵”を倒すことに一時的にも手を組んだ形となり、その後にさらに両者が争うには熱は冷めていたのだ。
しかし、当事者であるその男は人間。
それぞれの王の意志で魔族以外の種族ではその男の話をすることは禁忌とされ、時代と共に人の記憶から消えていった。
大戦終結後、結果として残されたのは、もともと四大陸に区別はなかったが、魔族はシリウス大陸に押し留められ、他の種族も多大なる被害をこうむることとなる。そして、シリウスと他三大陸と区別されるようになったのだ。
それから数十年の月日が流れ、表面上は平穏な時が流れるようになったが、未だに水面下ではまた緊張状態が保たれていた。
人々は心の隅で第二次世界大戦の発生を危惧しつつも、毎日を平凡に過ごしていた。
そんな時代のアルファルド大陸にある国の一つフォード国の辺境の片田舎の町から話は始まる。
人々の危惧通り第二次世界大戦は発生する。
これは、その争いの真ん中に立つことになる男の話だ。
剣と魔法!いろんな種族!戦い!みたいな王道的なファンタジーを書きたいなぁーと、途中のままのもう一つの話を置いといて、片手間に書いてたら、ある程度まとまってきたので、投稿させてもらいます。
拙い文章ですが、宜しくお願いします。
2012/03/17 蒼井青